LDLコレステロールの値を意識することは、
将来も健康でいるために重要となります。
LDLコレステロールは、
動脈硬化、心血管疾患など、
さまざまな病気のリスクとなるからです。
今回は、LDLコレステロールを
コントロールするために
おすすめの対処法についてご紹介します。
LDLコレステロールとは
LDLコレステロールは、
低比重リポタンパク質コレステロールの略称で、
体内に存在する脂質の一種です。
「悪玉コレステロール」という名前を
聞いたことはありませんか?
それは、LDLコレステロールのことです。
LDLコレステロールは
肝臓が作るコレステロールを体中に運んでくれるため、
からだには必要な成分とされています。
ただし、LDLコレステロール値が上昇すると、
動脈の壁に蓄積していき、
動脈硬化や心血管疾患のリスクを高めてしまいます。
LDLコレステロールの症状チェックリスト
LDLコレステロール値が
上昇している可能性があるかどうか、
セルフチェックでリスクを確認してみましょう。
・若い頃より体重が増え、肥満気味
・高血圧と診断されている
・あまり運動はしていない
・たばこやお酒を好む
・揚げ物ばかり食べている
・間食にはスナック菓子を選ぶことが多い
・早食いしがち
チェックリストに当てはまる数が多いほど、
LDLコレステロール値の
上昇リスクが高いといえます。
必要に応じて医師の診察を受けるようにしましょう。
LDLコレステロールの対処法
LDLコレステロール値を改善するために、
おすすめの対処法を4つご紹介します。
バランスの取れた食事と食生活の見直し
食生活の見直しは、
LDLコレステロールを管理するうえで欠かせません。
LDLコレステロールを増やすとされる
飽和脂肪やトランス脂肪酸の摂取は、
控えめにしましょう。
脂の多い肉の代わりに赤身肉を選んだり、
バターやマーガリンの代わりに
オリーブオイルや亜麻仁油などの
良質な脂を使ったりするのがおすすめです。
また、サバなどの青魚や、
アーモンドなどのナッツ類には、
オメガ3脂肪酸が含まれています。
オメガ3脂肪酸は、
LDLコレステロールや中性脂肪の値を
下げる効果があるとされているため、
積極的に取り入れましょう。
定期的な運動やからだの動かし方の工夫
有酸素運動を取り入れるのも、
LDLコレステロールを下げるために効果的です。
有酸素運動は、
HDLコレステロールを増やす働きがあります。
HDLコレステロールは
「善玉コレステロール」として知られ、
からだの余分なコレステロールを回収して
肝臓へ運ぶ役割を果たしています。
可能であれば
1日30分以上の有酸素運動を取り入れ、
HDLコレステロール増加を目指しましょう。
喫煙や過度のアルコール摂取の避ける
喫煙や過度のアルコール摂取は、
LDLコレステロールや中性脂肪の値を
上げるといわれています。
健康を維持するためには、
なるべく控えるよう心がけることが重要です。
アルコール摂取は
1日25g/日(※1)に抑え、
休肝日も設けるようにしましょう。
ストレスマネジメントとリラックス法の実践
ストレスがかかると
副腎皮質ホルモンが分泌され、
からだが攻撃態勢になります。
この副腎皮質ホルモンは、
LDLコレステロールをもとに作られているため、
ストレスがかかると
LDLコレステロールを増やす方向に
からだが働きかけるのです。
副腎皮質ホルモンを
必要以上に分泌させないためにも、
半身浴やアロマテラピー、ヨガなど
リラックスする時間を取り入れて、
心の健康にも気を配りましょう。
漢方薬でのLDLコレステロール対策
「食事や運動はなかなか続けられない……」
そんなお悩みをお持ちの方におすすめなのが、
漢方薬です。
漢方薬なら、
自分の症状や体質に合うものを毎日飲むだけなので、
気軽に続けることができます。
漢方薬は、肥満などにも効果が認められており、
実際の治療でも活用されています。
自然の植物や鉱物を用いた生薬を
組み合わせているため、
一般的には西洋薬よりも副作用が少ない
といわれており、
体質に合っていれば高い効果を得られるでしょう。
LDLコレステロール値が上がってしまうのは、
食生活の乱れや運動不足、ストレスのほかにも、
内臓脂肪の増加が原因として挙げられます。
そのため、増えすぎた内臓脂肪に対して、
「脂肪の吸収を抑える」「血流をよくして代謝を上げる」
「脂肪の燃焼を促す」「余分な脂肪を便と一緒に排出する」
などの働きをもつ生薬を含む漢方薬を選び、
根本改善を目指します。
<LDLコレステロールが気になる人におすすめの漢方>
・防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
便秘気味でぽっこりおなかが気になる人に。
血流や水分代謝を促し、
便や汗などと一緒に
体内に溜まった不要物を排出しやすくします。
さらに、おなか周りの脂肪を分解・燃焼を促し、
肥満症に効果的です。
・大柴胡湯(だいさいことう)
ストレスで食欲が増して脇腹が張る人に。
気分や食欲を落ち着かせるのに効果的です。
また、体内の余分な熱を取り除いて
代謝バランスを整え、脂肪燃焼をサポートします。
ただし、効果が認められている漢方薬でも、
その人に合っているか否かが重要なポイントです。
合わないものを服用すると、
効果が見込めないだけでなく、
副作用がおきることもあります。
漢方に詳しい医師や薬剤師に
相談するようにしましょう。
最近では、AIを活用して
症状に合った漢方薬をプロに選んでもらえる
「あんしん漢方(オンラインAI漢方)」
というサービスも登場しているので、
利用してみてください。
LDLコレステロールの値をコントロールして、
将来も元気に過ごせるよう
今から生活習慣を見直しましょう。
LDLコレステロールを改善して健康な毎日を
LDLコレステロールの管理は、
健康のために重要です。
バランスの取れた食事や定期的な運動、
ストレスマネジメントなどを通じて、
LDLコレステロールをコントロールしましょう。
必要に応じて漢方薬も活用してみてください。
一生輝くための第一歩として、
今日から生活習慣の改善を始めてみましょう。
<参考文献>
(※1)アルコールと脂質異常症|厚生労働省 e-ヘルスネット
ストレスを受けると人のカラダに何が起こるのか|生活習慣病オンライン
<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=111432f3mmkr00010040