我が子を可愛いと思えないママへ

手紙と花

はじめに

 

子どもを産んで母になり、

周囲から「おめでとう」と言われても

こころから嬉しいと思えないということは、

多くのママたちが経験しています。

 

子どもを望んでいた人も、望まない妊娠だった人も、

我が子を可愛いと思えないと

自分を責めていることも少なくありません。

 

そんな我が子を可愛いと思えないママへのメッセージを

お伝えさせていただきます。

 

 

可愛く思えない気持ち

 

青いハート

 

子どもが生まれた。

みんなは「おめでとう」と言ってくれる。

でも、「おめでとう」と言われても

素直に「ありがとう」と思えない。

嬉しいはずなのに、可愛いはずなのに、

可愛いと思えない私がいる。

 

この宇宙人のようなワケの分からない小さな動物を

どうしたらいいのか分からない、

受け入れられない私がいる。

 

夫が何もしなくてイライラする。

家事をしてくれてイライラする。

実父母や義父母が来てくれて

声をかけてくれてもイライラする。

 

夫は協力的。

でも夫が家事をすると、

母親としてダメと言われているような気がしてくる。

みんな、赤ちゃんのことはかわいいと言うけど、

私のことをねぎらってくれる人はいない。

そんなことを考える私は母親失格?

 

しっかりしなさいと親は言う。

お母さんになったんだから、

赤ちゃんが泣くのも寝られないなんてことも

そんなの当たり前。

頑張りなさいと親がいう。

私は、頑張ってない?もっと頑張らなきゃダメ?

これ以上どうしたらいいか分からない。

どうしようもなく涙が流れる。

 

赤ちゃんの体重が増えない。

ミルクやおっぱいを飲んでくれない。

私のあげ方が悪いの?

 

抱っこしても泣き止まない。

おばあちゃんに抱っこされたら泣き止んだ。

パパが帰ってきたら泣き止んだ。

私の抱っこが悪いの?私は嫌われてるの?

 

ちゃんとやれてない私のせい?

周りのママはちゃんとやっているのに、

私はちゃんとできてない。

情けない。

私が辛いのは、この子のせい?

 

可愛いはずの赤ちゃんを可愛いと思えない私。

そんなこと、人に言えない…

そんな気持ちになっているママは、

意外にも多いのです。

 

 

「赤ちゃんを可愛く思えない」のはなぜ?

 

手書きのハテナ

 

ママは、我が子を可愛く思えない自分を

母親失格と責めてしまうことが多いです。

その悩み、苦しみは、

我が子のことを真剣に思うからこそです。

今、悩んでいるあなたほど

赤ちゃんのことを考えている人はいないのです。

 

「赤ちゃんを可愛いと思えない」ママから

現状や思いについてお話を聴くと、

いろんな気持ちが現れます。

 

多くのママは、

産後は特に身体もボロボロで、眠れない日々。

慣れない育児の中、

赤ちゃんは泣いてばかりで理由も分からない。

これがずっと続いたらどうしよう。

私が母親になんてなれるのかな。

こんな小さな命を守っていけるのか

不安でどうしようもない。

小さな命と向き合うのは、

とても「怖い」と言います。

 

またあるママは、

夫は、協力してくれるが、

仕事から帰ってくるとイライラしている。

「育休っていいね」

「ママは、家に居られていいね」と言う。

「休んだ方がいいよ。俺のことは大丈夫」と言って、

休みの日に一人で出かけていく。

子どもに熱が出て心配で連絡すると、

「今日は付き合いだからすぐに帰れない。医者に行ったなら、俺帰らなくても大丈夫でしょ」

私一人で子育てしているようで

「孤独で寂しい」と言う。

 

あるママは、

「ちゃんとしなさい、お姉ちゃんでしょ」

と育てられてきた。

いつも「しっかりしたいい子だね」と言われてきた。

「今までは頑張ればなんとかなったのに、子育ては上手くいかない。」

周りのママはちゃんとしているのに、

自分だけができていない気がして、

とても「悲しい」と言います。

 

さらにあるママは、

夫は、料理をすることが好きで

休みには夕食を作ってくれる。

夫は、お皿洗いが嫌いで

「僕は準備したからね」と言って、

食べたお皿はそのままにしてゲームを始める。

赤ちゃんを見ててと言うと、

膝にのせたままゲームをしてる。

本当は「イヤだ。やめて」と言いたいけど、

やることやってくれたし言えない。

 

また、自分は虐待を受け、愛された記憶がない。

そんな私が、子どもを育てることができるのか。

本当に恐怖しかない。というママもいます。

 

「赤ちゃんを可愛いと思えない」

ママの事情は、それぞれに違います。

みんな、それぞれに今まで自分を守りながら、

頑張って生きてきた証拠です。

 

「我が子を可愛いと思えない」と

苦しい想いをしている時、

「怖い」思いや「悲しい」思い、

「寂しい」思い、「イヤだ」など

いつもは奥にある見えていない気持ちが

現れているかもしれません。

 

実は、人のこころは何層かになっていて、

今、自覚している気持ちや考えは表面的なもので、

その奥には他の事情、感情があることが多いのです。

 

これらは、ネガティブな感情のことが多く、

あまり感じたくないと思われがちですが、

実は、人間にとってとても自然で大事な感情です。

自分を守るために大事な感情なのです。

感じていいんです。

 

また、子育て以外のことで

ストレスになっていることはありませんか?

夫や実父母・義父母など家族との人間関係など、

赤ちゃんのこと以外でのストレスから心が疲れていて、

赤ちゃんのことが可愛いと思えない状態に

なることもあります。

 

赤ちゃんを「可愛くないと思っている」というよりも

可愛く思える余裕がないということなんです。

そして、それほど頑張っているという証拠です。

心も身体も、とても疲れているということです。

 

では、そんな苦しい思いをしている時は、

どうしたらいいのでしょうか?

 

 

そんな気持ちにどう向き合えばいい?

 

アンティーク鏡

 

まずは、自分自身が感じること、湧いてくる気持ちを

ただただ受け入れていきましょう。

 

私たちは、湧いてくる気持ちを

「思わないようにしよう」とか

「考えないようにしよう」と考えたり、

そんなアドバイスを受けたりしがちです。

感じないようにするのは、とても難しいですが、

実は見ないふりをすることはできます。

ただ、後から同じような辛い気持ちを繰り返します。

 

自分の気持ちを受け入れるとは、

その感情を感じながら息を吐くことです。

今、私は、

「辛いんだな」

「怖いんだな」

「いっぱいいっぱいになって疲れてるんだな」など

ただ、そうなんだな~と、

息を吐きながら感じるだけです。

 

もし、モヤモヤしたり、ザワザワしたり、

胸がキューっとなるなど、何か感じるものがあったら、

それを外に出すようなイメージで、

ため息のように息を吐いてみましょう。

 

そして、泣きたくなったら、泣いいていいです。

怒りたくなったら、怒ってもいいです。

怒ることは悪いことではありません。

ただ、それを人に向けるのは攻撃になってしまうので、

ひとりに慣れる時間に自分の気持ちを感じてみましょう。

 

「赤ちゃんを可愛く思えない」自分も

一度、受け入れてみましょう。

 

そして、その気持ちを否定せずに

聞いてくれる人に話してみたり、

紙に書き出してみたり、

メールしたりするといいでしょう。

メールを送るか送らないかは自由です。

 

これからも子育て中は、様々な感情が生まれます。

そんなとき、自分の気持ちと向き合うことは、

こころのセルフケアとなるので、

お試しいただけたらなと思います。

 

 

自分に合ったリフレッシュを

 

まずは、疲れているので、休息をとりましょう。

睡眠不足は、イライラしたり、

マイナスなことを考えがちです。

産後、寝れていないのに、

寝たいときに眠れないということもあります。

 

そんな時は、意識的に深呼吸をしてみましょう。

ゆっくり息を吐くことで、リラックス効果があります。

そして、バンザイして身体を伸ばしたり、

首を回したり、身体に意識を向けていきましょう。

少しずつ、身体を動かしてみましょう。

身体に酸素が回ってリフレッシュできることもあります。

また、自分自身の好きなことがあれば、

それに集中してみるものいいでしょう。

 

ここで、気を付けたいのは、

自分の気持ちから目をそらすために

これらのことをするのではなく、

自分の気持ちと向き合う時間も持ちながら、

自分自身に合ったリフレッシュ法を

取り入れていきましょう。

 

 

子どもも大人も、かけがえのない存在

 

親子の手

 

子どもは、かけがえのない存在です。

そして、すべての子どもは、

存在そのものがかけがえのないものです。

様々な個性を持ち、「みんな違ってみんないい」

その子その子に成長のペースがあり、

その子なりに大きくなり、

できることも増えていきます。

「その子なり」の成長を見ていきましょう。

そんなことは、分かっている

と言われるかもしれませんね。

 

実は、大人もそうだということを知っていますか?

 

大人も、一人ひとりかけがえのない存在です。

親に個性があるように、

子育てにも個性があっていいんです。

「子育ても、みんな違ってみんないい」

親となり自信がなくなる時もありますが、

親も親なりに子どもと一緒に成長していき、

できることも増えていくのです。

 

少数派も多数派も優劣はありません。

お互いの違いを認め合っていきたいものです。

そして、子どもも大人も

みんな、愛情と承認を求めています。

子どもは親からの承認を求め、

親は子へ愛情を注いでいます。

親も愛情と承認を求める存在です。

 

人との関わりの中で、

愛情を受け承認されることで心が満たされ、

また子育てに向き合っていこうと思えるのです。

お互いを認め、承認しあえる仲間を作りましょう。

また、承認してくれる相談先を見つけましょう。

 

 

専門家に聞いてみよう

 

心や体が疲れている時は、友人と話すということも

辛く感じるときがあります。

そんな自分が辛い時に話せる相談先を持ちましょう。

 

自分自身を受け入れてくれる相談先です。

自分なりの駆け込み寺です。

 

赤ちゃんのこと、ママのことを

専門的に見てくれるところも大事です。

赤ちゃんのお世話の仕方にも、

意外と何かコツがあるかもしれません。

情報を集め、その上で自分に合うものを

取り入れて行きましょう。

我が家なり、親子なりの子育てを

見つけていきましょう。

 

 

まとめ

 

あなたはひとりじゃない。

 

子育ては、どうしようもなく不安になることも、

我が子を可愛いと思えなくなることもあります。

今までに感じたことがないような

様々な感情に振り回されそうになることもあります。

ですが、ママもパパも赤ちゃんも

必ず一歩一歩成長しています。

 

嬉しくて笑顔の時も、辛くて泣きたいときも

どんな時もみんなOKです。

ママが笑顔でいるために応援している人たちがいます。

あなたはひとりではありません。

 

どうぞ、自分自身を受け入れ、

自分自身に合う駆け込み寺を見つけて、

多くの人たちの手を借りて、

地域で一緒に子育てしていきましょう。

 


■プロフィール

NPO法人はっぴぃmama応援団-ロゴ

認定NPO法人はっぴぃmama応援団
「ママの笑顔を応援したい!」という思いを持って、助産師・看護師などの専門職や保育士・アロマやヨガの講師・先輩ママなどと供に、親とよいこのサポートステーション『はっぴぃmamaはうす』を運営しています。

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