週2回!疲れにくく風邪にかかりにくくする「入浴方法」とは

お風呂

「お風呂に入ってもなかなか疲れが取れない…」

「毎日湯舟に浸かるのはちょっと面倒くさい…」

 

そんな悩みをお持ちの方はいませんか。

 

湯舟に浸かると、

温熱、水圧、浮力という3つの物理的作用によって、

血行促進やリラックス、自律神経を整える

などの効果が得られます。

 

さらに、湯舟の浸かり方に少し工夫を加えるだけで、

疲れにくく、風邪をひきにくくすることができます。

毎日湯舟に浸かる時間がないという方は、

週2回だけでも効果が持続すると言われていますので、

実践してみてはいかがでしょうか。

 

そんな体を疲れにくくさせる

「ヒートショックプロテイン入浴法」について、

ご紹介していきます。

 

賢い入浴法で、

風邪に負けない体を作っていきましょう!

 

熱めのお湯で体温を上げ、風邪や疲れに負けない体に

 

お風呂の文化は、

仏教とともに伝来したと考えられています。

 

当時のお風呂といえば蒸気を利用した蒸し風呂で、

そのころから病気の治療として用いられていました。

蒸し風呂から、お湯に浸かる湯浴ゆあみに

お風呂の主流が変わったのは江戸時代です。

 

現代の一般家庭ではどうでしょう。

首まで浸かるのが好きな人や、半身浴が好きな人、

足が冷えやすくて足湯を習慣にしている人など

さまざまだと思います。

 

 

そのなかでも近年注目されているのは、

熱めのお湯に首まで浸かり、

体をしっかり温める入浴法です。

 

体の芯までしっかりと温めると、

細胞に含まれるヒートショックプロテインという

タンパク質の一種が活性化し、

何らかのストレスで傷ついた細胞を、

修復してくれるのです。

 

“ヒートショック”という名前の通り、

熱の刺激などで増える性質があり、

傷の治りをよくする、風邪にかかりにくくする、

さらには、疲れにくくなる、低体温の体質が改善する

などの効果を発揮します。

 

ヒートショックプロテインを増やすポイントは、

熱めのお湯に首まで浸かり、

体の深部体温を1℃ほど上げること。

 

具体的には、

42℃のお湯に10分、

41℃なら15分、

40℃なら20分浸かり、

お湯から出たら素早くバスタオルなどで体をくるみ、

熱を逃がさないように毛布や布団をかけて

10~15分安静にします。

 

ヒートショックプロテイン入浴法

 

とても簡単ですが、水分補給は大切なので、

入浴前に500㎖、入浴後に500㎖の水分を

必ず摂ってください。

冷たすぎる水などは避け、

常温の水や薄めたスポーツドリンク、

ぬるめのお茶などがよいでしょう。

 

水分補給

 

週2回で効果が持続

 

このような入浴法を、

ヒートショックプロテイン入浴法と言います。

 

ヒートショックプロテインの量が最大になるのは

入浴の2日後だといわれ、それから1~3日間は

効果が持続するということなので、

1週間に2回程度行うのがおすすめです。

 

体調に合わせて半身浴や足湯も

 

ヒートショックプロテイン入浴法は、

ある程度体力のある人に向く入浴法なので、

高齢の人や体力のない人は避けましょう。

 

普通の入浴でも、温熱効果や水圧効果、浮力効果で

十分によい刺激を与えることができます。

浴室内の温度を保てるのであれば、

半身浴にすると

体に負担なく比較的長くお湯に浸かることができ、

体のなかまで温まります。

 

半身浴の場合のお湯の温度は、

夏なら38℃程度でよいですが、

冬は39~40℃程度に保ちましょう。

 

また、長い時間入っていられるのが

半身浴の魅力とはいえ、

温熱効果で血管が開くので、

血圧の低い人は注意が必要です。

低血圧で気分が悪くなったり、

貧血を起こすこともあるため、

無理に長湯をするのはやめましょう。

 

半身浴

 

また、脱衣室と浴室の温度差が大きいと、

血圧が急に上がったり下がったりして、

脳や心臓の血管疾患を引き起こす

「ヒートショック」を引き起こすことがあります。

 

冬の入浴時は、脱衣室と浴室を事前にしっかりと温め、

ヒートショックが起こらないようにしましょう。

 

体調がいまひとつのときや、

足が冷える、足がむくんでいるというときに

効果的なのは足湯です。

足湯だけでも体全体が温まるので、

ぜひ試してみてください。

 

大きめのバケツ(食器洗い用の桶でもよい)と

椅子、タオル、ビニールシート、お湯があればOK。

お湯は42~43℃くらいがよいでしょう。

ビニールシートを敷いて

バケツを置き、お湯を注ぎます。

お湯の量は、両足を入れたときに

くるぶしが隠れる程度に。

お湯に足を入れ、ぬるくなったら

少しずつお湯を足しましょう。

15~20分ほどで、体が温まってくるはずです。

足湯でも水分摂取は忘れずに。

終了後は湯冷めに気をつけ、

よく水分を拭いて靴下を履くなどしましょう。

 

足湯

 

今年の冬は、お風呂で

健康増進を図ってみてはいかがでしょうか。

 

 

取材・文:NPO法人 医療機関支援機構 カルナの豆知識 編集部

医療ライター/看護師  天野 敦子

カルナの豆知識①-ロゴカルナの豆知識②-ロゴ

※記事/図版等の無断使用(転載)、引用は禁止といたします。

 


ヘルス × ライフ
健診結果、歩数、体重などあらゆる生活データを
管理できるアプリ。

健康に関するコラムを読めたり、
健診結果のAI予測もできます。

日々の健康管理を始めてみませんか?