【部位別】夏の清潔感をアップする体臭対策【薬剤師監修】

海に向かっている女性

夏になると、からだや汗の臭いが気になる人も多いのではないでしょうか。

汗をかくことは、体温調節や老廃物・毒素の排出、むくみの解消、皮膚の保湿など、とても大切な役割があります。

しかし、汗をかいた後は体臭や悪臭が悩みですよね。

 

今回は、体臭やメカニズム、対策についてご紹介します。

 

なぜ体臭が強くなってしまうの?

 

細菌

 

体臭の原因は、私たちの皮膚にある常在菌です。

皮膚にはさまざまな雑菌が付着していますが、皮膚常在菌は、皮脂や水分、ミネラルが混ざりあった皮脂膜に存在します。

汗をかいて高温多湿な環境になると、常在菌が増力してしまいます。

この常在菌が代謝されるとイヤな臭いがするのです。

 

体臭が強くなる原因は?

 

汗をかいただけではほぼ臭いはありません。

不快な酸化臭が発生して体臭が強くなるのは、皮膚の常在菌が代謝され、酸化・分解されるためです。

 

体臭は年齢によって変化します。

また、特定の食品を過剰摂取した場合や、運動不足や不規則な生活習慣でも悪化します。

 

たとえば、以下のような原因で体臭は強くなります。

 

・加齢臭

年齢を重ねると出てくる加齢臭は、皮脂腺から分泌される皮脂成分の変化や、過酸化脂質が増えることで起こります。

汗や皮脂を洗い流すことやデオドラントの使用などで対策しましょう。

 

・暴飲暴食

たんぱく質や脂肪は、分解されると臭いのもとになります。

暴飲暴食や不規則な生活習慣は、皮脂や汗の成分を変化させ、体臭の原因となります。

アルコールやニンニクなどの臭いも汗から出ます。

 

・ストレス

ストレスは、発汗を多くします。

汗が多くなると体臭の原因となってしまいます。

ただし、体臭を気にし過ぎるとかえってストレスになるため、上手に付き合いましょう。

 

・運動不足

リモートワークなどで運動する機会が減りましたが、汗をかかないと汗腺の機能が低下して臭いがきつくなります。

ウォーキングなどの軽い運動で、適度な汗をかくことが大切です。

 

体臭がきつくなりやすい部位

 

汗をかく汗腺には、「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」があり、分泌される汗にも違いがあります。

エクリン汗腺からの汗は、塩分、水、ミネラルなどで構成されているため、あまり臭いはありません。

 

しかし、アポクリン汗腺から分泌される汗はさまざまな成分を含み、強い臭いがあります。

 

・わきの下

アポクリン汗腺が多く、皮膚常在菌も多く存在します。

臭いが強いと、わきがと呼ばれます。

 

・頭

皮脂腺が発達していて、多量の皮脂が分泌されます。

たまった皮脂を細菌が分解することで臭いが発生します。

 

・足

足の裏は角質層が厚く、垢がたまりやすい部位です。

また、足の裏はエクリン汗腺がとくに多く、垢や脂質が汗と混ざり独特の悪臭が発生します。

 

・陰部

性器周辺にはアポクリン汗腺が発達しています。

フェロモン的な役割も果たしますが、たんぱく質や糖分、脂性物質などさまざまな成分が含まれ、強い体臭になります。

 

 

【部位別】からだの臭いケアのポイント

 

わきの下にスプレー

 

臭いケアのポイントを、からだの部位ごとにご紹介します。

とくに夏場は毎日入浴して、洗浄料を使いからだを清潔に保ちましょう。

 

・わきの下

制汗剤などで汗を抑えるとよいです。

高温多湿だと菌が増殖しやすいので、速乾性のインナーを着るなどもおすすめです。

 

・頭

頭の臭いが気になるからといって、ゴシゴシ洗い過ぎてはいけません。

皮脂を取り過ぎないように気を付け、アミノ酸系などの刺激が少ないシャンプーを使用しましょう。

 

・足

長時間、同じ靴や靴下を履くのは避けましょう。

また、蒸れないように汗を乾かしたり、汗や垢をこまめに拭き取ったりましょう。

 

・陰部

臭いなどを分解する消臭スプレーを、あらかじめ衣類や下着などに吹きかけておくと効果的です。

 

 

夏の体臭予防には漢方でのケアもおすすめ

 

漢方薬材

 

食生活や清潔さに気を付けたり、制汗剤などを使用したりしても体臭が改善されないときは、

医薬品の漢方薬でケアする方法もあります。

 

体臭は、からだの中に老廃物がたまっていることが原因と考えられ、

水分の巡りをよくし、不要な老廃物や毒素を排出することで改善させます。

また、皮膚の緩みを引き締めたり、ストレスを軽減したりして、汗かきを改善します。

 

また、漢方で血流を改善することで自律神経も整い、イライラや落ちこみのない、

ストレスに強いからだを手に入れることもできるでしょう。

 

<体臭でお悩みの方におすすめの漢方薬>

 

・防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)

ボウイやオウギなど6つの生薬から構成されています。

肥満症、汗をかきやすい人などの水分代謝を改善する効果があります。

 

・柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

サイコやハンゲなど10の生薬からできています。

気を整えることで動悸、不眠、イライラなどの精神症状に働きかけます。

ストレスや不眠などが改善されると、心身疲労が原因で起こる体臭にも効果が期待できます。

 

漢方薬は、体質との相性が大切です。

 

自分の状態や体質にうまく合っていないと、

効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。

 

しかし、たくさんの漢方薬から、ご自分に合ったあった漢方薬を見つけるのは大変ですよね。

そんなときは、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに一度相談してみるのもいいでしょう。

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生活習慣は体臭対策にもなる

 

日々の食事で脂っこいものばかり摂取していては、デオドラントなどを使用しても体臭は悪化してしまいます。

 

運動不足やストレスを減らしたり、暴飲暴食を避けたりするなど生活習慣を見直して、体臭対策をしていきましょう。

また、専門家に相談して漢方薬を取り入れるのもいい選択肢です。

 

 

参考URL

株式会社ツムラ ツムラ防已黄耆湯エキス顆粒(医療用)

株式会社ツムラ ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(医療用)

 

<この記事を書いた人>

 

薬剤師 相田 彩

 

薬剤師 相田 彩

薬剤師。昭和薬科大学薬学科卒業。
総合リハビリテーション病院、精神科専門病院、調剤薬局に勤務するなかで、

漢方薬が使用される症例の多さと、体質や症状に適した漢方を使用することの重要性を実感する。

漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、

お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

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