「産後は頻繁な授乳や赤ちゃんの寝かしつけでなかなかまとめて眠れないと聞いてはいたけど、本当に辛い。聞いていたよりも過酷…。」
と心身ともに限界の状況で
日々頑張っているママが大勢います。
確かにこの時期の赤ちゃんのお世話は本当に大変です。
ただ、みんな大変なんだから耐えて当たり前
ママなんだから我慢する
というものではありません。
家族のサポートや公的なサポートを使って
育児していいのです。
ママが1人でがんばる必要はありません。
今しかないこの時期に
赤ちゃんを「可愛いなぁ…」と見つめる時間を
ひとりでも多くのママが持てることを願います。
子育て中のママは睡眠不足になりやすい
私たち大人は、夜に連続して長い睡眠をとりますが、
生まれたばかりの赤ちゃんは、
昼夜問わず40~50分の睡眠を数時間ごとにとります。
続けて長く眠ることができないため、
頻繁に泣いて起きてしまうのです。
赤ちゃんの睡眠に合わせた育児が産後すぐからスタートし、
そのリズムが整うまで続くため、
ママは慢性的な睡眠不足になってしまいがちです。
睡眠不足によるママへの影響
片頭痛を引き起こしやすい
若い女性に多いとされる片頭痛は、
女性ホルモンとの関連も考えられるために
妊娠中にその症状が軽くなることが多いのですが、
産後に再発することも多いとされています。
ストレスや環境の変化、
睡眠不足が再発の原因と考えられます。
自律神経が乱れやすい
自律神経とは「生命維持をつかさどる神経」であり、
呼吸や心拍・消化など自分の意志とは無関係に働き、
体の機能を調節してくれます。
このバランスが取れていると心身ともにすこやかに保たれます。
逆にバランスが崩れると
- だるさ
- 冷え
- 疲れが取れない
- 不安
- イライラ
などの症状が出やすくなります。
産後は女性ホルモンが急激に減少することにより、
自律神経が乱れやすくなります。
その上、睡眠不足になることにより
さらに自律神経バランスの乱れが引き起こされます。
集中力・注意力の低下
産後すぐから、もしくは妊娠中から続く
睡眠不足によって、集中力が続かず
注意力も散漫になりがちです。
まとまった睡眠がとれるようになるまでは、
できるだけ車の運転は控えた方がよいでしょう。
産後うつの発症リスク
産後うつとは、
精神症状(気分の落ち込み・不安・イライラ・無気力感など)
身体症状(倦怠感や頭痛・吐き気など)
を引き起こす病気で、
産後のママの10~15%に見られます。
近年の研究では、産前・産後の睡眠不足と
産後うつの発症には関連があり、
睡眠不足が産後うつの発症リスクを高めることが
明らかになっています。
育児中の睡眠不足はこれで解消!
赤ちゃんの様子とママの睡眠は
切っても切れない関係と言ってもいいでしょう。
ここでは、赤ちゃん・ママの双方の視点から、
お互いにより良く過ごせるための
ヒントをお伝えします。
上手に仮眠をとる
産後しばらくは
夜にまとまった睡眠をとることが難しいため、
昼の休めるときに15~20分の仮眠をとりましょう。
天気のいい日はカーテンを閉めたり
アイマスクを使って光を遮り、
眠りやすい環境を作りましょう。
その間の赤ちゃんのお世話をお願いできる人がいれば、
赤ちゃんと別の部屋で休むのもよいでしょう。
仮眠をとることが難しければ、布団やソファで
横になるだけでも体の疲れ具合は違います。
試してみてください。
睡眠の質を上げる
寝室環境を整える
光
なるべく暗くしましょう。
部屋が明るいと
ママも赤ちゃんも睡眠が浅くなりがちです。
夜中の赤ちゃんのお世話の時には、
手元を照らす間接照明を使いましょう。
音
なるべく静かな環境が望ましいのですが、
赤ちゃんの場合はまったくの無音よりも「ザーザー」
という音や癒しの音などで落ち着くことがあります。
赤ちゃんが落ち着く音の鳴る育児グッズや
CDなどを活用するのもよいでしょう。
これらの音をうまく活用することで、
生活音で赤ちゃんが起きてしまうことを
減らすことも期待できます。
からだを温める
質の良い睡眠の鍵となるのが、体温調節です。
寝る前に体を温めておくことが大切です。
これからの季節は、
- 布団を温めておく
- パジャマなどの衣類の工夫
- 足首や足元を冷やさないための靴下や足首ウォーマーの利用
などもよいでしょう。
これは赤ちゃんにも同じことが言えます。
体が冷えていないか、触って確かめてあげましょう。
バランスの良い食事
産後は、栄養バランスを考えて
毎食の食事を用意することはなかなかできません。
それでも、なるべく3食とりましょう。
家族に作り置きしてもらったり、
簡単に作れる決まったおかずを考えておき、
それらをローテーションするのもよいでしょう。
サポートをうまく活用しよう
家族にサポートしてもらう
パパとママ、または他の家族とママが同じように育児を分担できればいいのですが、
なかなかそうはいかないことも多いでしょう。
パパがすること、他の家族にお願いすることを
ある程度明確にしておくと、
それぞれが育児を分担しやすくなります。
このときに、それぞれが生活の中で
「できること、できないこと、大切にしたいこと」を
遠慮なく言い合えると、
その後の育児生活がより快適に過ごせるでしょう。
産後は赤ちゃんのお世話に追われてしまいがちなので、
出産前に話し合えるといいですね。
公的なサポートを活用する
家族からのサポートの他にも、
自治体が行っている産後ケアや
一時保育などのサービスを
利用することをお勧めします。
または産後ドゥーラやベビーシッター、
産後ヘルパーなどの民間のサービスの
利用もよいでしょう。
ただし、お住まいの自治体や地域によって
利用できるサービス内容には違いがあります。
市役所や保健センターにご相談ください。
まとめ
「産後は頻繁な授乳や赤ちゃんの寝かしつけでなかなかまとめて眠れないと聞いてはいたけど、本当に辛い。聞いていたよりも過酷…。」
と心身ともに限界の状況で
日々頑張っているママが大勢います。
確かにこの時期の赤ちゃんのお世話は本当に大変です。
ただ、みんな大変なんだから耐えて当たり前
ママなんだから我慢する
というものではありません。
家族のサポートや公的なサポートを使って
育児していいのです。
ママが1人でがんばる必要はありません。
今しかないこの時期に
赤ちゃんを「可愛いなぁ…」と見つめる時間を
ひとりでも多くのママが持てることを願います。
■プロフィール
認定NPO法人はっぴぃmama応援団
「ママの笑顔を応援したい!」という思いを持って、助産師・看護師などの専門職や保育士・アロマやヨガの講師・先輩ママなどと供に、親とよいこのサポートステーション『はっぴぃmamaはうす』を運営しています。
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