健康診断の結果が返ってきても、「どうすればいいか分からない」と思ったことはありませんか?
今回は、そんな健康診断結果の活かし方を説明します。
結果確認の方法
健康診断が終了して結果が出たら、結果に関して必要な説明を受けましょう。
その中で疑問があれば尋ねるようにして、自己判断は避けましょう。
また、「再検査」「精密検査」「要医療」などの項目があれば、指示に従って受診しましょう。
生活習慣に関する指示があれば、生活習慣の改善などに取り組む必要があります。
特に、特定健康診査では、該当者は結果に基づく「特定保健指導」を受診することが重要です。
生活習慣病の発症リスクが中程度の場合は「動機付け支援」に、発症リスクが高い場合には、「積極的支援」に該当します。
結果に基づく支援内容になるので、ぜひ保健指導を受けて生活習慣改善をし、発症リスクを低下させましょう。
見方について
健康診断の結果の見方ですが、1つの検査項目が異常値を示していても、すぐに病気だと診断できるものではありません。
多くの場合、いくつかの検査結果を総合的に判断することで、初めて診断が可能になります。
健康診断結果 判定の意味
健康状態の変化や病気の経過を知るためには、各検査の目的や基準値、異常値の意味を理解しておく必要があるでしょう。
同じ検査項目でも、測定方法や測定機器、測定機関によって測定値や基準値が異なってきます。
健診機関や医療機関が別の場合で検査結果を比較する場合には、注意が必要です。
健康診断の判定区分は、「異常認めず」「要指導」「要医療」の3区分を基本とし、さらに、これを4~8に細分化した区分が用いられることが多いようです。
判定の仕方などに厳密な規定はなく、健診機関や医療機関ごとに異なっているのが現状です。
ここでは、主な区分とその内容について説明します。
【異常認めず】
健康診断の結果に異常を認めないか、異常所見があっても、通常の生活に支障がないと判断される場合です。
「今年は異常がありませんでしたが、今後も健康診断を受診するようにしてください」という意味です。
【要指導】
医療機関で、治療を受けるほどの異常ではありません。
しかし、医師の指示の下、健康診断結果に応じた適切な日常生活改善指導を受ける必要があると判断される場合です。
【要医療】
疾病の存在が疑われるか、疾病の存在が明らかで、医療機関を受診する必要があると判断される場合です。
「治療中」という区分を持たない健診機関や医療機関では、現在治療中の場合もこの区分に振り分けることがあります。
他にも、よく利用される表現がいくつかあります。
【要治療】
要医療と似たような意味合いの判定です。
要医療と同様に検査結果に異常が見られ、明らかに病気と考えられます。
そのため、医療機関で早く治療を開始する必要があり、早期の受診を促している場合です。
また、現在、治療中の場合は「これからも継続して治療が必要です」という意味です。
【再検査】
検査結果が基準を外れているか、異常の疑いがあるために、「再検査が必要な検査項目です」という意味です。
再検査の結果、「異常なし」という場合も多いため、早めに再検査を受けることをおすすめします。
【要精査・要精検】
通常の検査では異常の状況が明確にならなかったので、「別の検査や、より詳しい検査を受けてください」という意味です。
通常、専門医療機関での精密検査を勧められる場合が多いです。
【要経過観察】
急ぐことはありませんが、「指示された期間内に再検査を受けてください」という意味です。
多くの健康診断の検査は、異常の疑いをなるべく見逃さないように基準値を設定しています。
病気と診断される場合以外に、「再検査」「要精検」「要医療」と判定されることがあります。
これらの指示があった場合には、必ず詳しい検査や再検査を受けてください。
自覚症状がないからといって、自己判断はしないようにしましょう。
再検査などを受けても、異常が認められないことも多いのが健康診断です。
しかし、仮に異常が見つかった場合には、早期発見になります。
早期に治療を開始することができ、社会復帰や重症化が予防できます。
健康診断の結果を有効利用することは、「将来の健康増進と疾病予防」につながります。
弊社が提供する『ヘルス×ライフ』では、健康診断の結果をシステム及びアプリ内に登録し、いつでも確認することが出来ます。
また、人間ドック学会や会社独自の判定基準で、自身の健康状態や改善項目を把握することも出来ます。
紙面での管理に限界を感じたら、是非「ヘルス×ライフ」をご検討ください。
出典
時事通信社 最新 健康診断と検査がすべてわかる本
監修:佐藤祐造(医師、愛知みずほ大学特別教授・名古屋大学名誉教授)