「デスクワーカーの疲労回復」 おすすめの栄養素とセルフケアとは

伸びをする男性

 

 

長時間机に座ったままの状態を続けると、体に様々な悪影響を及ぼします。

しかし、デスクワークを主とする「デスクワーカー」にとっては、避けて通れないことです。

今回は、そんなデスクワーカーに役立つ、疲労回復方法についてお伝えします。

 

 

デスクワーカーの疲労の原因

 

パソコンを操作する人

 

デスクワークを長時間続けていると、体に負担がかかり、さまざまな不調が生じます。

座ったまま同じ動きを続ける作業や、パソコン画面を見つめる作業を続けた場合、首や肩、腰などの筋肉に負担がかかり、血行が悪くなります。

すると、疲労物質や発痛物質の代謝が滞り、疲れやだるさを引き起こす原因になります。

また、長時間のパソコン作業などで交感神経が優位な緊張状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、脳の疲労にもつながります。

 

 

おすすめの栄養素

 

まず、座りっぱなしから生じる腰痛に歯、骨を丈夫にするカルシウムとビタミンDがおすすめです。

姿勢を支えるための靭帯や筋肉を作るたんぱく質を取るとよいでしょう。

 

休憩や睡眠が十分足りていても、かすみ目や充血が回復しないことを眼精疲労といいます。

この眼精疲労には、ビタミンAの摂取をおすすめします。

肩こりは、ビタミンEが血行をよくするため、緩和が期待できます。

 

 

 

 

おすすめの食材

 

食品の栄養

 

カルシウムは、殻ごと食べる海老や骨まで食べる魚に多く含まれます。

特に干し海老は、100g当たり7,100mgと、最も含有量が多いです。

ビタミンDは、青魚ならイワシ、ニシンに多く含まれます。

ビタミンAは、レバー、チーズ、卵黄など動物性食品のほか、にんじん、ほうれん草などの緑黄色野菜にも多く含まれます。

ビタミンEは、ピーナツなどの種子類、たらこなどの魚卵などに含まれます。

 

これらの栄養素が、体内に蓄積されるのは短時間です。

しかも、その6~7割は便として排泄されてしまうため、こまめに摂取することをおすすめします。

 

ただし、例外としてビタミンAは脂溶性ビタミンであり、体に蓄積する可能性があります。

食品では問題ありませんが、サプリメントの場合には、必要量以上の摂取は注意しましょう。

 

 

デスクワーカーのセルフケア

 

朝日をあぴる女性

 

デスクワーカーの不調は、主に体を動かさないことから生じているため、栄養を摂取するだけでは抜け出せません。

まずは、休憩をとり、肩や腰のストレッチで血行を回復させます。

もしくは、歩くことで自律神経を整えて、脳内物質セロトニンの分泌を増やすのもよい方法です。

 

デスクワーカーの疲労は、脳の疲労からきていることが多いため、脳をリフレッシュすることが大切です。

デスクの周りに癒しとなる写真や、グッズを置くと心が休まってリフレッシュできます。

 

 

参考

食べるのが楽しくなる! 栄養学一年生 宝島社

 

監修:佐藤祐造(医師、愛知みずほ大学特別教授・名古屋大学名誉教授)