職域接種とは、ワクチン接種に関する地域の負担を軽減し、接種の加速化を図っていくため、企業や大学等において、職域(学校等を含む)単位でワクチンの接種を行うものです。
様々な条件がありますが条件をクリアして、申請を行うことで若年者も早めにワクチン接種を受けることが可能になります。
一説では、オリンピック対策ともささやかれる職域接種ですが、自治体や医療関係者の負担を減少させるにはとても良い方針だと思うのです。
コロナワクチンの職域接種開始内容については、以下の図で確認してみましょう。
職域では、保存や運搬が困難なファイザー社ではなく、比較的、取り扱いが難しくないモデルナ社製ワクチンを使用する予定です。
超低温フリーザーも不要ですし、準備もしやすく、価格も比較的抑えられたモデルナ社製のワクチン。
医療施設外で接種されることも想定されるため、配慮された選別ですね。
職域接種に期待できます。
監修者情報 名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長
超大手企業しか対応できない条件が・・・
とはいえ、様々な条件があり、大企業などでなければ開催できそうもないというところが現実です。
例えば、
1.自治体による接種に影響を与えないよう、会場や医療従事者等は企業や大学等が自ら確保する。
2.同一の接種会場で2回接種を完了すること、最低2000回(1000人×2回接種)程度の接種を行うことを基本とする。
3.社内連絡体制・対外調整役を確保すること。(事務局を設置すること。)
4.副反応報告などの必要な対応を行うことができること。
となっており、まずは健康管理室があったり、産業医、看護師などが常勤で在籍している大企業などでないと対応しにくい構図になっています。
打ち手も場所も自前で用意できる企業がどれくらいあるのか?
実際に、6月8日時点で414会場の申請があったとのことですが、今のところ実施に前向きな企業は「日立製作所」「丸紅」「ソフトバンク」など超大手企業ばかりなのが気になるところです。
さらに、沖縄県では、「接種したいのはやまやまだが、看護師も医師も確保できない」という切実な声が上がっています。
6月8日現在では、沖縄県からの接種申請は0件であり、条件クリアの壁が問題となっています。
中小企業には、職域接種の手は届かないのか?
6月9日、東京商工会議所が「新型コロナウイルスワクチンの商工会議所を通じた共同接種について」というニュースリリースを出しました。
それによると、「東京商工会議所では、報道されている商工会議所を通じた新型コロナウイルスワクチンの共同接種について、東京都医師会と連携し、産業医の設置義務のない50人未満の会員事業所の内、コロナ禍により企業経営に大きく影響を受けている業種を対象に7月上旬からの実施に向けて準備を進めております。」とあります。
企業経営に大きく影響を受けている業種を対象としていますので、飲食業などの時短営業を強いられている業種から接種するのでしょうか?
50人未満の事業所で東京商工会議所の会員がどれほどいらっしゃるかわかりませんが、ぜひこの恩恵を受けていただきたいと思います。
ワクチン接種の副反応で・・・
一部報道では、ワクチン接種後に体温の上昇があり解熱剤が良く売れているとありました。
実は、母もワクチン1回目接種時に「倦怠感」「頭重感」「疼痛」などを訴えておりましたので、準備してあった解熱剤などの利用を検討しました。
しかし、意外なことに一番効果があったのは、「湿布剤」でした。
何しろ、注射ですから、接種部位が強烈に痛いらしく「腕があがらない」「ものがつかめない」と日常生活に支障が出ておりましたが、「湿布剤」を貼付したところ効果てきめんでした。
注射針を刺した部位を外して湿布をしたのですが、あとでかかりつけ医に報告したところ、大笑いされて怒られることはなかったとのことでした。
なので、部位に注意して貼付すれば注射後の痛みには、湿布剤はアリかもしれません。
(あくまで個人の感想であり、医療的にいいかどうかはかかりつけ医とご相談ください)
母が利用した湿布はこちら
病院でもよく処方されるロキソニンテープ。
匂いも少なく、貼った瞬間に「効くな~」と思ってしまう数少ない湿布剤。(個人の感想です)
コロンワクチン後の疼痛対策として、準備しておかれるとよいのではないでしょうか。
参照
東京商工会議所 新型コロナウイルスワクチンの商工会議所を通じた共同接種について