最近、豪雨や地震で災害・被害が多くなっています。
被災した際に、何が一番必要でしょうか?
答えは、「体力」です。
体力がないと、健やかなメンタルが維持できないうえ、感染症などにかかりやすくなります。
ある地域では、高台まで「自分で逃げきる体力をつくる」ことを目標に体力づくりが始まっています。
防災は、自分自身の体力維持から始まります。
そんな体力づくりの大切さは皆さんがわかっているけれど、「運動はちょっと・・・」という方も多いはず。
そこで、今回は誰でもカンタンに、続けやすい運動と情報をチェックしてお届けします。
読み終わったら、きっと運動してみたくなる、ちょっとがんばってみたくなるかも?
筋トレっていうけれど・・・
「筋トレ」「体幹」「マッスル」と筋肉の大切さは十分宣伝されていますが、実際、皆さんは毎日、筋トレしていますか?
おそらく、筋トレしている人は「ちょっと変わった人」、「意識高い系」など少数派でしょう。
でも、筋肉の重要さを知っている人は、多数派のはず。
今回から、筋トレについてシリーズでお伝えしていきます。
そもそも筋肉とは
筋肉とは、立ったり、歩いたり、姿勢を維持するといった日常動作の基盤となるものです。
全身の筋肉は、約200種類、650個ほどあり、男性は体重の約45%が、女性は約36%が筋肉です。
筋肉は、使わなければ加齢とともに衰えていく傾向にありますが、
原料である良質なたんぱく質の摂取や適度な運動により、筋肉の衰えを遅らせることができます。
覚えたい2つの筋肉
筋肉はその構造や働きによって部類されますが、覚えたいのは、
骨格筋というからだを動かす筋肉を構成する筋繊維である「速筋(そっきん)」と「遅筋(ちきん)」です。
速筋は、白っぽいため「白筋(はっきん)」とも呼ばれています。
瞬間的に大きな力が出せる瞬発力の強い筋肉です。
長時間収縮を維持することができず、老化が早く、20歳前後から衰え始めると言われています。
短距離走者の筋肉です。
よく魚でたとえられますが、「ヒラメ」タイプの筋肉です。
対して、遅筋は、赤みがかかった筋肉のため「赤筋(せっきん)」と呼ばれます。
大きな力を出すことはできませんが、疲れにくく長時間にわたり、一定の筋力を維持することができます。
マラソン走者の筋肉で、魚ではマグロに良くたとえられます。年齢を重ねても衰えにくいといわれています。
維持したい「遅筋」
現在の筋肉量を維持するためには、ぜひ、毎日筋トレを行っていただきたいものです。
効率的に、筋トレをするのであれば、スロートレーニング運動がおすすめです。
スロートレーニング運動とは、スクワットや腕立てふせといった自重を利用したものを数少なく、
ゆっくり丁寧に行うトレーニングです。
たとえばスクワットは、イラストのように10回行いますが、曲がったときの膝はつま先よりも前にでないこと。
立ち上がったときの膝は、軽く曲がっていて、運動を継続した状態をキープしていることがポイントです。
また、無酸素運動にならないように、声を出して「1,2,3」というようにカウントします。
基本は「1,2,3」と3から5秒かけて膝を曲げていき、「4,5,6」と3から5秒かけてゆっくり膝を伸ばします。
1回の屈伸が10秒程度かかるのであれば、とてもよいスロートレーニングです。
✿ヒトのからだは適応力を持ち、使えば発達しますが使わなければ衰えてしまいます。
いつまでも活動的でいることが、筋肉を保つ一つの方法といえるかもしれません。
出典
エルエル Vol.49 一般社団法人日本薬局協励会
監修者情報 名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長
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