出産まであと少し!
産後は乳腺炎になりやすいと聞いて
心配になっている人も多いのではないでしょうか。
ただでさえ慌ただしい出産後に、
つらい乳腺炎になるのは避けたいですよね。
今回は乳腺炎の原因や予防法を紹介します。
乳腺炎とは
乳腺炎とは
乳汁を分泌する乳腺で起こる炎症のことをいいます。
乳腺炎は産後2~3週間頃が最も発症しやすく、
産後6週間以降は落ち着く傾向にあります。
乳腺炎にかかる人は授乳中の人全体の3~20%
といわれていますが、誰でも発症する
可能性のある症状であるため油断は禁物です。
乳腺炎の具体的な原因や症状をみていきましょう。
原因
乳腺炎には大きく分けて2つの種類があります。
うっ滞性乳腺炎
乳汁の通り道である乳管が十分に開いていない、
赤ちゃんの母乳を飲む力が弱いなどの理由から、
乳汁がたまってしまうことで発症します。
乳汁がたまることで発症するため、細菌感染はありません。
化膿性乳腺炎
赤ちゃんの噛み傷など乳房にできた小さな傷から
黄色ブドウ球菌などの細菌が侵入し、
感染・化膿することで発症します。
症状
乳腺炎の症状は、乳房の赤みや腫れ、
授乳時の痛みなどです。
化膿性乳腺炎の場合は、突然の悪寒や3
8度を超える高熱を伴う場合もあります。
化膿性乳腺炎の原因は
うっ滞性乳腺炎にあることが多いです。
化膿性乳腺炎を放置しておくと、
乳腺炎が慢性化してしまうこともあるため、
上記の症状がみられた場合は
すぐにかかりつけ医に相談しましょう。
今からできる乳腺炎予防3選
乳腺炎は授乳や日常生活にも影響を与える症状です。
赤ちゃんを抱えながら痛みと戦うのはつらいですよね。
誰でもできる簡単な予防法をまとめたので
今から準備をしておきましょう。
締め付けのない下着の着用
母乳は血液から作られているため、
血の巡りが悪くなると
乳腺炎を起こしやすくなってしまいます。
ワイヤー入りの下着など締め付けの強いものは、
乳汁の流れを妨げてしまうため、
授乳中は控えた方がいいでしょう。
締め付けが少なく、授乳しやすい下着を
今のうちから用意しておくことをおすすめします。
生活習慣の改善
食べ過ぎや高カロリー・高脂肪の食事は
乳汁を過剰に作る原因となり、
乳汁の詰まりを引き起こしやすくしてしまいます。
授乳中は栄養がありバランスのよい食事を
摂ることを意識しましょう。
そのほか、ストレス、疲労、睡眠不足は
血の巡りを悪くしてしまいます。
子育て中は生活リズムが狂いやすく
生活習慣を整えるのは難しいかもしれませんが、
周りの人の助けも借りながら、
ゆっくりと眠れる日を設けるようにしましょう。
セルフマッサージ
乳腺炎は乳汁のうっ滞が原因であるため、
マッサージをして詰まりを解消するのも
効果が見込めます。
セルフマッサージを2つ紹介するので
すぐに使えるよう覚えておきましょう。
乳房が張ってしまったとき
まず、乳頭・乳輪を指の腹でつぶすように圧迫します。
次に、マッサージする乳房の反対側の手で乳房全体をささえます。
そして、もう片方の手をパーにして添え、
胸板から乳房を剥がす感覚でマッサージを行ってください。
脇から鎖骨の方向へ乳汁を流すイメージで行いましょう。
母乳の出が悪い・乳房に乳汁が残っている感覚がある場合
授乳時に、乳房のしこりがある部分を手で圧迫し、
乳頭へ流すようゆっくりと
マッサージするようにしましょう。
このとき、しこり部分を強く刺激するのはNG。
優しくマッサージをしましょう。
乳腺炎のお悩みには漢方薬もおすすめ
乳腺炎の予防・改善には漢方薬も活用されています。
すでに起きた乳腺炎に対しては、
「からだにこもった熱を発散させる」
「腫れや化膿を改善する」
といった漢方薬を選び、
速やかな症状改善を目指します。
さらに、
「血流や自律神経の乱れを整える」
「消化・吸収機能を改善して産後の心とからだを元気にする」
といった漢方薬を取り入れることで、
乳腺炎になりにくいからだづくりをサポートします。
乳腺炎のお悩みにおすすめの漢方薬
葛根湯(かっこんとう)
からだにこもった熱を発散させて炎症を抑えるため、
乳腺炎に効果がある漢方薬です。
初期の乳腺炎によく使われます。
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)
炎症を抑え、排膿を促す働きで、発赤、腫脹して
疼痛をともなった化膿症に効果がある漢方薬です。
化膿性乳腺炎によく使われます。
漢方薬は一般的に西洋薬よりも
副作用が少ないと言われていますが、
産前のからだがデリケートな時期には
服用できない種類のものもあります。
妊娠中に服用する場合は
必ずかかりつけの医師に相談しましょう。
また、漢方薬は、自分の状態や体質に
うまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく
場合によっては副作用が生じることもあります。
漢方薬を正しく活用して
乳腺炎になりにくいからだ作りをしてみるのは
いかがでしょうか。
●あんしん漢方
乳腺炎対策は準備が大事
乳腺炎は乳汁の詰まりが原因で起こる症状で、
授乳中の人は誰でも発症する可能性があります。
乳腺炎はひどくなると強い痛みを感じたり、
慢性化したりと深刻化する可能性もあるため、
しっかりと予防することが大切です。
出産前に予防策を知っておき、
出産後に実践できるよう今から準備をしておきましょう。
〈参考サイト〉
(※1)乳腺炎|剤盛堂薬品株式会社
(※2)【助産師監修】乳腺炎対策のマッサージを症状別に紹介|原因や対処方法、Q&Aも|MY COOP Style!
<この記事の監修者>
横倉恒雄(よこくらつねお)医師
婦人科・内科・心療内科医
医学博士/医師。
横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。
東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を創設。故・日野原重明先生に師事。
ストレスなどから不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。
新刊本『今朝の院長の独り言』(青春出版社)はポジティブなメッセージに溢れていると話題に。快食脳ダイエット講座も好評。
木村 英子(きむらえいこ)
あんしん漢方薬剤師
北里大学薬学部・東京大学大学院医学系研究科卒。
臨床検査技師。
厚生労働省検疫所・病院にて公衆衛生・感染症現場を経て、インドアーユルヴェーダの権威ミーナクシ・アフジャ博士に師事。
対症療法ではなく体質を根本改善することの重要さを痛感し、西洋医学をベースに東洋医学からのアプローチを取り入れ、アロマやハーブを活用した情報発信を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。