あさひ健康マイスターで健康都市づくりの参画意識を高める 尾張旭市 

尾張旭市ロゴ

 

 

尾張旭市について

 

尾張旭市は愛知県の北西部に位置し、尾張丘陵とこれを開いた矢田川の流域に広がっています。

市内には、愛知県森林公園(ゴルフ施設、運動施設、植物園、一般公園などを有し、名古屋市守山区にまたがる約466ヘクタールの広大な自然環境に恵まれた公園)があります。

市の指定文化財に指定されている吉賀池湿地には、絶滅危惧種であるシラタマホシクサの群生やサギソウなどの貴重な湿地性植物が生息しています。

 

矢田川南岸の丘陵地帯にある長坂遺跡では、弥生時代と奈良時代の竪穴住居や土器が出土しており、また白山第一号古墳など豪族の居住を示す多くの古墳が存在しています。

織田信長の継承者を争って起こった小牧・長久手の戦いの舞台にもなっています。

また、江戸時代には名古屋と瀬戸・信州を結ぶ街道の中継地点として栄えたため、今も多くの文化財や歴史ある神社仏閣が残っています。

 

尾張旭市の人口は2018年6月時点で83,000人を超えています。

全国平均と比べると、15歳以下の人口比率が高く、65歳以上の人口比率が低くなっていますが、2020年に高齢化率が27.7%となり、市民の約4人に1人が高齢者となっています。

 

 

健康都市 尾張旭市

 

尾張旭市では、健康づくりを最重要施策として位置付けています。

2004年6月には沖縄県平良市(現宮古島市)、千葉県市川市、静岡県袋井市とともに、WHO(世界保健機構)西太平洋地域の健康都市連合の設立メンバーとなりました。

WHOは、健康を個人の責任のみとして捉えるのではなく、都市そのものを健康にすることを提唱しています。

その考え方に基づき、それぞれの都市の実情や抱えている課題を踏まえた健康都市の将来構想を持ち、それに向かって努力している都市を「健康都市」としています。

 

尾張旭市は、健康都市連合の設立とともに、市民一人ひとりが心も体も健やかで、いきいきと暮らすことを永久の願いとする「健康都市宣言」を行っています。

寝たきりにさせないまちづくり、外に出かけたくなるまちづくり、住み続けたくなるまちづくりを3本柱として「健康都市プラグラム」を策定、取組を継続しています。

 

(資料出所:尾張旭市ホームページ)

 

 

1)寝たきりにさせないまちづくり

市民の皆さんが自身の健康に関心を持ち、自分に合った健康づくりに取り組んで、いつまでも元気で自立した生活が送れるまちづくりを進めます。

 

2)外に出かけたくなるまちづくり

市民同士の交流や活動の機会を通じて、まちの中に仲間とのふれあいやぬくもりがあふれ、心身ともに充実した暮らしができ、だれもが積極的に外に出かけたくなるまちづくりを進めます。

 

3)住み続けたくなるまちづくり

自然が残った安らぎのある環境、安心して快適な生活ができるような環境を整備し、住宅都市としての魅力をさらに向上させ、市民の皆さんがいつまでも住み続けたくなるまちづくりを進めます。

 

これらの3つの方針にそれぞれ3つ、計9つに区分した施策が体系づけられています。

また、本市に適した健康都市づくりのテーマを設け、関連する事業を連携し、一体的に推進する7つの「健康都市リーディングプラン」が設けられています。

「健康都市」の実現を先導するとともに、「健康都市 尾張旭市」を内外に呼びかけることを目的としています。

 

このように、尾張旭市の健康都市プログラムは、以下の図のように、3つの施策方針、9つの施策、7つのリーディングプランによって構成されています。

 

(資料出所:尾張旭市健康都市プログラム)

 

※ エコ・ガーデンシティ:環境に配慮し、緑あふれるまちをイメージしたもの

※ リノベーション:補修などにより、もともとの性能以上の新たな付加価値を加え再生すること

 

上記の内容からも、尾張旭市では健康づくりを保健事業の一環としてのみでなく、まちづくりの概念と一体となるものとして捉えられていることが分かります。

例えば、二酸化炭素排出量の削減といった環境に関するテーマも、尾張旭市では施策やリーディングプランの一つとして健康づくりに重要な位置づけとなっています。

実際に、市の実施事業の1/3近くが「健康都市プログラム」と何かしらの形で関連しています。

 

 

市民で取り組む健康都市づくり

 

そして、尾張旭市の健康都市実現に向けての取組の実施主体は、必ずしも行政だけではありません。

自治体や町内会、各種団体など、市民によって構成される市民団体の役割が大きいことも特徴の一つです。

市内では健康づくり推進員、健康づくり食生活改善協議会などのボランティア団体が主体となった健康づくりの活動が行なわれています。

 

独自の取り組みで、健康づくりを行なっている団体もあります。

市全体のイベントである「あさひ健康フェスタ」が毎年4月29日(祝)に開催されており、多くの市民が参加しています。

普段、健康づくりになかなか取り組む時間がない働く世代も、「あさひ健康フェスタ」では子供連れで参加して健康づくりに取り組んでいます。

 

あさひ健康フェスタ

(資料出所:尾張旭市ホームページ)

 

さらに、尾張旭市では「ぐっと健康!人・まち・なかま事業」を行っています。

これまで個人を対象としてきた「健康都市」の取組を事業者、市民活動団体、学校などに広げ、全市的に健康都市づくりを進めることが目的です。

 

WHOの提唱する「健康都市」の理念や尾張旭市が目指す「健康都市」の方針に沿って活動する企業等の団体に「なかま証」を提供し、当該団体名を市のホームページ等で公表しています。

以下は、その活動例です。

 

・ 毎朝一斉にラジオ体操をし、終業時にはストレッチを行っている

・ 毎朝社員の睡眠時間、朝食の摂取状況を把握し、健康指導を行っている

・ 社員食堂のランチメニューに、カロリーを表示している

・ 月に1回美化活動として、会社周辺の清掃を行っている

 

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