「寒さのせいで体調が悪い」冬はそんな方が多いのではないでしょうか。
冷えは、東洋医学では「万病のもと」と考えられています。
冷えを放置していると、全身の不調に繋がるということです。
今回は、冷えに伴う不調を改善するための「ツボ」をご紹介します。
冬特有の不調には「ツボ刺激」が効果的
東洋医学では、からだに「経絡(けいらく)」という
生命エネルギーの通り道が14本あると考えられています。
経絡の流れが悪くなると、不調を感じるようになります。
「ツボ」は、経絡にある生命エネルギーの出入り口です。
実際に経絡やツボが目に見えて存在するわけではありませんが、
ツボ押しの効果はWHOも認めています。
冬は、冷えによって血流が悪くなったり、
からだが凝り固まってしまったりと、
夏とはからだの状態が変わるものです。
血流を改善し、からだをあたためる作用のあるツボを刺激することで、
冬特有の不調から解放されましょう。
冬の不調におすすめ!癒しのツボ3選
冬の不調におすすめのツボを3つご紹介します。
ご自身の状態に合うものがあれば、試してみてください。
全身をあたためる【大椎】
大椎(だいつい)は、
全身をあたため、肩や首のコリをほぐすツボです。
首を少し前に傾けてください。
首の後ろ、背中の少し上の部分に骨が出っ張るのがわかると思います。
この出っ張りのすぐ下が大椎です。
ゆっくりと押してください。
また、ホットタオルなどで大椎をあたためるのも効果的です。
頭痛を和らげるツボ【太衝】
太衝(たいしょう)は、
下半身の冷えによって上半身に熱がこもり、
その結果生じる頭痛や肩こりをやわらげるツボです。
更年期のイライラにも効果があります。
足の親指と人差し指の間から足首の方向へと指をなぞっていくと、
少し凹んだ部分にぶつかります。
その部分が太衝です。
湯船につかり、あたためながらツボを刺激しましょう。
3秒間ゆっくりと押し、
3秒間はなすというのを何度か繰り返してください。
冷えや生理痛を緩和する【命門】
命門(めいもん)は、
からだをあたためることでエネルギーを巡らせるツボで、
生理痛や腰痛にも効果があります。
おへその反対側、背骨の位置にツボがあります。
息を吐きながら、親指で5秒ほどゆっくりと押しましょう。
ツボ刺激の注意点
ツボは、やみくもに強く押せばよいというものではありません。
上手に効果を得るために、以下の点に気をつけてみてください。
・強く押しすぎない。気持ちよいと感じる程度の強さで刺激する。
・体調がよくないときは避ける。
・息を吐きながらツボを押す。
・お酒を飲んだ後や満腹のときは避ける。
・ツボやその周辺が腫れているとき、痛みがあるときは避ける。
強く刺激しすぎたり、体調のよくないときにツボ押しをしたりすると、
かえってからだがだるくなってしまうことがあります。
ツボ刺激には漢方の併用もおすすめ
冬の冷えに伴う不調を、からだの内側から改善したいという方には、
漢方薬もおすすめです。
冷えは、熱をつくる機能の低下に加えて、
水分代謝の乱れや血行不良、胃腸の働きの低下などが
原因で生じると考えられています。
冷え改善には、
・代謝をあげて、熱をつくる機能を回復する
・胃腸の働きをよくして熱をつくりだす
・血流をよくして熱を巡らせる
・水分のかたよりを調整して冷えを解消する
などの働きをもつ生薬を含む漢方薬を選びます。
また、熱をつくる機能を低下させる
「ストレスの軽減」「睡眠の質をあげる」「疲労を改善する」などの
アプローチも行います。
漢方薬は冷えの原因を根本から改善するため、
冷えにくいからだを手に入れることができます。
<冷えからくる症状におすすめの漢方薬>
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
手足が冷えやすく、頭痛やめまい、耳鳴りなどを伴う方に向いています。
血行を促し、余分な水分を排出することで冷えを改善します。
・加味逍遙散(かみしょうようさん)
イライラしやすく、
下半身は冷えるのに、上半身はのぼせるという方に向いています。
「気(エネルギー)」の巡りを整えることで、
からだの熱を循環させて
冷えやイライラなどの精神状態、便秘などを解消します。
漢方薬は、自分の状態や体質にうまく合っていないと、
効果を感じられないだけでなく、
場合によっては副作用が生じることもあります。
そのため、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、
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冬は冷えを解消して体調を整えましょう
今回は、冬の冷えによって生じるからだの不調を解消する「ツボ」と
漢方薬をご紹介しました。
冷えは万病のもとともいわれるほど、
からだの不調と関わるものです。
ツボを刺激して、
冷えやそれに伴う頭痛・肩こりなどをやわらげてみませんか?
【参考資料】
鍼灸とは? 鍼灸の基礎知識|公益社団法人 大阪府鍼灸マッサージ師会
鍼灸安全対策ガイドライン 2020年版|公益社団法人 全日本鍼灸学会
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
中山 歩実(やまなか あゆみ)
長期療養型病院での在勤中、中々改善しない症状に対し、
体の根本からの改善を目指し漢方を使った治療を担当。
様々な病気の段階の方と接する中で、正しい医療情報を得ることの難しさを痛感し、
ライター活動を開始。幅広い疾患や薬、漢方薬についての情報発信を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
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