最近は、通勤時にも、オフィスでも、スニーカーを履いている人が多いですね。
昼休みや帰宅時などちょっとした時間をウォーキングにあてている人が多いようです。
でも、「ウォーキングはしたいけど、足が痛くて歩けないよ」という方は、いらっしゃいませんか?
今回は、歩くとツライ足の痛みについてお話します。
監修者情報
名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長
こんな症状があったら注意!
速く歩くと痛む、階段・坂道で痛みが出やすいなどはありませんか?
「しばらく歩くと、足のだるさや痛みなどのために歩けなくなり、少しの間休むと再び歩けるようになる」という症状を間歇性跛行(かんけつせいはこう)といいます。
歩くために、必要な酸素の供給が追いつかないことが原因です。
さらに、ひどくなってくると安静時でも痛みます。
速く歩くと痛む、階段・坂道で痛みが出るようなら、受診が必要です。
足の動脈硬化
動脈の内側に脂質が溜まって、弾力性を失い、もろくなった状態を動脈硬化といいます。
この動脈硬化が足で起こった病気を末梢動脈疾患(PAD)といい、足の動脈が狭くなったり、詰まったりする結果、足への血流が悪くなります。
※PADはASO(閉塞性動脈硬化症)と呼ばれることもあります。
足だけにとどまらない動脈硬化
ABI測定という検査を受けると、血管の詰まり具合がわかります。
ABIの基準値は0.9以下で、PADが疑われます。
職場の定期健康診断では行われることはありませんが、人間ドックではポピュラーな検査です。
気になる方は、一度検査を受けてみましょう。
さて、足に動脈硬化があると、全身で動脈硬化が進んでいる可能性が高いとされています。
動脈硬化は脳梗塞や心筋梗塞の原因になることが知られています。
足だけの病気ととらえず、全身の病気であると考えましょう(全身の病気とは、脳梗塞・心筋梗塞などの虚血性疾患をいいます)。
生活習慣改善が必要です。
動脈硬化は喫煙や生活習慣病と強い関連があります。
禁煙や生活習慣病の治療は足だけではなく、動脈硬化から全身の血管を守ることにつながります。
放っておかずに、できることから始めましょう。
- タバコをやめ、受動喫煙にも気をつけましょう
- バランスの良い食事を心がけましょう
- 食べ過ぎやお酒の飲み過ぎに注意しましょう
- 普段から運動を心がけましょう
血液をサラサラにして、足への血流をよくすることで、脳、心臓などの動脈の詰まりを予防する働きが期待できます。
青魚、たまねぎ、キノコ、酢、納豆などを日頃から食べるようにしましょう。
肉類、炭水化物ばかり摂ると血液がドロドロになりやすくなります。
血液サラサラに役立つ食品は、その頭文字を取って「お魚好きやね(おさかなすきやね)」と言われています。
出典
沢井製薬株式会社 知っておきたい!足の動脈硬化
あなたのカラダは あなたが食べた物からしかできていない。
今日 食べるものは今からあなたの血液になり、筋肉にもなる。
ヘルスライフで心と体の健康を記録しよう。