おにぎりからお弁当、カップ麺、本格的なスイーツまで、
今やコンビニには様々な商品が並んでいますよね。
“コンビニ食=体に良くない”というイメージを持たれている方も多いかと思いますが、
近年では糖質オフの商品や低カロリーの商品など、
ダイエットや健康面に良い商品も多く見かけるようになりました。
本記事では
「糖質や血糖値を気にしているけれどどんな食事を摂ればいいかわからない…」
「糖質やカロリーを考えた食事を摂りたいけれど、自炊はできない…」
という方にコンビニで気軽に手に入る低糖質商品をご紹介していきます!
監修者情報 名古屋大学名誉教授・健康評価施設査定理事長
コンビニ食を考える前に、そもそも”バランスの良い食事“ってどんなメニュー?
“バランスの良い食事”というワードをよく耳にしますが
皆さんどんな食事が”バランスの良い食事“に当てはまるのか思い浮かびますか?
厚生労働省が提供している「e-ヘルスネット」の情報を基に
チェックしていきましょう。
健康な人の理想的な食事メニュー
“健康のために何をどれだけ食べたらよいのか“を目で見て分かるようにした栄養教育教材の総称をフードガイドといいます。
フードガイドは世界各国で独自に作られており、
日本でも2005年6月に厚生労働省と農林水産省によって策定されました。
それが「食事バランスガイド」です(以下図)。
この図を参考にすると、成人の場合、
1日に主食は5~7つ、副菜は5~6つ、主菜は3~5つ、牛乳・乳製品は2つ、果物は2つ
がバランスの良い食事として1日の目安とされています(エネルギー必要量2200~2400kcalに相当)。
例として挙げると以下のようなメニューが理想的です。
※ e-ヘルスネット(厚生労働省)「食事バランスガイド(基本編)」を参考に作成。
また、1日の摂取量は対象の特性(性別・年齢)や身体活動によって異なるため、
詳細な区分の説明等は食事バランスガイドのホームページを参考にしてみてください。
糖尿病の人の食事
糖尿病は、インスリン作用の不足により、高血糖状態が続く病気です。
高血糖の状態が続くと、様々な合併症(糖尿病網膜症・糖尿病性腎症・糖尿病性神経障害など)を
引き起こす可能性が高まります。
これらの合併症を予防するためには、バランスの良い食事を摂る食事療法が非常に重要です。
しかし、糖尿病の食事療法は
「何かを制限しなければならない」、「決められたものしか食べてはいけない」ということはありません。
以下の
①食べる量を極端に制限したり、過食をしたりせず、適正な量を食べる
②栄養バランスの良い食事を摂る
(※炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルの過不足がないように)
③濃い味付けを避け、食塩を摂りすぎないようにする
を意識した食生活を心がけることが大切です。
また食事量については、年齢や性別、体格、運動量など個人によって異なるため
主治医に決めてもらいましょう。
今さら聞けない!栄養成分表示の基本と活用法
2020年4月から新たな食品表示制度が完全施行され、栄養成分表示は義務化されるようになりました。
そんな当たり前の存在となった栄養成分表示について、
基本的な見方から活用方法、また1日に適切な栄養素はどの程度なのか、詳しく見ていきましょう。
栄養成分表示の基本
商品の裏にこのような表示があるのを見たことがありませんか?
このように食品に栄養成分がどれだけ含まれているのかを分かるようにしたものを、栄養成分表示といいます。
食品の栄養成分表示は最低限、
「エネルギー(熱量)」「タンパク質」「脂質」「炭水化物」「食塩相当量(ナトリウム)」
の順序で表示することが義務となっています。
この5項目は、生命の維持に不可欠であるとともに、日本人の主要な生活習慣病と深く関わっている重要な項目です。
また、これら5つの義務表示の他に、
推奨表示:飽和脂肪酸、食物繊維
任意表示:ミネラル(カルシウムや鉄など)、ビタミン(ビタミンA、ビタミンCなど)、
n-3系脂肪酸、n-6系脂肪酸、コレステロール、糖質及び糖類
という表示区分も定められています。
栄養成分表示を活用し、減塩生活を
栄養成分表示を活用することによって、エネルギーや栄養素をどれくらい摂取することができるのかを知ることができ、
摂取不足や摂り過ぎを防ぐことに役立てることもできます。
前述のように、糖尿病の人は特に食塩摂取量に気を付ける必要があります。
日本人の1日の食塩摂取量の目標は、男性で7.5g未満、女性で6.5g未満とされています。
しかし、日本人は摂り過ぎの状態が続いており、
食塩摂取量の平均値は、男性で10.9g、女性で9.3gでした。
1日の食塩摂取量が目標量以内になるよう、「食塩相当量」の欄をよく見て活用してみましょう。
例えば、カップ麺やインスタントラーメンの中には、
めん・かやく・スープそれぞれの食塩量を記載している商品もあります。
※消費者庁「栄養成分表示を活用しよう④減塩社会への道」を参考に作成。
この場合、スープを飲み干さずに残すだけでも食塩の摂取量を減らすことができます。
また、「食物繊維たっぷり!」や「塩分〇%カット!」など、
一定の基準より多いまたは少ない含有量であることを表示した栄養強調表示も
良い目印となるので、参考にしてみましょう。
減塩は、糖尿病の方だけでなく、高血圧予防にも効果があります。
「食塩相当量」の欄をよく見て減塩を心がけましょう。
最近のコンビニ食事情
冒頭でもお話したように、最近のコンビニでは、低糖質商品や低カロリーの商品など
健康的な商品を見かけることが多くなりました。
しかし、全体的に見ると、コンビニ食では炭水化物の摂取量が多くなってしまう傾向にあります。
特にお弁当やごはん、ホットスナック、揚げ物など、野菜がほとんど含まれていないものも多く見かけます。
炭水化物を大量に摂ると、血糖値が上昇し、その後動脈硬化のリスクが高まる可能性もあります。
そのため、糖質や血糖値を気にされる方は、低糖質な商品等を選ぶ必要があります。
どのような商品が良いのかについては、以下にコンビニごとのおすすめ商品を紹介していきます!
コンビニで買える!低糖質商品をご紹介
“低糖質商品”といっても、実際どんな商品がよいのでしょうか?
ここでは、コンビニで手軽に買える低糖質商品について紹介していきたいと思います!
今回は、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートの3社に分けて
それぞれの低糖質商品、おすすめ商品を紹介していきます!
1日の糖質摂取量の目安は?
出典:ロカボオフィシャルサイト
みなさんはこちらの「ロカボマーク」を見たことがありますか?
「ロカボ」とは「おいしく楽しく適正糖質」をとることです。
さらに、この「ロカボ」を商標登録している一般社団法人食・楽・健康協会によると
糖質の1食あたりの目標摂取量は20~40gと提唱しています。
この摂取目標は一般的に必要とされる糖質量の半分~3分の1程度ですので
極端な糖質制限ではなく、自分のライフスタイルに合わせて、無理なく日常生活に取り入れ、
「楽しく続けたくなる」をモットーとしています。
なので、商品を選ぶ際にはこちらのマークを目印に選ぶのも良いでしょう。
今回は、このロカボマークがついている、いないに関わらず、
普段の生活に取り入れやすい”コンビニで買える低糖質商品“をご紹介していきます!
コンビニごとのおすすめ低糖質商品~セブンイレブン編~
①糖質0gのサラダチキン
出典:セブンプレミアム公式ページ「糖質0gのサラダチキン(プレーン) 110g」
価格:213円(税込)
栄養成分:エネルギー 114 kcal/たんぱく質 24.1 g/脂質 1.2~2.5 g/炭水化物 0 g/
糖質 0 g/食物繊維 0 g/食塩相当量 1.1 g
まずはダイエット食にも最適なサラダチキンです。
なんとこちらのサラダチキンは糖質がゼロで、
お好みのサイズにカットしてサラダの上に乗せるもよし、もちろんそのままで楽しむこともできます!
こちらはプレーンですが他にもハーブやスモーク、ガーリックペッパーなど
色んな味も楽しめるので飽きがきません。
②もち麦もっちり!梅こんぶおむすび
出典:セブン‐イレブン公式商品案内ページ「もち麦もっちり!梅こんぶおむすび」
価格:124円(税込)
栄養成分:エネルギー 160 kcal/たんぱく質 4.1 g/脂質 1.1 g/炭水化物 35.5 g/
糖質 31.3 g/食物繊維 4.2 g/食塩相当量 1.4 g
おにぎりの中では糖質量も比較的低く、食物繊維が4.2gとたっぷり摂取することができる大人気のおにぎりです。
もち麦のもっちり食感と梅のカリカリした良い食感がクセになります。
③糖質50%&オフ&食物繊維入り メープルドーナツ
価格:110円(税込)
栄養成分:エネルギー 186 kcal/たんぱく質 3.2 g/脂質 13.9 g/炭水化物 13.9 g/
糖質 9.8 g/食物繊維 4.1 g/食塩相当量 0.25 g
「糖質を抑えたい…」と思ってはいても、甘いものを食べたい時もありますよね。
そんなあなたにおすすめなのがこちらのドーナツです!
1個で糖質が9.8g、食物繊維が4.1gと、糖質を抑えながらも食物繊維がたっぷりとれるドーナツです!
味もメープル味で甘くておいしく、他にも豆乳や、秋季限定でショコラなどがあり
色んな味を楽しむことができます。
こちらの商品はAmazonでまとめ買いすると、1個当たり98円とお得になりますので
ぜひまとめての購入をおすすめします!
コンビニごとのおすすめ低糖質商品~ローソン編~
①おつまみタンスモーク レモン
価格:148円(税込)
栄養成分:エネルギー 96kcal/たんぱく質 9.1 g/脂質 6.2g/
炭水化物 1.1g/糖質 0.9 g/食物繊維 0.2g/食塩相当量 0.2 g
コリコリとした食感が特徴のタンをスティック状にしたものです。
レモン風味でさっぱりとしており、食べ応えもある商品です。
糖質は0.9gと低く、小腹がすいた時にもおすすめです!
② NL ブランパン 2個入り~乳酸菌入り~
出典:ローソン公式サイト「NL ブランパン 2個入 ~乳酸菌入~」
価格:120円(税込)
栄養成分:エネルギー 63kcal(1個当たり)/たんぱく質 5.7 g/脂質 2.3g/
炭水化物 7.6 g/糖質 2.2 g/食物繊維 5.4g/食塩相当量 0.3 g
20年度時点の累計販売数は5.7億個を突破している、ローソンで大人気のブランパンです。
糖質量が2.2gと非常に低糖質です。
「糖質制限中でもパンが食べたい!」という人にはおすすめです!
少し味が物足りないと感じる方は、サンドウィッチにしてみるのも良いでしょう。
③オーツブランの堅焼きおっとっと 35g
出典:ローソン公式サイト「オーツブランの堅焼きおっとっと 35g」
価格:148円(税込)
栄養成分:エネルギー 151 kcal/たんぱく質 10.2g/脂質 6.4g/炭水化物 16.8 g/
糖質 9.4 g/食物繊維 7.4 g/食塩相当量 0.4g
ローソンでは低糖質の「ロカボお菓子」が数多く販売されています。
糖質制限やダイエットをしているけどお菓子を食べたい!という人の強い味方です。
その中でも今回紹介するのは「オーツブランの堅焼きおっとっと」。
オーツブランとおからが入った、パリッと堅焼きのノンフライスナックです。
糖質は9.4gと低く、パリッとした食感で食べ応えもばっちりですよ!
コンビニごとのおすすめ低糖質商品~ファミリーマート編~
①海鮮スティック 博多明太入りマヨネーズ
出典:ファミリーマート「海鮮スティック 博多明太入りマヨネーズ」
価格:128円(税込)
栄養成分:エネルギー 82kcal/たんぱく質 8g/脂質 2.3g/炭水化物 7.4g/
糖質 7.4g/食物繊維 0.0g/食塩相当量 1.7g
ファミリーマートの定番ブランドである「お母さん食堂」の一つであるこちらの海鮮スティック。
片手でも気軽に食べることができ、やわらかいカニカマの中に明太風味のマヨネーズが入っています。
こちらの商品は、なかやまきんに君がYouTubeで「ファミマの最強ダイエット食5品」に選んだことでも有名になりました。
②全粒粉サンド サラダチキンとたまご
出典:ファミリーマート「全粒粉サンド サラダチキンとたまご」
価格:276円(税込)
栄養成分:エネルギー 279kcal/たんぱく質 17.5g/脂質 15.4g/炭水化物 18.4g/
糖質 15.9g/食物繊維 2.0g/食塩相当量 -g
全粒粉入りパンを使用した全粒粉サンドウィッチです。
中にはサラダチキンスライス、ハム、ゆで卵、きゅうり、リーフがサンドしてあります。
普通の食パンに比べて糖質が低いので、サンドウィッチが食べたくなったらこちらを選んでみてはいかがでしょうか?
③サクサク食感のソイパフチョコレート
価格:198円(税込)
栄養成分:エネルギー 208kcal/たんぱく質 11.4g/脂質 14.3g/炭水化物 g/
糖質 9.5 g/食物繊維 g/食塩相当量 g
こちらは大豆で作ったパフを低糖質チョコレートでコーティングしたお菓子です。
大豆でできているため、タンパク質がナッツよりも少ないという点が特徴です。
糖質制限中でもチョコレートが食べたい!という方にはおすすめの商品です!
コンビニランチ!おすすめの組み合わせ
ここまで、コンビニで買えるおすすめの低糖質商品をご紹介してきましたが、
今まで紹介してきた商品も交えながら、ランチに最適なおすすめの組み合わせをご紹介していきます!
組み合わせ方は無限大にありますが、
ぜひ明日のランチの参考にしてみてください!
①サラダチキン+みそ汁+おにぎり(1個または2個)
サラダチキンでたんぱく質、おにぎりで糖質、味噌汁で野菜を摂ることができます。
それぞれ様々な味や種類があるので、組み合わせ方も様々!
飽きることなく楽しむことができます。
②パン+スープ+サラダ
パンは先ほどご紹介したブランパン。やはり低糖質で美味しく、おすすめです。
スープとサラダで野菜を摂取することができます。
サラダはトッピングがボリューミーなものも多くあり、逆に糖質や脂質量が多いものもあります。
たんぱく質を多く摂取するには、ゆで卵や鶏むね肉が乗ったものを選ぶとなおよいでしょう。
まとめ
今回の記事では、“そもそも栄養バランスの良い食事とはどのようなものなのか?”という基本的な知識から、
糖尿病の人の食事、糖尿病や糖質制限をされている方におすすめのコンビニ食まで幅広く解説、紹介してきました。
血糖値を気にして糖質制限をすることはご自身の健康のために必要なことですが、
好きなものや食べたいものを全て我慢する必要はありません。
“適量”であれば食べても問題ありません。
また、最近では今回紹介したような手軽に食べられる低糖質商品も数多く販売されていますので
これらの商品をうまく活用して、楽しくストレスなく、健康的な食事を心がけていきましょう!
あなたのカラダは あなたが食べた物からしかできていない。
今日 食べるものは今からあなたの血液になり、筋肉にもなる。
健康管理アプリ「ヘルス×ライフ」で心と体の健康を記録しよう。
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【出典】
e-ヘルスネット(厚生労働省)「食事バランスガイド(基本編)」