平成29年7月26日厚生労働省より、報道関係者むけにストレスチェック制度の実施状況が初めて公表されました。
ストレスチェック制度とは、職場におけるメンタルヘルス不調を未然に防止することを目的として、昨年より始まった制度です。
常時50人以上の労働者を使用する事業場に対して、年1回のストレスチェックと、
その結果に基づく面接指導などの実施を義務付けているものです。
監修者情報
名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長
ストレスチェック実施状況(概要)
厚生労働省の資料から、うかがえる状況は・・?
①ストレスチェック制度の実施義務対象事業場のうち、82.9%の事業場がストレスチェック制度を実施。
②ストレスチェック実施事業場の労働者のうち、ストレスチェックを受けた労働者の割合は78.0%。
③ストレスチェックを受けた労働者のうち、医師による面接指導を受けた労働者の割合は0.6%。
④ストレスチェックを実施した事業場のうち、78.3%の事業場が集団分析を実施。
⑤平成29 年6月末現在(以下、同じ)、ストレスチェック制度の実施が義務付けられた事業場のうち、
所轄の労働基準監督署に実施報告書の提出があった事業場は、約83%でした。
「医師による面接指導を受けた労働者」の状況は?
ストレスチェックは、不調を未然に防ぐ為に行われます。初年度の実施状況から、今後は高ストレス者の個別フォローが課題であるという印象です。
注目したいのは、「ストレスチェックを受けた労働者のうち、医師による面接指導を受けた労働者は0.6%」という結果です。
高ストレス者率がどれほどかが不明なため、この数値が高いのか低いのかは判断がつきません。
ただ、高ストレス者が全体の10%ほどと当初から見込まれていたことを考えると、医師による面談指導を受けた労働者が少なかったように思います。
職場のメンタル不調は未然に予防できているのだろうかと少し不安になります。
一方で ストレスチェックを実施した事業場のうち、集団分析を実施した事業場は約8割となっており、
個別の対策はまだまだ不明な点があるけれど、包括的な対策を検討した事業所が多かったという結果と捉えています。
今年度のストレスチェックの課題は?
① 今年度は高ストレス者フォローに注力し、昨年度とは違うアプローチも行って医師面談を増加すること。
② 集団分析は結果を活用して職場改善を行い、高ストレス者を職場ぐるみでフォロー、もしくは減らすこと。
この二点が今年の課題のように思われます。
健康管理アプリ「ヘルス×ライフ」では、個人のストレスチェックを行うことができます。
ストレスチェックで高ストレスに気づいた時から「セルフケア」を。
繰り返すことで、ストレスに対する免疫もついてきます。
毎日を健康に過ごすためにも、ストレスコントロールは重要ですね。
出典
厚生労働省HP
ストレスチェック制度の実施状況を施行後はじめて公表します
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