定義
尿酸の血液中の濃度が高まった状態です。
尿酸値が7mg/dl以上になると高尿酸血症と診断され、9mg/dl以上では薬による治療の対象となります。高尿酸血症には、尿酸をうまく体の外に出せないタイプ、体内で尿酸をつくりすぎるタイプ、両者の混合タイプの3つがあります。原因として、食事でプリン体をとり過ぎることや、食べ過ぎや肥満によりインスリンという物質の力がうまく働かないことにより、尿酸を体の外に出しにくくなる作用が働いてしまうことがあげられます。
また女性ホルモンには尿酸を体の外に出す作用があるため、高尿酸血症の大半が男性です。高尿酸血症を放置すると激痛を伴う痛風発作や尿路結石症などの病気を引き起こしますし、血管を狭く硬くする動脈硬化を進めるリスクもあるされます。尿酸値は6mg/dl以下にコントロールすることが望ましく、そのための食事や運動について紹介していきます。
関連する健診項目
食事改善提案
・尿酸の原料となるプリン体をとり過ぎないようにしましょう。動物の内臓や肉汁、煮干し、いわし、レバーにはプリン体が多く含まれるので、控えるようにしましょう。
・飲酒習慣のある人は量を控えるか禁酒をしましょう。アルコール飲料は、種類によってプリン体をあまり含んでいないものでも、アルコール自体が尿酸が体の外に出るのを邪魔する働きのもととなります。あわせておつまみを食べることで、プリン体をとる量が増えるので、適正量の飲酒にとどめることが必要です。1日の目安量としては、日本酒1合、ビール(発泡酒が望ましい)500ml、ウイスキーダブル1杯(60ml)までとして、週に2日以上を禁酒日とするようにしましょう(厚生労働省)。
・飲水量を多くして尿の量を増やすことで、尿酸を体の外に出すことを助けます。1日2リットル以上の尿が出るくらい飲水するのが望ましいですが、糖分の多いジュース、牛乳、アルコール飲料を水代わりに飲むことはやめましょう。
運動改善提案
短距離走などの激しい運動を行うと、尿酸がつくられます。
この結果として急激に尿酸値が上昇しますので、ウォーキング程度の軽い有酸素性運動にとどめておきましょう。