生理のこと
妊娠確率を上げるためには、まず、生理がきちんときているかが大切です。
生理とは、女性特有の生理現象で、約1 カ月の間隔でおこり、3 ~ 7 日続く子宮内膜からの周期的な出血のことをいいます。11 ~ 13 歳の頃に始まり、閉経まで30 ~ 40 年間ほど続きます。
子宮の内側は子宮内膜と呼ばれる組織で覆われています。この子宮内膜は毎月厚くなるのですが、受精しなかった場合には、排卵後約2週間ではがれ落ち、子宮口から出血として排出されます。この出血が生理と呼ばれます。これらは女性ホルモンの働きによって起こります。このサイクルを毎月、毎月繰り返しているのです。
女性ホルモンのこと
生理が周期的にくるかどうは、ホルモンに関わっています。
女性のライフサイクルに大きくかかわるのは、エストロゲンとプロゲステロンの二つの女性ホルモンです。エストロゲンは、卵胞(卵巣から排出される卵子のもと)の発育とともに産生されるため卵胞ホルモンといわれます。プロゲステロンは、おもに黄体で作られるため黄体ホルモンと呼ばれます。この二つのホルモンは体の中での働き方が異なります。
二つのホルモンがうまく働くことで、排卵が起こったり、生理が開始したりします。特にプロゲステロンは、子宮内膜を着床に適した状態にします。
排卵から妊娠まで (不妊症QA)
妊娠が成立するまでの過程は次のようになります。
①卵巣から卵子が排卵されます。
②卵子と精子が卵管内で出会い受精します。
③受精卵が卵管内で成長しながら子宮に向かって移動します。
④子宮に到達した受精卵が子宮内膜に着床します。これが妊娠までのプロセスで、着床から妊娠がスタートします。
排卵
排卵された卵子の寿命は約24 時間といわれています。
受精
受精とは、セックスによって女性の体内に精子が入り、この精子と卵子が一つの細胞(受精卵)になるまでの過程をいいます。精子の女性体内での寿命は72 時間といわれますので、この寿命期間の間に卵子と出会って初めて受精が成立します。
着床
子宮では、受精卵が着床しやすいようにベッドメーキングをしています。受精後5日ほどすると、受精卵は子宮腔(子宮の中)に到達し、7日目には子宮内膜にもぐり込んで、根を張ってゆきます。これが着床です。