この漢方効いているの?いつまで飲むのが正解?体質・症状チェックリスト

漢方

 

「ほんとうにこの漢方薬効いているの?」

「どのくらいまで飲み続けるのがいいんだろう」

 

そのように思われていませんか?

効果があるのかわかりにくいと、

自分に合っているのか不安になりますよね。

 

本記事では、

漢方薬の基本的な飲み方や、

自分に合った漢方薬を見つけるための方法を

紹介します。

 

漢方薬とは?効果や使い方を解説

 

漢方

 

漢方薬は、中国の伝統医学である

漢方医学に基づいて作られた薬品です。

自然由来の成分を組み合わせて

からだのバランスを整えることを目的としており、

さまざまな不調に対して使用されています。

 

漢方薬の効果や使い方について詳しく解説します。

 

漢方薬の基本的な効果とは?

 

漢方薬は、病気の治療だけでなく、

体調の改善にも使用されます。

 

具体的には、

風邪、更年期障害や月経前症候群、便秘、

不眠症、ニキビといった病気の改善、

また「未病」と呼ばれる

病気になる前の不調にも使用されています。

 

ほかには、

冷えやのぼせ、疲れやすいといった

体質改善へのアプローチも可能です。

 

漢方薬の使い方

 

使い方や摂取方法には、

いくつかのポイントがあります。

適切な服用方法や注意点を知ることで、

効果的に漢方薬を使用できるので、

ぜひ目を通しましょう。

 

漢方薬は、水またはぬるま湯で飲みます。

摂取タイミングは漢方薬によって異なりますが、

多くは食前または食間で摂取します。

食前は食事の30分前〜1時間前をさし、

食間は食事と食事のあいだをさし食後2時間ごろです。

 

飲み続ける期間は、

飲む目的にもよりますが1か月程度です。

1か月継続しても効果がみられない場合や、

それまでに副作用があらわれた場合は、

服用を中止してください。

体質に合ってないと考えられます。

 

注意点

 

注意点は下記2点です。

 

  1. 保管方法
  2. 他薬

 

直射日光が当たる場所や高温多湿での保管は、

変質させる可能性があります。

保管場所は、

涼しく湿気の少ない場所を選んでください。

 

漢方薬、または他薬との併用にも注意です。

別の漢方薬を併用する場合、

特定の生薬が過剰摂取にならないよう

気をつけなければなりません。

 

たとえば、甘草を過剰摂取すると

ミオパチーや偽アルドステロン症といった

重篤な副作用を招く恐れがあります。

西洋の医薬品についても、

禁忌の組み合わせがあります。

別の漢方薬や医薬品と併用したい場合は、

必ず医師や薬剤師、登録販売者に相談してください。

 

自分に合う漢方を見つけるために

 

チェックリスト

 

漢方薬は、人それぞれの

体質や症状に合わせて選ぶ必要があります。

漢方では

しょう(体質)」と「気血水きけつすい(症状)」を見極め、

漢方薬や治療方法を決めています。

 

当てはまる症状をチェックし、

より多く当てはまったタイプを見つけてみましょう。

 

【証】

虚証(体力がない) 実証(体力が十分にある)
  • 体力がない
  • 体型が細く華奢
  • 肌が色白い
  • 声が細く小さい
  • 胃腸が弱く下痢ぎみ
  • 寒がり
  • 体力がある
  • 筋肉質でがっちり体型
  • 血色がよく肌つやがいい
  • 大きくて太い声
  • 胃腸が強く便秘ぎみ
  • 暑がり

 

【気血水】

気虚 気滞 気逆
  • 無気力
  • 疲労感
  • 倦怠感
  • 食欲不振 など
  • 頭重
  • のどの詰まり感
  • 息苦しい
  • おなかの張り など
  • のぼせ
  • 動悸
  • 発汗
  • イライラ
  • 不安感 など

 

血虚 瘀血(おけつ)
  • 貧血
  • 皮膚の乾燥
  • めまいや立ちくらみ
  • 脱毛
  • 血行不良 など
  • 月経異常
  • 便秘
  • おなかの圧痛
  • 色素沈着 など

 

津虚(しんきょ) 水滞・水毒
  • のどの渇き
  • 肌や唇の乾燥
  • 尿量の減少
  • 便秘
  • ほてり感 など
  • むくみ
  • めまい
  • 頭痛
  • 下痢
  • 排尿異常 など

 

まんべんなく当てはまり、

よくわからないという方もいるかもしれません。

「自信がない」「見極められない」という方は、

医師に相談してみましょう。

もちろん、傾向がわかった方も、

プロにみてもらうほうが確実です。

 

具体的な不調例と漢方薬

 

女性 体調不良

 

最後に、

具体的な不調例とそれに合う漢方薬を紹介します。

 

冷えや生理不順

 

冷えや生理不順といった、

女性によくみられる不調には、

下記の働きがある生薬を含んだ漢方薬が選ばれます。

 

  • からだを温める生薬
  • ホルモンバランスの乱れを整える生薬
  • 血行をよくして子宮や卵巣の機能を回復する生薬

 

代表的な漢方薬は下記です。

 

<冷えや生理不順におすすめの漢方薬>

加味逍遙散(かみしょうようさん)

体力中等度以下で

のぼせや肩こり、イライラなどに広く用いられます。

 

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

体力虚弱で

冷えがある方に向いている漢方薬です。

 

更年期障害や不眠症

 

更年期障害や不眠症といった、

40代〜50代女性に起こりやすい不調には、

下記のような生薬を含んだ漢方薬が選ばれます。

 

  • 自律神経のバランスを整える生薬
  • いらだちや興奮を鎮めて寝つきをよくする
  • 血流やホルモンバランスの乱れを整える生薬

 

代表的な漢方薬は下記です。

 

<更年期障害や不眠症におすすめの漢方薬>

加味逍遙散(かみしょうようさん)

更年期障害による

イライラ、不眠がある方に向いています。

 

加味帰脾湯(かみきひとう)

血色が悪く、貧血気味の不眠によく用いられ、

精神不安による不眠がある方に向いています。

 

ストレスや疲労回復

 

ストレスや疲労回復には、

漢方薬が有効な場合もあります。

服用する場合は、

下記のような生薬を含む漢方薬を選択します。

 

  • 自律神経のバランスを整える生薬
  • 睡眠の質を上げてストレスを改善する
  • 消化・吸収機能を改善して心とからだを元気にする生薬

 

代表的な漢方薬は下記です。

 

<ストレスや疲労回復におすすめの漢方薬>

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

体力中等度以上の方の

気の巡りをよくして、気分を落ち着かせます。

 

帰脾湯(きひとう)

不足した気と血を補い、

精神を落ち着かせて疲れを緩和します。

 

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

胃腸の働きを高め元気を補う漢方薬です。

 

 

紹介してきた漢方薬以外にも、

それぞれ不調に用いられる漢方薬は多くあります。

 

体質によっては、

代表的な漢方薬とは

別の種類が合うことも考えられるため、

安易に選ぶのはよくありません。

 

「あんしん漢方」のような

オンラインの漢方薬サービスを利用すれば、

これまでの症例をもとに

AIと薬剤師が一人ひとりにあった漢方薬を

提案してくれます。

 

もし、自分にあった漢方薬を知りたい方、

使用してみたい方は、

利用してみてはいかがでしょうか。

 

 

体質にあった漢方薬で元気に過ごそう

 

漢方薬は、同じ症状であっても

体質が異なれば別の漢方薬を使用します。

 

体質にあった漢方薬を飲めば、

病気の改善だけでなく、

未病や体質の改善も期待できます。

 

自分の判断で選ぶのに不安がある方は、

無理せず薬剤師や医師に頼ってくださいね。

 

 

<この記事を書いた人>

ライター

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)

薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。

世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=111432f3mmkr00010039
●Medical Health CH:https://www.youtube.com/channel/UC7XLi90xVGs_NnKhowC0G2w

 


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