男女ともに罹患率の高い「大腸がん」 検診の特徴と検査方法とは?

腹痛

 

 

大腸がん検診の結果を受けて・・・

 

【検査で異常なしの場合】

40歳以上の方は、年1回、便潜血検査による大腸がん検診を受けましょう。

 

【精密検査でがん以外の病気が指摘された場合】

治療が必要か、経過観察が必要かを、担当医と相談してください。

治療や経過観察が必要な場合には、次回のがん検診は不要ですが、担当医の指示に従って、必要な検査や治療を受けてください。

がんは1回の検診で見つからないこともありますので、毎年定期的に受診してください。また、検診と検診の間に発生して、急速に進行するがんもわずかながらあります。

血便、腹痛、便の性状や回数の変化など、気になる症状が続く場合は、次の検診を待たずに医療機関を受診してください。

 

なお、検診は、症状がない健康な人を対象に行われるものです。

がんの診断や治療が終わった後の診療としての検査は、ここでいう検診とは異なります。

日本人を対象とした研究結果では、がん予防には禁煙、節度のある飲酒、バランスのよい食事、身体活動、適正な体形、感染予防が効果的といわれています。

大腸がんを予防するには、食物繊維を含む食品の摂取が効果的であることがわかっています。

結腸がんの予防には、運動も効果的です。

 

 

大腸がんリスクチェック

 

国立がん研究センターでは、生活習慣と肥満度など、がんをはじめとした生活習慣病に関係が深いとされてきたものと、実際の罹患率について、20年間にわたり10万件のデータを対象に調査研究を行ってきました。

研究の結果、特に男性において、下記の要因と大腸がんの罹患に顕著な関連性が見い出されました。

・ 年齢

・ 喫煙習慣 

・ 飲酒習慣 

・ 身長と体重から算出されるBMI(肥満度)

 

大腸がんリスクチェック」は、40歳から69歳の男性をユーザー対象とし、現在の生活習慣から導かれる今後10年の大腸がん罹患リスクが診断できるツールです。

診断の中には、同年代平均と比較し、罹患リスクがどのような位置にあるのかも示されます。

生活習慣を見直すきっかけとして、チェックしてみましょう。

 

 

出典

国立がん研究センター がん情報サービス 一般の方向けサイト 「がん検診について」

国立がん研究センター 社会と健康研究センター予防研究グループ   大腸がんリスクチェック 

 

監修:佐藤祐造(医師、愛知みずほ大学特別教授・名古屋大学名誉教授)