メタボリックシンドローム

腹痛

 

定義

 

内臓肥満に高血圧・高血糖・脂質異常が組み合わさった状態です。心臓病(狭心症、心筋梗塞など)や脳卒中をまねきやすいとされる動脈硬化をすすめてしまう危険があります。
近年、日本人にも肥満の人が増えてきていますが、肥満のうちでも内臓に脂肪がたまることが動脈硬化を進行させる原因のひとつであることがわかってきました。
動脈硬化とは、血管が詰まったり、硬くなったりした状態をいいます。内臓脂肪が溜まれば、糖尿病や高脂血症・高血圧などがおこりやすくなり、これらが重なると、その数が多くなるほど、動脈硬化の危険が高まります。
このことから、内臓脂肪の蓄積に加えて、空腹時の血糖値や血液中の脂質、血圧が一定以上の値を示している場合を「メタボリックシンドローム」として、取り上げるようになりました。
メタボリックシンドロームの改善には食事、運動、生活の改善が欠かせません。

 

メタボリックシンドローム診断基準

 

 

関連する健診項目

 

腹囲

空腹時血糖(FPG)

中性脂肪(トリグリセリド)

HDLコレステロール

収縮期血圧

拡張期血圧

 

 

食事改善提案

 

食生活の改善として、急激に食事量を減らすのは体に負担がかかるので、まずは3~6ヵ月で体重の5%を減らす目標を達成しましょう。
そのためには一日にご飯一杯分のカロリー(約200キロカロリー)を減らす必要があります。外食やコンビニ食の時は、カロリー表示があるものはそれを見る習慣をつけ、毎日の食べる量が多くなり過ぎないようにしましょう。

また食事を減らしても栄養のバランスをくずさないことが大切です。ご飯やパンの主食に、肉や魚や野菜などのおかずもしっかり食べるようにしましょう。

次のような食事の習慣は体に脂肪をためやすいので、ぜひ改めましょう(厚生労働省)。

  1. 朝食を抜くなど不規則な食事→1日3食規則正しく。
  2. おなかいっぱい満足するまで食べる→腹八分目といわず腹七分目を目標で切り上げる。
  3. 早食いである→よく噛んで、ゆっくり食べる。
  4. 寝る直前に食事や飲酒をする→夜遅い時間には飲食をしないようにする。
  5. よく間食をする→おやつは時間と量をきちんと決める。

 

 

運動改善提案

 

メタボリックシンドロームの改善には消費するエネルギーを増やすことが大切です。
そ日常生活の中で積極的に体を動かすこと。例えばバスや地下鉄は1駅手前で降りて歩く、エスカレーターやエレベーターは使わないで階段を上り下りするなどの積み重ねが、内臓脂肪を減らすのに大きく役立ちます。
また運動習慣をつけることも大切です。ウォーキング、軽いジョギング、サイクリング、水泳など、軽めの運動を「1回30分以上の運動を週2回(厚生労働省)」を目標として続けるようにしましょう。
筋力トレーニングも、体が自然に使うエネルギーである基礎代謝が増えるため、おすすめです。

 

 

生活改善提案

 

<ストレスの軽減>

ストレスや心の疲れもメタボリックシンドロームの原因といわれています。ストレスや睡眠不足は食欲を高め、食べ過ぎにつながりやすいとされています。
趣味をつくったり、体を動かすなど自分に合った方法でストレスをできるだけためこまないようにし、夜は十分な休養と睡眠をとって心と体を休めるような生活を心がけましょう。

<禁煙>

喫煙は、血管を狭く硬くする動脈硬化をすすめ、心筋梗塞や脳梗塞をまねきやすいとされています。
すでにメタボリックシンドロームに該当する方が喫煙をすると、さらに動脈硬化をすすめるリスクがあがるといわれていますので、禁煙をしましょう。

 

 


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