冷蔵庫にはいつも常駐している食材のひとつ、キャベツ。
多くは、千切りでお皿の端っこに脇役として存在しているキャベツですが、その栄養的な価値はあなどれません。
監修者情報
名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長
キャベツの基礎知識
キャベツは生食だけでなく、ロールキャベツなど加熱すると甘みが増し、おいしく頂けます。
キャベツは、ブロッコリー、カリフラワー、ケール、ルッコラ、そして大根と同じアブラナ科の野菜です。
新鮮野菜の代表で、一年を通じて大量に生産されています。
特に愛知県の渥美半島などは生産量が高く、おいしいキャベツが食べられます。
もちろん、生だけでなくロールキャベツやザワークラウトなど、温野菜料理としても食べやすく親しまれている野菜です。
古くから知られる、キャベツの栄養効果
キャベツは甘味成分(糖質)が豊富で、「甘(かん)藍(らん)」という別名もあります。
主な栄養素は食物繊維に葉酸、ビタミンC・K・Uですが、特筆すべきは「キャベジン」の名称で知られている「ビタミンU」です。
ビタミンと名前がついていますが、じつはアミノ酸の一種で、胃や十二指腸の潰瘍の修復を行ったり、その予防に役立つ栄養素です。
胃薬「キャベジンコーワ」は、キャベツの栄養素から名付けられました(興和株式会社HP)
よく耳にする胃薬の名前は、このビタミンUからとった名前です。
古来ヨーロッパでは、胃潰瘍や胃弱体質の方に、キャベツの絞り汁を飲ませて治療する民間療法がありました。
ビタミンUの発見は、この民間療法から生まれたといわれています。
ビタミンKは、出血の際に血液を凝固させて止血する作用があり、骨の健康維持にも欠かせないビタミンです。
そして葉酸は、ビタミンB群の一種で、血液の健康に重要な役割を果たします。
特に妊婦さんには、胎児の健やかな成長発育には欠かせない栄養素なので、摂取していただきたいものです。
“脇役”を最初に&残さず食べよ
野菜から食べると、健康に良い影響があります
いつもお皿のはしっこに、遠慮がちに乗っている感じのキャベツですが、これを機会に脇役のキャベツも残さず食べていただけるといいなと思います。
また、食べる順番もキャベツなど野菜から召し上がっていただくと、血糖の急激な上昇を予防する、脂質の吸収が阻害されるなどの良い効果がたくさんあります。
食べる順序にも留意してください。
《キャベツの効果 まとめ》 1胃腸を強くする 2老化予防 3血液をサラサラにする 4ガン予防
参考
40歳からは食べ方を変えなさい!「体の糖化」に気を付ければ、若くなる! 済陽高穂 三笠書房
日々の生活をヘルスライフで見直そう。
今日の歩数は、明日の筋肉に変わるかもしれない。