「血液検査」で食生活が丸わかり? 分かりやすい血液の役割や成分

メディカル

 

 

健康診断で、ほぼ検査されている「血液検査」。

血液とは、摂取した食物から出来ています。

したがって、血液検査の結果から、普段「何をどのくらい食べているのか」おおよそ分かってしまうのです。

つまり、血液検査の結果は摂取した食物などに左右されるということです。

 

今回は、そんな血液の役割や、成分などを紹介します。

 

 

血液とは

 

試験管

 

採血された血液などを、「検体」と呼びます。

この検体を分析する検査を、「検体検査」といいます。

 

健康診断で行われる検体検査は、血液、尿、痰などですが、この中でも血液から得られる情報は膨大なものになります。

健康な人の体を循環している血液量は、およそ体重の12分の1から13分の1リットルになります。

この血液の容積の約50%は赤血球、白血球、血小板という細胞成分(血球)が占め、大部分は赤血球です。

残りの液体成分を血漿といいますが、大部分は水分でタンパク質、糖、脂質、電解質などが溶けています。

血球部分と血漿部分は、採血が入った採血管を遠心分離器という特殊な機械にかけて分離させると目視でわかるほど分離されます。

 

 

血球の役割

 

血球

 

血液の中の血球は、赤血球、白血球、血小板から構成されます。

 

赤血球は、全身に酸素を運搬するトラックの役目をしています。

赤血球が減ってしまうと、全身に酸素が行き渡らなくなって、貧血になります

症状は、登山をしている時と同様で、酸素が薄いため、動悸、息切れ、頭痛になる人もいます。

 

白血球は、感染防御、免疫現象に重要な役割を果たします。

白血球が減ると病原体に対する抵抗力が弱くなり、様々な病気にかかりやすくなります

 

血小板は、止血に重要な役割を果たします。

血小板が減少すると血が止まりにくくなり、青あざができやすく、治まるまでに時間がかかるようになります

 

それぞれに該当する症状が起きた時は、血球の数を検査します。

 

 

血漿(液体)成分の役割

 

血漿(液体)成分

 

血液の血漿の部分には、以下のような多くの物質が溶け込んでいます。

・ タンパク質(アルビミン・グロブリンなど)

・ タンパク質代謝物(尿素・尿酸・クレアチニンなど)

・ 脂質(中性脂肪・コレステロールなど)

・ 糖(ブドウ糖など)

 

食事や運動に注意した項目もあります。

血糖、インスリン、中性脂肪、胆汁酸は、食事によって上昇する項目です。

一方、リンや、遊離脂肪酸は食事によって低下する項目です。

 

クレアチンキナーゼ(CK)、AST(GOT)、LDHは、運動することで変化する項目です。

中性脂肪は、前夜の通常量より多量の飲酒で上昇する項目です。

 

一年に一度の健康診断です。

自分の健康としっかり向き合える時間と思って、大切に過ごしていただきたいです。

 

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出典

時事通信社 最新 健康診断と検査がすべてわかる本

 

監修:佐藤祐造(医師、愛知みずほ大学特別教授・名古屋大学名誉教授)