旬の食材では、季節ごとに旬を迎える食材を「栄養」「選びかた」「おいしい召し上がり方」などを中心に紹介します。
本日は、北海道が名産の卵もおいしいあの魚。
「サケ」のお話です。
監修者情報
名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長
サケにもいろいろあるんです。
ルビーのようにキレイないくら。秋が旬です。
秋に旬を迎えるシロザケ、養殖の盛んなギンザケ、海外から輸入されるベニサケ。
「時しらず」「時鮭」と呼ばれるものは、初夏に獲れるシロザケで、産卵前のため脂がのっておいしいです。
また、サケの身は赤身を帯びていますが、分類としては、白身魚。
身に含まれるアスタキサンチンという色素のためで、海老やカニと同じ色素です。
マスとの違い
驚くことに、サケとマスには生物的に明確な区分がありません。
英語ではサケを「サーモン」とマスを「トラウト」としている呼び方がありますが、欧米では海に下るものをサーモン、川など淡水で生活するものをトラウトとしている場合が多いようです。
日本の食品衛生法では、さく河性(さくかせい、海に下り川に戻るもの)が「さけ」、陸封性(りくふうせい、海に下らない)のものを「ます」として表示義務を設けています。
サケの栄養
先にもお伝えしましたが、サケの赤い色素は「アスタキサンチン」という色素です。
マグロなどの赤身魚は「ミオグロビン」で赤いため、サケは白身に分類されます。
このアスタキサンチンは、活性酸素の害を防ぐ効力が高いといわれ、アンチエイジング効果が期待されます。
そのほかには、悪玉コレステロールを減らして動脈硬化などを予防するEPAや、中性脂肪を減らし、脳の健康に役立つDHAを多く含みます。
良質なたんぱく質が豊富で、たんぱく質の吸収・消化を助けるビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンD、ビタミンEなども多く含みます。
生活習慣病が気になる方には、とても良い食材ではないでしょうか。
おいしいサケの選びかた
きれいなサーモンピンクを選びましょう。
一尾を選ぶ際には皮が銀色でウロコがはげていないもの、腹に厚みのあるものが新鮮です。
一般に、メスよりオスのほうが、身が厚く、味も良いとされます。
切り身ではオス・メスの区別がつきません。
切り身を選ぶ際は、皮がキレイな銀色に輝き、身が締まって、厚みと弾力があるものを。
身の脂が白い筋状に入っていて、深みのある赤かピンク色の鮮やかなもので透明感があるものを選びましょう。
身の赤い色は、アスタキサンチン色素によるもので、光や酸素に当たると白っぽくなります。
身が白っぽく変わっているのは、時間がたっている証拠です。
おいしい召し上がり方
石狩鍋やちゃんちゃん焼き、シチューなどによく合います。
普通の魚は和風の調味料で焼く、煮るが定番調理方法ですが、サケはちょっと違います。
サケは、バターや甘めの味噌などと相性がよく、鍋料理やシチュー、バター焼きなど発酵食品のやさしい風味によく合います。
北海道の豊かな自然で育った牛乳やバター、チーズなどと一緒にホイル焼きやちゃんちゃん焼きなども楽しめます。
和風、洋風と子供から大人までみんなが楽しめるサケ。
今年の旬は、いろんな料理で楽しみましょう。
出典
大阪市水産物卸協同組合ホームページ
市場魚介類図鑑ホームページ
和の食材、カラダがヨロコビ散歩でも。歩数管理はヘルスライフで。