「コバトン健康マイレージ」で楽しくウォーキングを継続する 埼玉県 

コバトン

 

 

コバトン健康マイレージの仕組み

 

コバトン健康マイレージは、歩数の測定のほか、特定健診の受診などでポイントをためて、賞品が当たる仕組みになっています。

埼玉県から付与されるポイントと、所属する実施主体から付与される独自ポイントの2つの種類があります。

 

埼玉県 コバトン健康マイレージの全体像

(資料出所:埼玉県提供)

 

埼玉県から付与されるポイントには、以下のようなものがあります。

 

・ 1日の歩数により獲得できる「歩数ポイント

・ 歩数を送信した際に、ガラガラポン!の抽選で獲得できる「送信ポイント

・ 月間で1万歩以上歩く日が20日以上ある方が月1回獲得できる「毎日1万歩達成ポイント

・ 所属するリーグによって獲得できるポイントが変わる「リーグポイント」と「リーグ順位ポイント

・ 10分以上継続して歩行した“しっかり歩数”を1日2000歩以上達成すると与えられる「しっかり歩数ポイント」(※歩数計使用の場合に限る)

・ 彩の国マップに写真を投稿して“イイね”がもらえると与えられる「イイね!ポイント」などがあります。

 

埼玉県から付与されるポイントがたまると、ポイント交換として抽選に参加することができ、県産農産物や企業協賛によって提供を受けた賞品が当たります。

埼玉県では、従来から健康づくりの分野で企業と連携した取り組みを行ってきました。

そういった企業がコバトン健康マイレージに賛同し、立ち上げの当初から賞品提供という形で協賛しているところも特色の一つです。

 

埼玉県 コバトン健康マイレージの特色

(資料出所:埼玉県提供)

 

歩数を送信するためには、歩数計の場合は県内各地に設置されているリーダーに歩数計をかざすだけで自動的に送信されます。

 

歩数計をカードリーダーにかざす

(写真出所:コバトン健康マイレージ ホームページ)

 

リーダーは、歩数を送信するだけではありません。

ゲーム感覚で楽しんでもらえる仕組みがあり、また他の利用者が投稿した写真にリーダーの画面上から“イイね”をすることもできます。

リーダー端末は県内各地に設置されていて、歩数計をもって外へ歩きに行くことも狙っています。

 

リーダー端末のマップ

(写真出所:コバトン健康マイレージ ホームページ)

 

スマートフォンアプリの場合は、リーダーにかざす必要はなく、アプリ上から送信することができます。

 

歩数とは別に、所属する実施主体から付与されるポイントもあります。

ポイントの付与の仕組みや方法は各所属団体によって異なりますが、健診の受診や運動教室等に参加することによるポイントの付与や、各実施主体が独自に用意している賞品の提供などがあります。

 

 

コバトン健康マイレージの実施主体

 

【市町村】

埼玉県が県主導でコバトン健康マイレージを構築した理由は、できるだけ市町村間の格差なく、幅広い県民の方々に参加して欲しいと考えたためです。

 

「歩くことが健康によい」ということが、健康長寿埼玉プロジェクトで実証できました。

したがって、出来るだけ多くの人が、出来るだけ継続的に歩くことが望ましく、また実際に歩いているかどうかを管理していくことも併せて重要です。

紙ベースで管理を行うと、参加者が増えれば増えるほど事務作業が増えることになります。

手間をかけずに、行動変容を促し、実施状況を確認していく上ではシステムのメリットは大きいです。

 

しかし、埼玉県には63市町村あり、独自で様々な施策に取り組むことができる体力のある自治体もあれば、資金的にも人員的にも投資できない自治体もあります。

そこで、共通の基盤となるシステムの初期投資の部分を担い、実施主体である各市町村はそのランニングコストのみを負担する形にすれば、単独ではシステムへの投資ができない市町村でも運用ができるのではないかと考えました。

 

すでに独自のマイレージポイントの仕組みを導入し、運営している市町村が今の仕組みをやめて、コバトン健康マイレージに切り替えることは現実的ではありません。

そういった市町村は、独自の制度とコバトン健康マイレージを併用して使うことも可能です。

併用した場合、同じ歩数でも、市町村の仕組みと県の仕組みの両方に参加できるため、賞品獲得のチャンスが2倍になることになります。

まだ実施主体となっている自治体の数は一部ですが、埼玉県としては将来県内の63市町村すべてにコバトン健康マイレージの実施主体になってもらいたいと考えています。

 

【企業】

企業も運営費用を負担することで、実施主体となることができます。

県内に拠点を置く企業の場合、従業員も埼玉県民であることが多いため、埼玉県の取り組みと実施主体である企業の取り組みと連携して行うこともできます。

埼玉県内に事業所を置く企業であれば、従業員の住所が埼玉県外であっても参加することは可能です。

2017年7月現在、4事業者1万1300人と比較的規模の大きい企業が参加していますが、今後中小企業にも積極的にこの制度を活用してもらいたいと考えています。

 

【保険者】

協会けんぽ埼玉支部もスマートフォンのアプリ限定で、コバトン健康マイレージの実施主体となっています。

協会けんぽ埼玉支部の加入者(約120万人)が、参加できることになりました。

 

埼玉県としては在勤者に対して直接呼びかけることは難しいですが、協会けんぽからであれば、加入企業への呼びかけも可能です。

今後、協会けんぽと連携して利用者を増やしていこうと考えています。

協会けんぽ以外にも、埼玉県職員・埼玉県警察・教職員などの共済組合も実施主体となっています。

 

保険者が中心となった健康づくりにコバトン健康マイレージが活用されることになれば、国の進めるコラボヘルスや地域・職域連携での健康経営の推進にも寄与できると考えています。