膝の痛みの原因は「変形性膝関節症」かも?膝の痛みの予防

膝痛

 

何はともあれ膝が痛い

 

膝の痛みの原因となる主な疾患名は、「変形性膝関節症」というものです。どんな疾患かというと、「ともかく膝が痛い」「曲げ伸ばしがしづらい」「膝が腫れる」など生活に支障が出るものです。

原因は、肥満や運動不足、加齢などがありますが、関節軟骨が磨り減ってクッションがなくなり、骨と骨が直接ぶつかることが痛みの元です。

さらに良くないことに、関節軟骨が磨り減っていくときに、「骨棘(こっきょく)」といって骨にトゲトゲができます。これができると当たった時に、痛みが増します。

 

 

どんな時に痛くなる?

 

痛くなるのは主に次の3つ

動作時痛・・・立ち上がり、階段の上り下り、歩行などで膝を動かすと痛みが起こる。

可動域制限・・膝をまっすぐに伸ばして立ったり、しゃがみこんだり、正座したりといった動作がつらい。

関節腫脹・・・炎症によって過剰に作られた関節液が膝関節の中に貯留する。いわゆる「水が溜まった」状態。

膝を動かさないのに強く痛んだり、関節の不安定感などがある場合は、関節リウマチや外傷など他の病気の可能性があるので、医師に相談しましょう。

 

 

 

気をつけるのはどんな人?

 

変形性膝関節症は、男性より女性に多く、高齢になるほど罹患率が高くなります。

40代女性では、10人に1人の割合ですが、60代女性では10人に4人、80代以上では、8人が変形性膝関節症になっています。

そのため、高齢者、女性は特に注意が必要ですが、それ以外の要注意は次のとおりです。

① 肥満

② O脚の人

③ 骨折、関節軟骨損傷、前十字靭帯損傷、半月板損傷などの怪我をしたことがある人

④ 重量物運搬など膝に負担をかける生活や仕事をしている人は注意が必要です。

 

筋力訓練
①筋力訓練 太ももの前の筋肉を鍛えます。

 

 

変形性膝関節症の予防や悪化防止はどうすればいいの?

 

膝を悪くしないためには、関節に大きな負担をかけないこと、関節本来の機能(動くこと、支えること)を維持することが大切です。 そのために、

筋力訓練 ・・・太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を鍛える 1.椅子に腰かける 2.片方の足を水平に伸ばす 3.そのままでいる5~10秒 4.元に戻す 片足10回ずつできるようになりましょう。

可動域訓練・・・膝の曲げ伸ばしを良くする

1.膝を伸ばして座り、かかとの下にタオルをおく

2.かかとをゆっくりすべらせる

 

可動域訓練
②可動域訓練・・・膝の曲げ伸ばしを良くする運動です。

 

3.できる限りひざを曲げる

4.ゆっくりタオルを滑らせてひざをできる限り伸ばす など二つの目的で運動を行います。

 

 

膝とは一生のお付き合いです

 

膝を大切にして、いつまでも快適な生活を送りたいものですね。

そのためにも、

① 膝を支える筋肉の力を維持しましょう。

② 膝の曲げ伸ばし(柔軟性)を持ちましょう。

③ 適度な運動を継続しましょう。

④ 痛みや腫れが続くときには、早めに診察を受けましょう。

これらの事に気をつけて日常生活を送りましょう。

 

 

監修者情報

佐藤祐造

名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長

 


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