今回は、万葉の昔から人々に親しまれ、愛されてきた「さくら」についてのお話です。
3月27日はさくらの日
公益財団法人日本さくらの会は、平成4年(1992年)に3月27日を「さくらの日」と制定しました。
わが国の歴史や文化、風土と深く関わってきた「さくら」を通して、日本の自然や文化について、国民の関心を高めることが目的です。
日付は3×9(さくら)=27の語呂合わせと、七十二候の一つ「桜始開」(さくらはじめてひらく)が重なる時期であることから27日となりました。
今年の桜開花予想
ウェザーマップが発表した「さくら開花予想2019」では、今年のトップは3月17日頃の福岡。
全国的に昨年より1、2日早い予想が出ています。27日の「さくらの日」には、各地が満開になっているでしょう。
さくらと言えば・・・
すぐに思い浮かぶのは、ソメイヨシノ。日本の桜の代名詞ともいえます。
ソメイヨシノは、江戸時代の終わりに、江戸の染井村で売り出された栽培品種。
成長が早く、たくさんの花を咲かせることから人気となり、全国の学校や公園などに植えられ、広まっていきました。
さくらの種類
桜には、100以上もの種類があり、ヤエザクラやシダレザクラなども有名です。
その特徴や栽培地域の名前がつけられ、親しまれている桜も多くあります。
【ヤエザクラ】
花が八重咲きに成る品種の総称。ほとんど栽培品種で花の色は様々です。
ソメイヨシノよりも開花が遅いものが多いです。
【シダレザクラ】
平安時代から栽培されているエドヒガンの栽培品種で、寺社などに老大木が多い傾向があります。
枝は下向きに垂れて咲きます。
桜にちなんだ食品も
桜は鑑賞するだけでなく、さまざまな食品にも応用されています。
【桜もち】
桜の咲くころに食べるお菓子で、奈良時代から続く習慣です。
桜にちなんだ和菓子であり、桜の葉で餅菓子を包んだもの。
雛菓子の一つでもあり、春の季語でもあります。
【あんぱん(桜)】
明治8年4月4日、奈良の吉野山より取り寄せた八重桜の花びらの塩漬けを埋め込み焼き上げた、季節感たっぷりのあんぱんが明治天皇に献上されました。
作ったのは、銀座木村家。
ことのほか、皇后陛下のお口にあったそうです。
桜は春の象徴、花の代名詞として和歌、俳句をはじめ、文学全般において非常によく使われており、現代でも多くの音楽、文化作品が生み出されています。
今年も卒業式、入学式で多くの桜にちなんだ歌が合唱されそうですね。
人生の節目の花でもある桜。今年は、どこでお花見をしましょうか。
監修者情報
名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長
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