春になると店頭に並ぶ真っ赤ないちご。
年々その品種もおいしさも増加しているように思います。
今回の旬の食材は、春の宝石「いちご」のご紹介です。
子どもから大人まで大人気の“いちご”。
そんないちごについて、全国の代表的な品種や豆知識などを調べてみました。
日本人はいちごが大好き
いちごは世界各国で食べられていますが、生食での消費量は日本が世界一だとも言われています。
日本のいちごは品種が約300種と大変多く、世界全体の品種の半分以上が日本のものだという説もあります。
現在も日本各地で品種改良が重ねられ、個性的な新品種が続々と誕生。
生産地を代表する“ご当地ブランド”となるいちごも生み出されています。
また、日本のいちごは海外でも人気が高く、輸出も増加傾向にあります。
国内で生産されてる主ないちご(いちごの収穫量上位15県)
(注)1位から4位は最も収穫量の多い品種と育成品種、5位から15位は最も収穫量の多い品種。
出典/農林水産省「平成30年産作物統計」を基に該当する自治体に聞き取り作成(出典 aff 19年12月号 いちごの品種、増加中!)
いちごは野菜なの? 果物なの?
園芸学では、木の実(木本性)は果物(果樹)、草の実(草本性)は野菜と分類します。
草本性であるいちごは野菜。
また、農林水産省の作物の統計調査でも野菜に含まれています。
ただし、実際は果物と同じように食べられていることから「果実的野菜」とも呼ばれています。
いちご表面のツブツブが果実
いちごの表面にあるツブツブは種ではなく、ひとつひとつが果実です。
それぞれのツブツブの中に種が入っています。
一粒のいちごは、200個から300個の果実が集まった「集合果」。
私たちが果実だと思って食べている甘い部分は、実際は茎の先端の花床(かしょう)が膨らんだ偽果(ぎか)です。
いちごの栄養成分は?
いちごはビタミンCが豊富で、みかんやグレープフルーツの約2倍。
ビタミンB群である葉酸も多く含まれています。
また、ポリフェノールの一種であるアントシアニンも豊富で、目の働きを高めたり、眼精疲労を予防したりする効果も期待できます。
いちごの甘い部分はどこ?
いちごは先端部から熟していくため、ヘタの部分よりも先端のほうに糖が多く蓄積しています。
ヘタよりも中央、中央よりも先端が甘いので、ヘタをカットして中央から食べ始めると、最後により甘く感じられます。
12月中旬から6月上旬ごろまでが、いちご狩りのシーズン。
お店に並んだいちごを、存分に楽しみましょう。
出典
監修者情報 名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長