高血圧

マスク

 

定義

日本高血圧学会では、収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg以上または拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上になることを高血圧としています。

高血圧症リスクの図

 

 

関連する健診項目

 

拡張期血圧

収縮期血圧

 

 

食事改善提案

 

減塩:

塩分をとり過ぎると、水分をとる量が増え、血液の量が増えるため、血管の負担が増え、高血圧となります。1日の食塩摂取量は男性9g未満と女性7.5g未満とされています(農林水産省)が、現状で平均2g程度(濃口しょう油で小さじ2杯強)上回っている状況です。また既に高血圧になっている方では1日6g未満とすることが推奨されています。塩分量の目安は次のとおりです。

  • 醤油(大さじ1):約2.6g
  • みそ(大さじ1):約2g
  • 梅ぼし(1個):約2g
  • ラーメン:約5g
  • カレーライス:約3g

減塩しても、酢やゆずなど柑橘類の酸味・こしょうや唐辛子などの香辛料・しそやにんにくなどの香味野菜を上手に取り入れると美味しく食べられます。また、めん類のスープやだしを全部飲んだり、調味料のかけ過ぎを控えるだけでもかなりの効果が期待できます。
野菜(ジャガイモ、ほうれん草、サツマイモなど)や果物(バナナ、メロンなど)には血圧を下げる働きのある栄養素が多く含まれています。野菜料理は毎食1皿以上食べるように心がけましょう。

 

アルコールを控える:

アルコールの取り過ぎは、水分量が増えることと、血管を縮める力が強まること、血糖値が上がる(インスリンという物質が血管を縮める力を強める)ことで血管に負担がかかるため、血圧を上昇させます。

一日あたりに飲んでも良いアルコール量の目安は次のとおりです。

  • ビール:中びん1本
  • 日本酒・ワイン:1合(180ml)
  • 焼酎0.6合
  • ウイスキー:ダブル(60ml)1杯

 

食べ過ぎない:

食べ過ぎて血糖値が上がると、インスリンという物質が出て血糖値を下げようとしますが、同時に血管を縮める力を強める働きもするため、血圧は高くなります。常に腹八分を心がけて食べるようにしましょう。

 

 

運動改善提案

 

運動は高血圧を改善します。運動には以下のような運動種目、時間、強度が推奨されています。
 運動種目:ウォーキング、軽いジョギング、水中運動、自転車などの有酸素運動がおすすめです。
 運動時間:週に2回以上、30分以上の運動を目標としましょう(厚生労働省)。

運動強度:激しい運動は血圧上昇が著しいため、ややきついと感じる程度の運動強度が良いです。またややきつい程度の運動でも、急に実施するのは身体に与える負担が大きいため、掃除、洗車、子供と遊ぶ、自転車で買い物に行くなどの生活のなかで活動量を増やすことからはじめてもよいでしょう。

運動を実施する上での注意点としては、準備運動は十分に行うこと、心臓の持病がある方はかかりつけ医に運動の可否を確認した後に、個人の体力、年齢、体重、健康状態などを踏まえて運動強度や運動量を設定しましょう。

 

 

生活改善提案

 

・高血圧があってもほとんど症状が出ないので、家庭で血圧を測定して、普段の血圧を知りましょう。家庭での血圧の測定は、以下のように行ないます。

  1. 朝と晩に測定します。(朝の測定:起床後1時間以内で朝食前、晩の測定:寝る直前)
  2. トイレを済ませ、1~2分椅子に座ってから測定します。
  3. 原則2回測定し、その平均を取ります。

家庭での血圧が高い人は、血圧の記録を持参し、医師に相談しましょう。

 

・タバコは血管を狭く硬くする動脈硬化をすすめやすく、高血圧の原因になるのでやめましょう。タバコを吸う人のそばにいることでも煙を吸うことになるので、家族に喫煙者がいたら、禁煙、分煙に協力してもらいましょう。

 

 


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