新じゃがって何?
収穫期の初期に出る新物が「新じゃが」です。
冬に植えたじゃがいもを通常の収穫期である秋よりも早く収穫したもので、
3~5月に特に広く出回っているのは鹿児島県、長崎県などの温暖地から出荷されるもの。
新じゃがは、皮が薄く柔らかく、皮ごとの調理に向いています。
全体に水分が多くて柔らかく、普通のじゃがいものような“ホクホク”感はやや弱いのが特徴。
小粒から大粒まで、さまざまです。
じゃがいもの歴史
じゃがいもの原産地は南米のペルー、ボリビア付近といわれ、紀元500年頃からアンデス高原で栽培され、インカの重要な食用作物でした。
日本では、江戸時代にオランダの貿易船により長崎に持ち込まれ、本格的な栽培が始まったのは、明治以降といわれています。
じゃがいもは、用途によって家庭やレストランで消費される生食用、ポテトチップ等に利用される加工用、片栗粉や麺類の原料に利用されるでん粉原料用の3つに大別されます。
国内生産量の約3割を占める生食用品種としては、「男爵薯」、「メークイン」、「キタアカリ」等があります。
たくさんある!じゃがいもの種類
なんといっても有名なのは、「男爵」。ほくほくした肉質(にくしつ)で、粉ふきいもやコロッケなどに向きます。
メークインとともに、日本で広くつくられています。
細長い「メークイン」は、煮くずれしにくいので、肉じゃが、シチューなどの煮こみ料理、カレーライスに向きます。
新種の「ホッカイコガネ」は大粒なので、フライドポテト用です。
料理に合わせて、色々なじゃがいもを使い分けるのも一つ。
ただ、新じゃがは、その特徴を活かして「蒸す」「丸ごと揚げる」などが主流のようです。
新じゃがの栄養
新じゃがといっても、じゃがいもと違う種類の芋ではないので、栄養素は同じです。
じゃがいもの主成分は、でんぷんを主とした炭水化物ですが、イモ類の中では低カロリー。
またフランス語で「大地のリンゴ」と言われるくらい、ビタミンCやB1、B6などが豊富です。
特にビタミンCは熱に強く、調理中の損失分が少ないのが特徴。
体のむくみをとり、高血圧や動脈硬化の予防にもよいとされるカリウムも含まれています。
じゃがいもの芽や緑色に変色した皮には、ソラニンという天然毒素が含まれています。
大量に摂取すると吐き気や下痢、腹痛などの中毒症状を起こす可能性があるので、調理の前にしっかり除去しましょう。
また、ソラニンは光の当たった場所で生成する物質なので、購入したら冷暗所で保存します。(冷蔵庫に入れる必要はありません)
出典:農林水産省 maff フェイスブックより 2016年5月26日
各地のおいしい食べ方
【北海道】
日本一の生産量を誇る北海道では、掘りたてのジャガイモを蒸して、熱々のところにバターをつけて食べる「じゃがバター」があります。
また、「鮭のちゃんちゃん焼き」や「石狩なべ」の具材にも利用されています。
【福島県】
売り物にならない小さなジャガイモを揚げ、甘辛く味噌で煮た「みそかんぷら」があります。
ジャガイモのことを福島の方言で「かんぷら」と呼んでいたことから名付けられたようです。
【栃木県】
ジャガイモを茹でてから皮をむき、少し冷ましてから臼に入れて搗いて、少し粘りが出たら、ハンバーグの要領で団子状に丸めて食べる「じゃがいも餅」があります。
どの地方でも、新じゃがは子供から大人まで、楽しめる食材です。
みずみずしさを大事にしたレシピが人気のようです。
出典
農林水産省 maff フェイスブックより 2016年5月26日
監修者情報
名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長
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