ついつい飲みすぎて、翌朝
二日酔いに苦しめられた経験は
誰しも一度はあるのではないでしょうか。
忘年会や新年会など、お酒を飲む機会が多い年末年始。
できることなら二日酔いを気にせず
宴会を楽しみたいですよね。
今回は、二日酔いの原因や対策を紹介します。
そもそもなぜ二日酔いになるの?
二日酔いとは、お酒の飲みすぎにより、
血液中のアセトアルデヒド濃度が
高くなることで起こる不快な症状です。
アルコールは胃や小腸で吸収されたあと、
肝臓でアセトアルデヒドという物質に分解されます。
その後、アセテートという物質に分解されると、
血液にのって全身を巡り、
水と二酸化炭素に分解されます。
最終的に、息、汗、尿として体外に排出されることで
アルコールの処理は完了です。
しかし、体内に入ってくるアルコールの量が多ければ、
肝臓はアセトアルデヒドを十分に処理できず、
血液中のアセトアルデヒドの濃度が
高くなってしまいます。
アセトアルデヒドは、
吐き気、動機、頭痛などを引き起こす有害物質です。
この状態が翌日まで続くことで、
二日酔いになってしまうのです。(※1)(※2)
飲む前にすべき二日酔い対策3選
お酒を飲みすぎないのが一番ですが、
「年末年始くらいお酒を楽しみたい!」
という人も多いはず。
そんな人のために、
飲む前にできる二日酔い対策を紹介します。
小腹を満たしておく
アルコールは、
胃や腸で吸収されて血液にのって運ばれます。
そのため、空腹の状態でお酒を飲むと、
一気に血液中のアルコール濃度が高まり、
二日酔いになりやすくなってしまいます。
そうならないためにも、
お酒を飲む前に小腹を満たしておくのがおすすめです。
食べ物や飲み物を体内に入れておけば、
おなかの中でアルコールが薄まり、
吸収のスピードも緩やかになります。
飲み会がある日はしっかり昼食をとるようにしたり、
飲み会の前に水を飲んでおいたり、
小腹を満たしてから出掛けるようにしましょう。
飲む前にもビタミンB群を摂取
血液中のアセトアルデヒド濃度が高まると
二日酔いになってしまいます。
ビタミンB1には、
肝臓でアルコールの処理が間に合わないときに、
アルコールを分解するのを助ける働きがあります。
また、ビタミンB2は脂肪分解に必要な栄養素ですが、
アルコールには脂肪分解を妨害する作用があるため、
お酒を飲むときにはビタミンB2が不足しがちです。
このように、ビタミンB群は
お酒を飲む人の強い味方です。
ビタミンB群が多く含まれる食材には、
枝豆や卵などがあります。
おつまみとしてもメジャーな食材なので、
対策しやすいのもうれしいポイントです。
お酒を飲む前、飲むとき、飲んだ後には、
意識的にビタミンB群を摂取するようにしましょう。(※1)
ルールを必ず決める
二日酔いの一番の対策は「飲みすぎないこと」です。
翌日にお酒を残さないためにも、
お酒を飲むときのルールを決めておきましょう。
たとえば、自分が飲める量があらかじめわかっていれば、
「飲んでいいのは⚪︎杯まで」
と決めておくのがいいでしょう。
あるいは、「必ず食事と一緒にお酒を飲む」など、
悪酔いしないためのルールを設けておくのも効果的です。
そのほか、夜遅くまで飲み続けていると、
アルコールを分解する時間がたりなくなってしまいます。
そのため、「お酒を飲むのは⚪︎時まで」
と決めておくのもいいかもしれません。
お酒を飲む量や方法や時間を決めておき、
節度を保ってお酒を楽しみましょう。
二日酔い対策には漢方薬もおすすめ
二日酔いは、肝臓でアルコールを
十分に処理できないことが原因で生じる症状です。
そのため、
・アルコールの代謝をサポートする
・胃腸の機能を回復させる
・飲酒による水分バランスの乱れを整え、
吐き気やむくみを改善する
といった効果が見込める漢方薬を選ぶのがいいでしょう。
漢方薬は、体質からの根本改善を得意としているため、
二日酔いになりにくいからだを目指すことも可能です。
<二日酔い対策にはおすすめの漢方薬>
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
アルコールの摂取や食べ過ぎによる胃の炎症を抑えて、
胃腸の働きを整える漢方薬です。
「気」(エネルギー)の流れを整え、
飲食物の消化吸収を助け、胃腸を守る働きがあります。
二日酔いのほか、急性胃腸炎、ストレス性の胃炎など、
胃腸の不調に幅広く用いられます。
五苓散(ごれいさん)
アルコールの分解や水分代謝を促進して、
体内の水分の偏りを整える漢方薬です。
二日酔いの頭痛や吐き気、
めまい、下痢などの症状に用いられます。
二日酔いのほか、雨の日に悪化する頭痛やめまい、
むくみにも用いられます。
漢方薬は飲むだけで
二日酔い対策ができるのも魅力のひとつ。
誰でも簡単に始めることができます。
スマホで気軽に専門家に相談できる
「あんしん漢方」のような、
オンライン個別相談も話題です。
あんしん漢方はAI(人工知能)を活用し、
漢方のプロが効く漢方を見極めて
自宅に郵送してくれるオンライン漢方サービス。
スマホで完結できるので、
対面では話しづらいことも気軽に相談できますよ。
お手頃価格で不調を改善したい方は、
医薬品の漢方をチェックしてみましょう。
節度を持って楽しいお酒を
二日酔いはお酒の飲みすぎにより
アルコールが十分に分解されないことで起こります。
年末年始は、仲間や友人や
親戚と過ごせる大切な時間です。
お酒がすすんでしまう気持ちもわかりますが、
あとからつらい思いをしないためにも、
しっかりと対策をし、お酒は適量にしておきましょう。
<参考サイト>
(※1)くすりと健康の情報局by第一三共ヘルスケア_二日酔いの原因
(※2)e-ヘルスネット_二日酔いのメカニズム
<この記事の監修者>
山形 ゆかり(やまがたゆかり)
あんしん漢方薬剤師
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師を経て食養生の大切さに気付く。
牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニューも開発。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。