糖質、糖質と言うけれど
「糖質ゼロ」「糖質ダイエット」など糖質という言葉をよく耳にするようになりました。
しかし、糖質っていったいなんでしょう?
糖質とは、炭水化物のうち、食物繊維以外のものを指しています。
例えば、パンや、麺や、ご飯が該当します。
単糖類としては、ブドウ糖、果糖、二糖類には、蔗糖(砂糖)、乳糖、多糖類として、でんぷんやグリコーゲンなどがあります。
生命維持のため、真っ先に使われる栄養素です。胃や小腸、大腸などによって分解され、全身の細胞に送られます。
糖質不足になるとどうなる?
ご飯を抜いた日は、「どうにも疲れが取れない、集中力が続かない」といった経験はないでしょうか?
糖質不足になると、体内では、脂質とたんぱく質が糖質の代わりに分解されてエネルギー源とされます。
エネルギーになる順番は、おおむね糖質、脂質、たんぱく質の順です。
したがって、糖質をある程度の期間とらなければ、たんぱく質、すなわち筋肉が減ることになります。
ブドウ糖は脳の栄養分のため、不足すると集中力が低下したり、疲れやすくなったり、
血液中のブドウ糖濃度、血糖値が極端に低くなれば、昏睡に陥ることもあります。
また、血糖値は糖尿病の指標です。
空腹時血糖値が110を越えると、メタボリックシンドロームの候補となります。
126以上が糖尿病です。
糖質も適量摂取がよいですね。
何にどれくらい入っているの?
日本人食事摂取基準によると、
30歳から49歳の男性でオフィスワークなど軽い労働に従事している人の一日当たり糖質摂取量の目安は、288g~374gです。
100g中の食事の中に含まれる糖質量の目安としては、以下の通りです。
① 白米 35.8g
② フランスパン 54.8g
③ 蒸しジャガイモ 17.9g
④ コーラ 11.4g
白米(35.8g)は、コンビニおにぎり約1個分に相当します。
コンビ二おにぎりなら1日あたり、約8個は食べられます。
ただし、お菓子やコーラなどほかには、糖質を摂取しない場合に限定されます。
糖質は、体の第一のエネルギー源で、全身で利用されます。
不足すると脳の活動が停滞するので、適量摂取が望ましいです。
注意すべきは、じゃがいも、さつまいもなどのイモ類です。
本来、イモ類は野菜ですが、栄養は穀類(糖質)に非常に近いです。
多量に摂取するときには、野菜を食べていると勘違いせず「糖質を食べている」という気持ちで召し上がってくださいね。
また、ラーメンライスなど、炭水化物を重ねると、一食で、一日分の摂取量以上を食べてしまうのでキケンです。
ラーメンは汁物だと思っている方が多いのですが、ここで忘れてはならないのは「ラーメンは主食であること」。
飲み物ではありませんので、注意しましょう。
出典
食べるのが楽しくなる!栄養学一年生 宝島社
監修者情報
名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長
ドクターがすすめる日々の健康管理法。
毎日の健康管理はヘルスライフで歩数を確認することから。