老化防止を期待できる栄養素と、その摂取方法

 

「年を重ねるごとに、
鏡を見るのが嫌になってきた……」。

そんな風に思ったことはありませんか?

 

老化は誰にでも起こる現象ですが、

老化スピードには個人差があります。

 

「どうせ生まれつきのもの」と諦めてはいけません。

最近の研究では、老化と生活習慣は

大きな関わりがあることがわかってきました。

 

とくに重要なポイントが「糖化」と「酸化」です。

 

今回は、老化に影響を与える糖化や酸化のメカニズム、

そして老化防止を期待できる

食事方法についても解説します。

 

老化の三大原因

 

 

老化には、「糖化」と「酸化」、

そして「炎症」が関わっています。

 

何が原因なのか、くわしく見ていきましょう。

 

糖化

 

糖化は老化や病気の原因のひとつです。

糖質がたんぱく質と結びついて糖化が起こると、

悪玉物質のAGE(終末糖化産物)がたまっていき、

細胞を老化させます。

 

糖化は肌のシワやくすみの原因になるだけでなく、

アルツハイマー病の発病とも関連性がある

といわれているのです。

 

糖化にはからだの熱が関与していて、

酸化が「からだのサビ」と例えられることに対し、

糖化は「からだの焦げ」といわれています。(※1)

 

酸化

 

酸化は、活性酸素が原因で起こり、

老化を促進する一因になります。

 

体内にとり込まれた酸素のうち、

23%ほどが活性酸素に変化します。

 

活性酸素は本来、細胞伝達物質や免疫機能として働きます。
しかし、過剰に生成されると、体の細胞を傷つけてしまい、
それが老化や病気の原因になります。

 

からだは酸化から身を守る抗酸化作用を持っていて、

活性酸素の産生抑制や傷ついた細胞の修復、再生を行っていますが、

活性酸素が過剰に増え、抗酸化作用のバランスが崩れると、

「酸化ストレス」という状態になり、からだがサビついてしまいます。※2

 

炎症

 

近年の研究では、老化の原因に

慢性的な炎症が関係していると考えられています。

 

炎症とは、本来、生体の防御反応です。

老化の原因となる慢性炎症は、

自覚症状がない炎症で、

常に弱い炎症を起こしている状態になります。

 

加齢による新陳代謝の低下や細胞の衰えや、

活性酸素による酸化ダメージ、

紫外線による外部刺激などの原因が重なり、

炎症が起こります。

 

マウス実験では、慢性炎症の蓄積によって

老化のスピードが早まり、

加齢性の疾患を早期に発症することが示唆されています。

 

炎症は老化だけでなく、

疾患の原因になる可能性があるのです。※3)(※4)

 

老化の対策

 

野菜

 

糖化や酸化を完全に防ぐことはできませんが、

生活習慣を見直すことで、進行を遅くすることができます。

 

糖化や酸化の原因の一例を挙げました。

 

<糖化の原因>

・朝食をよく抜く

・白米、パン、麺類をよく食べる

・野菜嫌い

・運動不足

 

<酸化の原因>

・紫外線

・喫煙

・加工食品の摂りすぎ

 

もしこれらの原因に多く当てはまる場合、

糖化や酸化のリスクが高い

生活をしていることになります。

 

逆に、原因をひとつでも減らすことで、

糖化や酸化の進行を抑えることができます。

 

食事バランスを見直したり、直射日光を避けたり、

禁煙したりするなど、

普段の生活からひとつずつ改善していきましょう。

 

老化の予防食材

 

緑茶

 

ここからは、老化の予防食材をご紹介します。

糖化、酸化、炎症の予防が期待できる食材を挙げました。

 

糖化の予防が期待できる食材

 

糖化予防には、

悪玉物質のAGEをためない食事が重要です。

 

AGEをためないためには、

糖質を過剰に抑えるよりも、

血糖値を上げにくい食事を摂ることが大事です。

 

糖化予防におすすめの食材をご紹介します。

 

<糖化予防におすすめの食材>

・甜茶

・どくだみ茶

・マイタケ

・モロヘイヤ

・米ナス

・サニーレタス

 

生で食べられる食材は、

生のままのほうがAGE量は少なめになります。

逆に、加熱調理するとAGE量は上がってしまいます。

 

生以外には、蒸す、茹でる、煮るといった

調理方法もおすすめです。

 

酸化の予防が期待できる食材

 

酸化の予防が期待できる食材には、

ビタミンやアントシアニン、

カテキン、サポニンといった栄養素が多く含まれます。

 

一例を挙げてみましょう。

 

<酸化予防におすすめの食材>

ビタミンA

・モロヘイヤ、にんじん

 

ビタミンC

・ブロッコリー、赤ピーマン

 

ビタミンE

・アーモンド、ドライトマト

 

アントシアニン

・ブルーベリー、赤ワイン

 

カテキン

・緑茶、烏龍茶

 

大豆サポニン

・大豆、豆乳

 

酸化を予防する栄養素 補える食材
ビタミンA モロヘイヤ、にんじん
ビタミンC ブロッコリー、赤ピーマン
ビタミンE アーモンド、ドライトマト
アントシアニン ブルーベリー、赤ワイン
カテキン 緑茶、烏龍茶
大豆サポニン 大豆、豆乳

 

とくに、カテキンは

抗酸化作用、抗ウイルス作用だけでなく、

コレステロールを下げ、血糖値上昇を防いだり、

肥満を予防したりするなど

さまざまな健康作用を期待できます。

 

炎症の予防が期待できる食材

 

炎症を避け予防するには、

魚介類や野菜、果物を中心にした食事がおすすめです。

 

炎症の予防が期待できる食材をご紹介します。

 

<炎症予防におすすめの食材>

・さつまいも

・ほうれん草

・ケール

・アーモンド

・ひよこ豆

・柑橘類

 

逆に、穀類や肉類、お菓子などを

よく摂取すると炎症を起こしやすくなります。

これらの食品の食べすぎは避け、控えめにしましょう。

 

老化の対策には漢方薬を試してみて

 

漢方薬

 

老化対策には、漢方薬もおすすめです。

漢方薬は植物や鉱物など

自然由来の生薬をもとにして作られていて、

西洋薬よりも副作用リスクが低いといわれています。

 

老化対策には、

「肌の新陳代謝をよくして紫外線ダメージを修復する」

「水分の循環を整え肌に潤いを与える」

「血流をよくしてからだ全体に栄養をいきわたらせる」

「ホルモンバランスを整える」

などの働きを持つ漢方薬を選び、からだの内側から

アンチエイジングにアプローチします。

 

老化対策に適した漢方薬をご紹介しましょう。

 

<老化対策におすすめの漢方薬>

 

六味地黄丸(ろくみじおうがん)

体力がなく疲れやすい、ほてりや口の乾きなどの

自覚症状がある方に向いています。

生殖器系、泌尿器科系の働きを高めて、

弱ったからだを補い元気づけます。

手足の冷えが強い場合は

八味地黄丸(はちみじおうがん)が適していることもあります。

 

人参養栄湯(にんじんようえいとう)

胃腸の働きを高め、血流を促し、

からだにエネルギーと栄養を補って

元気や体力をアップさせます。

体力低下や食欲不振が目立つときにおすすめです。

 

スマホで気軽に専門家に相談できる

「あんしん漢方」のような、

オンライン個別相談も話題です。

 

あんしん漢方はAI(人工知能)を活用し、

漢方のプロが効く漢方を見極めて

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スマホで完結できるので、

対面では話しづらいことも気軽に相談できますよ。

お手頃価格で不調を改善したい方は、

医薬品の漢方をチェックしてみましょう。

 

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糖化や酸化を避け、いつまでも若々しく

 

糖化や酸化は老化の原因になります。

普段の生活習慣に気を配り、

ひとつずつ原因をとり除くことで、

老化の進行を遅らせることも期待できます。

 

糖化や酸化を防ぎ、健康的な生活を送りましょう!

 

 

【参考文献】

※1「老化の原因『糖化』を防止しよう」オムロン ヘルスケア

※2「活性酸素と酸化ストレス | e-ヘルスネット」厚生労働省

※3「慢性炎症と加齢関連疾患」CiNii Research

※4「老化T細胞が老化・炎症を引き起こす仕組みを解明」理化学研究所

 

 

<この記事を書いた人>

ライター

あんしん漢方薬剤師
中田 早苗(なかだ さなえ)

 

デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。

健康・美容情報を発信するMedical Health –メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

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