【新型コロナウイルス】コロナ禍で気をつける防災・避難時の感染症対策とは?

体温チェックしている医者

 

想定を超える気象災害が各地で頻発し、気候変動がもはや「気候危機」と言える状況です。

各地での水害等の規模は年々増大し、かつ、どこでも災害が起きる可能性をはらんでいます。

 

もし、避難することになったら? 避難所で生活するには?

感染予防も一緒に行う日常から気を付けておくこと、準備しておくことのポイント5つをお伝えします。

 

監修者情報

佐藤祐造

名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長

 

体温を測って記録する。

 

新型コロナウイルスを判断するには、体温上昇がポイントの1つです。

そのため、日ごろから体温を測って記録をしておくことが大切です。

もちろん、避難所にも体温計は準備されていますが、感染面からしても不特定多数が利用する体温計にはリスクもあります。

また、受付時に検温することでの混雑を、避けることもできるでしょう。

そのため、日ごろから、体温上昇に注意をすること、体温を記録しておくこと、避難所にはマイ体温計を持参することをお勧めします。

 

もし、体温上昇が認められた場合には、隔離してもらうことが可能です。

隔離をしてもらうことでのメリットは「ゆっくり休養できる、他人に感染させるリスクが減る」などがあります。

避難所での生活の中で、他人に配慮しながら闘病するのは大変つらいことですし、避難所自体がクラスター化することを考えると隔離にデメリットは少ないでしょう。

 

 

避難所で守りたい生活ルール

 

ソーシャルディスタンスの他、感染症対策としてのルールは次の通りです。

・常時マスクは着用。気温が高い場合にはこまめに給水。

・人との間はできるだけ2m開けましょう。最低でも1m開けることを意識して。

・トイレにふたがある場合には、ふたを閉じてから流しましょう。

・ゴミは密閉して廃棄しましょう(とくに鼻汁など体液のついたもの)。

・靴はビニール袋にいれて各自で保管

 

 

十分な換気を

 

密になることが必須の避難所です。まずは、十分に換気を行いましょう。

窓の開放による方法では、換気回数を毎時2回以上(30分に一回以上、数分間程度、窓を全開する。)としましょう。

※ 換気回数とは、部屋の空気がすべて外気と入れ替わる回数をいいます。

空気の流れを作るため、複数の窓がある場合、二方向の壁の窓を開放します。窓が一つしかない場合は、ドアを開けましょう。

もちろん、近距離での会話や発声、高唱を避けましょう。

新型コロナウイルスは飛沫感染で伝播します。

お互い心配な気持ちを抱えています。

声をかける、会話をするのも大切ですが、まずは、目礼等の挨拶で気持ちを伝えあいましょう。

厚生労働省「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法

 

 

ほかにもソーシャル・ディスタンスの維持のため、通常よりも被災者は孤独に陥りがちになることも懸念されます。

電話やSNSなどを活用しつつ、心のケアも重要です。

 

インターネットやテレビ等から正しい情報を得て、不安だけが大きくならないように注意をしましょう。

 

やむを得ず、車中泊をしている方については、いわゆるエコノミークラス症候群の予防に配慮し、定期的に歩く、ラジオ体操をするなど、定期的に体を動かすことが必要です。

マッサージなども効果的です。特にふくらはぎや足指のマッサージなどが効果的です。

1時間に1回など時間を決めて行うことで、生活のリズムも取り戻せますから、おためしください。

 

 

参考

内閣府 新型コロナウイルス感染症対策に配慮した避難所運営のポイント

厚生労働省「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法

日本医師会 COVID-19有識者会議)新型コロナウイルス感染症制御における「換気」に関して

 


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