おでんにはかかせない大根。
サンマの塩焼きにはおろし、刺身にはツマ。日ごろから良く見かける大根ですが、なかなか食卓の主役になることがありません。
しかし、スゴイ実力の持ち主でした。
大根には、でんぷんの消化を促進する消化酵素「アミラーゼ」がたっぷり含まれているのです。
監修者情報
名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長
一本で二役の実力者
大根は、「かぶ」と同様に根は淡色野菜、葉は緑黄色野菜という2つの要素を持っています。
あまり、注目されない葉の部分ですが、根よりもビタミンCが豊富なうえ、根にはないβカロテンには強力な抗酸化作用があり、捨てるにはもったいない部分です。
大根の栄養
大根に含まれるアミラーゼは、でんぷんを分解して消化を高める働きがあります。
また、辛味成分であるアリル化合物にも胃液の分泌を促進する作用があるので、胃の健康に役立ちます。
食物繊維も豊富なため腸内の掃除をして老廃物を体外へ排出してくれるので、胃腸薬のような野菜です。
おいしく召し上がるには
大根のビタミンCは、皮に多く含まれます。
また、アミラーゼは根の先端に多く含まれます。
ビタミンCは熱に弱いので、皮ごと先端部分をおろして召し上がるのが良いでしょう。
また、大根おろしは、おろしたてが一番おいしく召し上がれますので、食べる直前におろしましょう。
おいしく保存
大根おろしは生の大根より多くのミネラルが凝縮されます。
ビタミンDも多く、骨粗鬆症にオススメです。
大根は1本購入したら、すぐに葉の部分を落としましょう。
葉が根の部分の水分を吸い上げてしまい根の部分のうまみが飛んでしまいます。
葉を落としたら、ラップに包むか、ぬれた新聞紙にくるんで冷蔵庫の野菜室に保存しましょう。
もうひとつの保存方法として、乾燥させた切干があります。
実は、切干大根には水分が少ない分、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど多くの栄養素が凝縮されています。
保存期間も長くなるのでぜひ活用したい保存方法です。
大根は、新たに辛味成分に血栓防止や解毒作用があることなどもわかってきました。
またがんを予防する効果も期待されています。
摂取回数を多くして健康管理に役立てましょう。
参考
あたらしい栄養学 高橋書店
カラダにいいものはココロにもいい。
毎日の食事を大切に。
食べたら、運動。歩数確認はヘルスライフで。