健康診断、毎年必ず受けていますか?
もし、再検査や要精密検査という結果が出たら、しっかり再検査を受けなければいけません。
今回は、再検査率を減らし、うまく健診結果を活用するための「正しい健康診断の受け方」です。
健康診断を受けるのは何のため?
「健康診断を受けるのは面倒だ!」と思う人もいるのではないでしょうか?
では、一つ質問です。
何故、健康診断を受ける必要があるのでしょうか?
もし、健康診断がない会社に就職したら、どうでしょうか?
大きな病気になったり、調子が悪くても病院に行けなかったりしたら、どうでしょうか?
健康診断は、大きな病気になる前の「生活習慣病」を予防したり、病気の人も適切に受診ができるようになったりする良い機会といえます。
すなわち、健康診断を受ける理由は、「自分の将来の健康を守るため」です。
健康診断までの注意
健康診断は、なるべく普段の生活が正確に反映するように受診します。
また、健診機関から出されている前日の食事などの注意事項は、きちんと守りましょう。
多くの検査機関では、前日の夜9時以降を絶飲食としています。
検査によっては、検査当日までのアルコール、水分、タバコに関しても制限されます。
注意事項をよく読んで、臨みましょう。
検査値に影響しやすいもの
検査値に影響しやすいものの一つとして、前日の過度な運動があります。
マラソンや過度の筋トレなどは血液検査、尿検査などに影響する可能性があります。
さらに、睡眠不足や疲労の蓄積などがあると検査自体が苦痛になり血液検査、血圧などに影響する可能性が考えられます。
女性の月経は尿検査、検便検査に影響することがあるので、なるべく生理にかからない時期を選んで受けると良いでしょう。
検査当日の注意点
健康診断では、事前に問診票を記入します。
問診票は、検査結果を解釈する上で非常に有効な情報です。
詳しく、正確に記入するようにしましょう。
特に、既往歴、現病歴、服薬、喫煙、アルコールなどは、結果の判定を左右することもあり、正直に記載することが重要です。
また、やむを得ず、検査前の指示事項が守れなかった場合は、その旨をきちんと伝える必要があります。
過剰な医療、不要な再検査を避けるために必要なことです。
検査を受けるときの服装
多くの検査機関では、健康診断時に更衣します。
しかし、勤務先やバスでの巡回健診などは更衣をすることが少なく、服装に留意が必要です。
作業着など、制服着用が義務付けられていない場合には、以下のような服装がおすすめです。
・ 診察の際におなかや背中が出しやすいもの
・ 下着に金属が付いていないもの
・ アクセサリー類をつけない
・ 女性はストッキング、タイツなどを避ける
こうすることで、健康診断をスムーズにストレスなく、受診することができます。
血圧測定、採血などが予定される場合には、袖から腕が出しやすいような緩めシルエットが良いようです。
血圧はちょっとしたストレスでも上昇するので、リラックスした衣服を着用して、健康診断を受けましょう。
健康診断後は?
内視鏡実施のない健康診断が終了したら、まず、水分摂取をしましょう。
前日の夜から絶飲食をしている場合には、消化器官のためにも少量ずつこまめに飲むことをおすすめします。
食事が提供される場合も、よく噛んでゆっくりと食べると良いでしょう。
胃透視(バリウム)検査を受診した場合には、バリウムを排泄する必要があります。
普段より多めに水分摂取をしたり、検査機関から提供される下剤を服用したりして、バリウムをしっかり排泄しましょう。
健康診断後は、普段どおりの生活をしても大丈夫です。
もし、内視鏡検査や胃透視検査で気分が優れない場合は、無理をしないようにしましょう。
健康診断は、自分の健康としっかり向き合える時間です。
正しい受け方で、健康診断に臨みましょう。
弊社が提供する『ヘルス×ライフ』では、健康診断の結果をシステム及びアプリ内に登録し、いつでも確認することが出来ます。
また、人間ドック学会や会社独自の判定基準で、自身の健康状態や改善項目を把握することも出来ます。
紙面での管理に限界を感じたら、是非「ヘルス×ライフ」をご検討ください。
出典
時事通信社 最新 健康診断と検査がすべてわかる本
監修:佐藤祐造(医師、愛知みずほ大学特別教授・名古屋大学名誉教授)