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    特定感染症保険

     

    2月4日は「風しんの日」

     

    風疹を国内からなくそうというプロジェクトを、日本産婦人科医会や国立感染症研究所などが立ち上げました。

    「“風疹ゼロ”プロジェクト」(代表:木下勝之・日本産婦人科医会会長)は、毎年2月4日を「風疹の日」と定め、2月を強化月間としてホームページなどで啓発活動を行うとしています。

     

     

     

     

    「風しんの日」イベントを開催

     

    厚生労働省は、2(ふう)月4(しん)日「風しんの日」にちなみ、風しんの定期接種を受ける機会がなかった男性向けに風しん対策の啓発イベントを開催します。

    “風疹ゼロ”プロジェクトと協力して、抗体保有率の低い1962(昭和37)年4月2日~1979(昭和54)年4月1日生まれの男性を対象とし、18:30から20:05までの間、大手町タワー地下2階にある施設「ootemori」で開催です。

     

     

    風しんとは

     

    風しんは、風しんウイルスによって引き起こされる急性の発疹性感染症で、風しん免疫がない集団では、1人の風しん患者から5~7人にうつす強い感染力を有します。

    風しんウイルスの感染経路は、飛沫感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播します。

     

    症状は不顕性感染(感染症状を示さない)から、重篤な合併症併発まで幅広く、特に成人で発症した場合、高熱や発疹が長く続いたり、関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。

    また、脳炎や血小板減少性紫斑病を合併するなど、入院加療を要することもあるため、決して軽視はできない疾患です。

     

     

    特に注意が必要なのは?

     

    妊娠中、妊娠を希望している女性です。

    風しんに対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの女性が風しんウイルスに感染すると、眼や心臓、耳等に障害をもつ(先天性風しん症候群)子どもが出生することがあります。

    (妊娠1ヶ月でかかった場合50%以上、妊娠2ヶ月の場合は35%などとされています。)

    妊娠中の女性は予防接種が受けられないため、特に流行地域においては、抗体を持たない又は抗体価の低い妊婦は、風しん発生地域では、可能な限り不要不急の外出を避けていただき、やむを得ず外出する際には可能な限り人混みを避けていただくなど、風しんにかからないように注意してください。

    また、妊婦の周りにいる人(妊婦の夫、子ども、その他の同居家族等)も、風しんに感染しないよう予防に努めて下さい。

     

    風しん注意報発令

    出典:国立感染症研究所 風しん注意報発令 生まれてくる赤ちゃんのために「風しんワクチン」

     

     

    なぜ男性中心にイベントを開催するの?

     

    現在風疹に罹っているのは特に 30〜50歳代の男性が中心です。

    この世代の男性においては、風しんの抗体価が低い方が2割程度存在していることが分かっています。

    また、妊婦の夫にあたる世代でもあります。

    そのため、妊婦への感染が危惧されており、啓発対象となりました。

    この世代の方は、若年期に予防接種を受ける機会がなかった方です。

    そのため、厚生労働省は 2019 年~2021 年度末の約 3 年間にかけて、これまで風疹の定期接種を受ける機会がなかった昭和 37 年 4 月 2 日~昭和 54 年 4 月 1 日生まれの男性(現在 39 歳 9 か月~56 歳 9 か月)を対象に、風疹の抗体検査を前置した上で、定期接種(A 類)を行うことを発表しました。

     

     

    患者の中心は会社員男性

     

    2019 年 1 月 23 日現在の国立感染症研究所 感染症疫学センターの緊急情報では、会社員と記載されていた人が 88 人と最も多く、特に配慮が必要な職種として保育士が 2 人、医療関係者が 1 人報告されました。

    報告患者の 93%(192 人)が成人で、男性が女性の 2.6 倍多い(男性 150 人、女性 57 人)。

    男性患者の年齢中央値は 39 歳(3~63 歳)で、特に 30~40歳代の男性に多く(男性全体の 59%)、女性患者の年齢中央値は 31 歳(8~69 歳)で、特に妊娠出産年齢である 20~30歳代に多い(女性全体の65%)。

     

     

     

     

    予防にはワクチンが最も有効とされています。

     

    風しん予防のためには、予防接種が最も有効な予防方法といえます。

    風しんワクチン(主に接種されているのは、麻しん風しん混合ワクチン)を接種することによって、95%以上の人が風しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。

    また、2回の接種を受けることで、1回の接種では免疫力が不足であった方の多くに免疫をつけることができます。

    さらに、接種後年数の経過と共に、免疫力が低下してきた人に対しては、追加のワクチンを受けることで免疫力を増強させる効果があります。

     

     

    風しんの抗体検査、風しん含有ワクチン接種に対する費用助成をしている自治体が増加しています。

    居住地の自治体のホームページを確認して、対象者に該当する場合は、風しんの抗体検査、風しん含有ワクチンの接種を積極的に受けましょう。

     

     

    参考

    風疹流行に関する緊急情報:2019 年 1 月 23 日現在 国立感染症研究所 感染症疫学センター

    風しんについて 厚生労働省HP

    風しんの届出数の増加に伴う注意喚起について(協力依頼) 健感発 0814 第 3 号 平成 30 年 8 月 14 日 厚生労働省健康局結核感染症課

     

    監修者情報

    佐藤祐造 []

    名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長

    内科医、医学博士。名古屋大学大学院医学研究科修了。専門は内科・糖尿病学・スポーツ医学など。日本糖尿病学会理事、日本臨床スポーツ医学会会長、日本肥満学会会長などを歴任。著書に『糖尿病教室』(新興医学出版)ほか。