江戸川区育ち?
小松菜(コマツナ)はチンゲンサイなどと同じアブラナ科アブラナ属の植物で、
収穫せずにそのままにしておくと、とうが立ち、アブラナと同じ黄色い花を咲かせます。
小松菜という名は、徳川吉宗が鷹狩りのため、江戸川の小松川を訪れた時に食した冬菜が気に入り、名付けたと言われています。
江戸時代後期に書かれた「新編武蔵風土記稿」には「菜は東葛西領小松川辺の産を佳作とす。
世に小松菜と称せり」と書かれており、昔から好んで食べられていたようです。
冬が旬の小松菜
小松菜は今では各地でハウスなども含め通年出荷されていますが、
本来寒い冬に採れる野菜だったので冬菜、雪菜などとも呼ばれています。
また、初春に出回る若くて色が薄いものは鶯菜(うぐいすな)とも呼ばれています。
寒さに強く、一、二度霜が降りた後は甘みが増し、葉も柔らかくなって美味しくなります。
小松菜の栄養
- 小松菜は栄養価が高い緑黄色野菜
小松菜は含有量で見ると全体的にはホウレン草に若干及びませんが、ビタミン類、ミネラルなど、どれをとっても非常に栄養価が高い緑黄色野菜です。
- 小松菜は非常にたくさんのカロテンを含みます。
β-カロテンは抗発ガン作用や免疫賦活作用で知られていますが、その他にも体内でビタミンAに変換され、
髪の健康維持や、視力維持、粘膜や皮膚の健康維持、そして、喉や肺など呼吸器系等を守る働きがあるといわれています。
- カルシウムや鉄分が豊富
カルシウムや鉄分においては、小松菜の方がホウレン草よりもたくさん含んでいます。
おいしく召し上がるには
ホウレン草と良く似ているのですが、ホウレン草のほうがポピュラーです。
ただ、茹でても量が減らず、歯ごたえも良いので、ホウレン草と比較すると家計に優しい小松菜です。
煮崩れすることがないので、鍋や味噌汁に入れても大丈夫です。
最近では、サラダ感覚で生食できる小松菜も出てきました。
洋風にも中華に利用できるので、レシピの幅が広がりやすいです。
値段も正月以外は、安定しているため購入しやすさがあります。
今後は、ホウレン草の代わりに利用するのもよいでしょう。
選び方と保存の方法
- 選ぶポイント
小松菜はホウレン草などと同じように、葉の緑が濃く鮮やかで、シャキッと元気なもの、厚みがあるものを選びます。
茎は太すぎず、白っぽくなく、薄く緑色をしている方が美味しくカロテンなどの栄養も多く含まれています。
- 小松菜の保存方法
小松菜はむきだしで置いておくと、すぐにしなびてしまいます。
乾燥しないように濡らした新聞紙などでくるみ、袋に入れて野菜庫に入れます。
また、最近は乾燥野菜が人気になっていますね。
こちらの乾燥小松菜がおすすめです!
冬の野菜は、しっかりと栄養素を蓄えて、甘みのあるものが多いです。
また、小松菜は、βカロテンのおかげで風邪予防にも役立ちそうです。
食事の中に野菜を取り入れて免疫力アップをしましょう。
参考
あたらしい栄養学 高橋書店
監修者情報 名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長