2020年夏の緊急事態宣言後、自粛も緩やかに解除され、皆さん「新しい生活様式」を受入つつあるようですね。
そんな中で、夏休みに向けて国土交通省と観光庁が「Go To キャンペーン事業」を打ち出してきました。
今回の感染症の流行拡大は、観光需要の低迷や、外出の自粛等の影響により、地域の多様な産業に対し甚大な被害を与えています。
このため、感染症の流行収束後には、日本国内における人の流れと街のにぎわいを創り出し、地域を再活性化するための需要喚起が必要です。
まずは、感染防止を徹底し、雇用の維持と事業の継続を最優先に取り組むとともに、今回の感染症の流行収束後において、甚大な影響を受けている観光・運輸業、飲食業、イベント・エンターテイメント業などを対象とし、期間を限定した官民一体型の需要喚起キャンペーンを計画しています。
予定される内容は、
①Go To Travel キャンペーン
旅行業者等経由で、期間中の旅行商品を購入した消費者に対し、 代金の35%相当分のクーポン等(宿泊割引・クーポン等に加え、 地域産品・飲食・施設などの利用クーポン等を含む)を付与(最大 一人あたり2万円分/泊)
②Go To Eat キャンペーン
オンライン飲食予約サイト経由で、期間中に飲食店を予約・来店した消費者に対し、飲食店で使えるポイント等を付与(最大一人あたり 1000円分)。 登録飲食店で使えるプレミアム付食事券(2割相当分の割引等) を発行。
③Go To Event キャンペーン
チケット会社経由で、期間中のイベント・エンターテイメントのチケットを 購入した消費者に対し、割引・クーポン等を付与(2割相当分)。
④Go To 商店街 キャンペーン
商店街等によるキャンペーン期間中のイベント開催、プロモーション、 観光商品開発等の実施。
等になります。
これらのキャンペーンは早ければ、2020年7月22日(水)から利用できます(東京発着を除く)。
ゴールデンウィークに帰省できなかったご実家にも寄りながら、近くの観光地に行くなど、様々なプランをお得に立てられそうですね。
公益財団法人日本交通公社観光地域研究部 市場調査チームの調査では、「収束後の旅行意向 約7割が前向き」とされています。
特に、感染症収束後の旅行意向は、15.1%が「これまで以上に旅行に行きたい」、51.0%が「これまでと同程度、旅行に行きたい」と回答し、これらの人々がGo Toキャンペーンを利用することになりそうです。
その一方で、「これまでのようには旅行に行きたくない」という回答が5.9%ありました。
12.6%の「わからない」という回答者は、今後の情勢をみながら慎重に判断する層だと考えられます。
60代以上の女性の1割強が「旅行に行きたくない」と回答、感染症流行の影響を経て旅行に消極的になった割合が他年代に比べてやや高くなっています。
女性は年代があがるにつれて、「旅行に行きたくない」と回答する割合が高まりました。
やはり、罹患者がゼロではない以上、旅行先でのトラブルなどを避けたい気持ちもあるのかもしれません。
旅行者向け「新しい旅のエチケット」について
そのような状況の中で観光庁から旅行者向け「新しい旅のエチケット」について
観光関連事業者により、~旅行者視点での感染防止のための留意点がまとめられました ~が発表されました。
旅行者が感染リスクを避けながら安全に旅行できるよう、観光関連事業者により、旅行者視点による感染防止のための留意事項が「新しい旅のエチケット」です。
リーフレットには、「感染リスクをさけて安心で楽しい旅行」と題して、
・マスク着け、私も安心、周りも安心
・旅 ゆけば、何はともあれ、手洗い・消毒。
・楽しくも、 車内のおしゃべり 控えめに。
など、川柳風にまとめられていて、わかりやすいイラスト付きで解説されています。
基本は、「3密」を避けることです。
観光地もレジも「空いている時間を選ぶ」、「並ぶ時には間隔をあけて」という新しい生活様式をそのまま、観光地でも行いましょうというものです。
また、手指消毒ですが、リーフレットでは触れられてはいませんが、小さな手指消毒用のアルコールやウェット剤を持ち歩くとよさそうです。
消毒したい時に、いつでも消毒用アルコールを観光地が準備しているとは限りませんから。
また、おしゃべりや歓談は、あまり人前ではしないほうがよいですね。
新幹線、飛行機等閉鎖空間では、人の呼気による感染も否定できません。楽しいおしゃべりも時と場所を考えて。
感染対策をしっかりして、健康管理が日ごろからできていればまずは、日帰り旅行等から開始してみるのも良いかもしれません。
特に、人が少ない自然豊かな場所でのハイキングや散策等がおすすめです。
お弁当を持参することで、さらに感染のリスクが低くなります。
お出かけがまだ心配だな、という方はまず、こじんまりとした人数での近場への散策からいかがでしょうか。
出典
国土交通省観光庁HP
旅行者向け「新しい旅のエチケット」について~観光関連事業者により、旅行者視点での感染防止のための留意点がまとめられました~
200622新型コロナウイルス感染症流行下の日本人旅行者の動向(その3)~JTBF旅行実態調査結果より~
監修者情報 名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長