ストレス管理と妊活:ワーママが実践するリラクゼーション法

Take a Break

仕事に、家事に、育児。

ワーキングマザーの日々は、

まるでノンストップのマラソンのようです。

そんな毎日の中で、妊活まで重なったら…?

時間も気力も限界寸前。

それでも、「ちゃんとやらなきゃ」と

自分を責めてしまう。

——そんな風に感じている方、

少なくないのではないでしょうか。

 

 

「働く」「育てる」だけじゃない、ワーママが担う“三つのシフト”

 

スマホとカレンダー

 

女性が職場で働いたあと、

帰宅後に続けて家事や育児を担うことは

「ダブルシフト(二重労働)」と呼ばれています。

 

朝は子どもを起こし、朝食をつくり、

保育園や小学校に送り出して、自分の勤務先に向かう。

日中は職場で責任ある仕事をこなし、

帰宅後は食事、お風呂、歯磨き、寝かしつけ。

ああ、添い寝で寝落ちしたいけど、

お皿洗いが溜まっている……。

 

「仕事が終わってからが本番」

「すべてが中途半端になってしまってつらい」

そんなふうに感じる方も

多いのではないでしょうか。

これは、個人の努力不足ではありません。

むしろ、一人の人間に“二つのシフト”を

当然のように期待する社会構造こそが、問題なのです。

 

でも、実際のワーママの生活は、

この二重労働だけでは語りきれません。

ワーママには、さらに

「第三のシフト」=感情労働がのしかかります。

 

疲れていても怒りたい気分でも、

「ママは笑顔でいてね」と求められてはいませんか?

 

「ママの笑顔がいちばん」

「お母さんが笑っていたら、子どもも幸せ」

「ママが我が家の太陽」

SNSでも実社会でも溢れているそんな言葉に

触れるたび私はモヤモヤしてしまいます。

 

お母さんにだって、

自然な感情の揺れがあっていいじゃない?

 

それでも世の中には、

「ママは感情を乱さず、周囲の空気を良くしてほしい」

という暗黙の期待があるように思います。

 

この、「他人のために自分の感情をコントロールする」

仕事は表には見えませんが、

心にじわじわと負担をかけていきます。

自分の気持ちを抑えこみ、

本音にフタをして過ごす毎日が続けば、

「自分でも、自分がどうしたいのかわからない」

状態になってしまうことも。

 

そして、そうした状況の中で妊活が重なると、

ストレスはさらに複雑さを増していきます。

 

 

妊活は、ワーママにとって「静かで重いタスク」

 

荷物を運ぶウサギたち

 

妊活は、外から見えない「もう一つのタスク」です。

排卵日の管理や通院の予定、

体調や気持ちのコントロール。

仕事の調整に、家族との相談……。

 

やることはたくさんあるのに、

なかなか表立って「妊活中です」とは

言いづらい雰囲気があるかもしれません。

職場では「急に休むなんて迷惑」と

思われないように神経を使い、

「子どもが一人いるだけで十分じゃない?」と

無神経な言葉に傷つくことも。

 

私自身、妊活で仕事に影響がでないように

治療のスケジュール管理に

細心の注意を払っていましたが、

そのプレッシャーを誰にも話せず、

感情を押し殺して、ただ「うまくやらなきゃ」と

孤独な努力を続ける日々でした。

そんな状態を放っておくと、

心も体もすり減ってしまいます。

 

 

ストレスってなに?

 

考えごとする女性

 

「ストレスが溜まってるなあ」

そんなふうに感じるとき、私たちの心や体には、

目に見えない負荷がかかっています。

 

医学的には、ストレスとは、

「外からの刺激に対して、心や体が反応すること」。

 

仕事の責任、人間関係の悩み、家事の忙しさ。

こうした「刺激(ストレッサー)」にさらされると、

体は無意識に頑張ろうとします。

その反応自体は、悪いものではありません。

でも、ずっと続くと、

眠れない、疲れがとれない、集中できない

といった不調につながっていきます。

 

そこで大事になるのが、

「ストレス管理(ストレス・マネジメント)」です。

 

ストレス管理とは、

自分がどんなときに負荷を感じるのかに気づき、

ストレスを溜めすぎないように、

休息・発散・対処の工夫をすること。

完璧にストレスをなくすのではなく、

「こまめにゆるめて、自分を守る習慣」

をつくっていくことが、何より大切なのです。

 

 

ワーママのための、リラクゼーション3選

 

ここでは、「忙しい毎日でも、ちょっとならできる」

ワーママにおすすめの

3つのリラクゼーション方法をご紹介します。

 

“自分時間”を、あらかじめブッキング

「時間があったらやりたい」では、

たいてい時間は生まれません。

なので、予定表に「自分時間」を

(仕事の予定並みの重要さで!)

あらかじめ書き込んでおくことがポイント。

 

週に1度でも、30分でもかまいません。

私も家から一番近いカフェで、

スマホはバッグにしまって

デジタルデトックスする時間を

意識的に作るようにしています。

 

あえてぼーっとする。

あたたかい飲みものを片手に、

自分の呼吸に意識を向ける。

お気に入りの手帳を広げて、

込み入ったスケジュールを整理したり、

次の「自分時間」の楽しい計画を立てる。

それだけでも、かなりリセットされる気がします。

 

「誰のためでもない時間」を持つことは、

自分の感情を回復させる、貴重なケアになります。

 

 

子どもと一緒にできる「抱っこ瞑想」

自分ひとりの時間が取れないときは、

子どもと一緒にリラックスする工夫を。

おすすめなのが、「抱っこ瞑想」です。

 

これは私の場合、

忙しい夜の時間に子どもがくっついてきて

家事がぜんぜん進まない!

という時間をイライラから癒しに変えたくて

始めてみました。

 

子どもを抱っこしたまま、深呼吸を繰り返します。

鼻から吸って、口からゆっくりと吐く。

子どもの体温や匂いを感じながら、

「いま、ここにいる」という感覚に意識を向けるだけ。

 

3分でも、5分でも、充分です。

目を閉じて、体の感覚に集中することで、

思考が静かになり、

不思議と気持ちが落ち着いていきます。

 

子どもと大声で歌う!

もう頭がいっぱい!

イライラやモヤモヤで爆発寸前!

そんなときは、あえて声を出して

発散するのがおすすめです。

 

スマホでお気に入りの音楽を流して、

あるいは完全にアカペラで

親子で一緒に全力でLet’s Sing!

 

リビングでもお風呂でも、

音痴でも気にしない!

子どもとふざけながら笑い合うだけで、

重たかった気持ちがふっと軽くなるように感じます。

 

おわりに:自分のケアは「わがまま」じゃない

 

ワーママにとってのストレスは、

「がんばりすぎ」ではなく、

「がんばらざるを得ない環境」によって

つくられているものです。

 

だからこそ、「ちゃんと休む」ことは甘えではなく、

生きのびるための工夫です。

誰かに頼るのも、泣くのも、

「もう限界」と声に出すのも、

全部、自分を守るための力強い行動です。

 

今日ほんの少しでも、あなたが自分のために

深呼吸できる時間を持てますように。

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