コロナワクチンの副反応 熱以外に何があるの?

注射器

 

各地で高齢者から順次コロナワクチン接種が開始されています。

予約がなかなか取れない、ダブルブッキングしているなど予約時にすでに問題が発生している自治体もあります。

何より気になるのは、接種後の副反応ですよね。

 

接種後に、有給休暇付与を検討している企業も出始め、その副反応の強度や頻度が気になるところです。

 

監修者情報

佐藤祐造

名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長

 

 

主な副反応

 

主な副反応は、以下の3つです。

1.  発熱

2. 頭痛

3. 倦怠感などの全身反応

 

1回目接種よりも、2回目の接種で頻度が高い傾向がみられました。

また、年齢が上がると頻度が低くなる傾向や、男性より女性の方の頻度がやや高い傾向が見られました。

 

時期としては接種当日よりも2日目の訴えが多く、接種部位の痛みを訴える方は約90%でした。

男女差が目立っており、女性の方が男性よりも副反応が強く出ました。とくに頭痛は、女性の2回目接種で62%みられたのに対し、男性は37%と差があります。

37.5度以上の発熱は女性42%、男性30%でした。

全身倦怠感も女性の方が多い傾向にありました。

 

 

いつ回復するの?

 

痛みのピークや倦怠感のピークは接種後2日目になることが多いですが、その後は、徐々に回復していきます。

1回目接種後の発熱(37.5℃以上)は3.3%でしたが、2回目は38.0%と高率でした。

発熱する場合は翌日が多く、接種3日目には解熱しその後、回復が見られます。

接種部位の疼痛は90%を超える方が自覚し、接種翌日が最も頻度が高い状態でしたが、接種3日後には軽快しています。

1回目に比べ、2回目接種では接種翌日に頭痛(5割)、全身倦怠感(7割)の訴えがありました。

 

このように症状のピークは接種翌日、その後軽快し、接種翌々日に症状がある人はピーク時の約半数となり、接種5日目にはほぼ訴えがなくなっています。

 

 

インフルエンザと比較してどうなの?

 

2009年のH1N1pdmインフルエンザワクチンの2万人調査と比較すると、今回のコロナワクチンは、接種部位の痛みの頻度が明らかに高く、2回目接種後の37.5℃以上の発熱(4割)、頭痛(5割)、全身倦怠感(7割)を認めています。

痛みの頻度は、インフルエンザよりも高いといえます。

 

 

あらかじめ有給休暇を取得した方がいい?

 

医療従事者に接種をした際には、2回目接種翌日の勤務は控えるように勧告をしていましたが、それでも病休を新に申し出たものが6.5%にみられました。

医療者でも予期せぬ体調不良があったようで「大丈夫」と思っていても、出社できない方が出現するコロナワクチンです。

 

できることなら、あらかじめ休みを取る、体調を整えるなどして臨みたいですね。

まずは、大きな副作用がまだ報告されておらず、ちょっと安心かなと思いだしたコロナワクチン。

 

感染拡大予防のためにも、ワクチン接種が早くできるといいなと思う毎日です。

 

 

熱が出た時の必需品

 

シート状・ジェル状のものは効果がないとすでに常識となった今、「何を使うの?」という疑問は多いはず。

病院では、氷枕も利用しますが、こういったソフト氷枕も利用します。

ひんやりやわらかいので、患者さんにはうれしいツール。

また、夏の暑さ対策としても役立ちます。ぜひご家庭の冷凍庫に常備してください。

 

 

 

出典

健康観察日誌集計の中間報告(4)令和2年度厚生労働行政推進調査事業費補助金

 


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