〈0・1歳児〉入園準備に子どもと一緒にやっておきたいこと

桜に手を伸ばす赤ちゃん

入園前のママは不安がいっぱい

このページを読まれている方のほとんどは、

産休・育休を経て、

職場復帰を控えておられる方かと思います。

 

毎日の赤ちゃんとの暮らしは本当に忙しく、

気力も体力もフル稼働した期間ではなかったでしょうか。

「仕事」がその生活に加わることを想像すると、

「どうなるんだろう」「両立できる気がしない」と

不安を感じますよね。

 

また、お子さんに関しても

慣れ親しんだ家庭生活から保育園生活へ入ることで、

戸惑うかもしれません。

 

今回は子育て支援の場でよく聞く

「入園前の不安と入園準備」について

お話させていただきます。

 

朝の準備は間に合う?

「朝」への不安は、多くの方が持っています。

保育園へ送り出すための支度、朝ごはん、

自分が出勤するための支度、朝の最低限度の家事…

起きてから家を出るまでに終わらせるなんて

「できるかな?」と不安に思いますね。

 

実際のところ、時間の余裕がないと心の余裕も持てず、

どうしても朝はイライラしがちです。

「笑顔で保育園に送り出したいのに、上手く行かない」

というお悩みはよく聞きます。

 

下記のような工夫はどうでしょうか。

他にも、各ご家庭でできそうな工夫を考えたり、

周囲の先輩ママやママ友にも聞いたりして

情報を集めてみましょう。

 

着替え以外の自分の身支度を先に整えよう

ママが職場に出るための持ち物の準備は夜のうちに、

メイクは朝一番に済ませておきましょう。

支度が整っていると安心に繋がり

心の余裕も持ちやすくなります。

 

子どものお世話で汚れることがあるため、

ママの着替えは、出勤直前に着替えるとよいでしょう。

自分の身支度が手早くできるよう、

入園までに何度か試してみるのもいいですね。

 

家族(夫)と協力する

ここが肝!

朝、どうしても削れない家事がありますよね。

それらの家事やお子さんのお世話について

どのように分担するのか、

家族会議を開いてみてはどうでしょうか。

 

家事や段取りを「見える化」して

リストアップしておくと、

どんな家事があるのかわかりやすくなり、

話し合いがしやすくなります。

 

復帰した後もその都度見直しながら、

お互いに思いやって助け合いながら

生活ができると心強いですね。

 

家を出る時間を20分早めに設定する

「出かける前に限ってウンチが…」というように、

「出かける前に」に思いがけないことが起こることが

育児にはつきものです。

 

多少のハプニングを見越して、予め余裕をもった

出発時間の設定をしておくといいですね。

 

気持ちにもゆとりができ、笑顔で保育園に送れると

お子さんも安心するかと思います。

 

園でのリズムや生活に馴染めるのか?

今まで家庭の中で、自分のリズムで過ごしていた

お子さんが集団生活に慣れていけるのか、

おうちの方が心配になるのは当然です。

 

特に0歳児クラスのお子さんたちは月齢や発達により、

離乳食の形態や内容・回数、お昼寝やお食事時間などの

生活リズムもそれぞれ違います。

 

保育園では、一人ひとりに合った園生活を送れるように

入園前の説明会などでお子さんの様子を聞きとる機会を

事前に設けている場合があります。

個別でお話できる機会があれば、

アレルギーなどの健康状態に関わることをはじめとして、

好きな遊びや絵本などお子さんの「好き」も

お知らせできるようにしておきましょう。

 

周囲の大人がその子の「好き」を知って、

その子の気持ちに寄り添った関わりをすることで、

子どもにとって楽しい時間となり、安心感に繋がり、

園が楽しい空間になっていくでしょう。

 

また、その場や空間に慣れることで

安心感につながることは多くあります。

入園予定の園に子育て支援センターなどがあれば、

実際に行ってみるものお勧めです。

支援センターの先生やそこに来ている他のママとも

情報交換ができるかもしれません。

 

もし、入園予定の園に支援センターがない場合でも、

電話などで入園後の気になることなどを聞いてみましょう。

分からないことが不安に繋がっている場合、

聞いてみたり園の先生と話したりすることで

安心できることも多いです。

 

入園前から連絡することに戸惑うかもしれませんが、

保育園などは地域の子育てを支援するという役割も

担っていますので、

少し勇気を出してお電話してみましょう。

中には、ホームページがある園も多く、

メールでの問い合わせも受け付けている場合も

ありますので、それらを活用していきましょう。

 

また、実際に園の近くをお散歩しながら

園児さんの様子を見てみるのもいいでしょう。

お兄ちゃん、お姉ちゃんたちが

楽しそうに遊んでいる様子が、

子どもにも伝わっていくのではないかと思います。

 

また、離乳食に関しても、食べる量やミルクの量など、

食事段階を相談しながら進めていきますので、

お子さんの状況を園にお知らせできるよう

整理しておきましょう。

 

1歳児クラスについても、同様です。

園生活がお子さんにとって負担なく過ごせるように、

一人一人に丁寧に関わって過ごします。

 

0歳児クラスも、1歳児クラスの子も

「大好きな先生」ができると

安心して過ごすことができるようになります。

保育士はお子さんとの信頼関係が築けるように、

遊びや生活面で心が通うように

優しく丁寧に一緒に過ごしています。

 

筆者が園勤務していた時は、

お子さんが好きなものを見つけて

遊びを楽しんでいる姿があると

とても嬉しく思いましたし、

早くおうちの人に伝えたくなったものでした。

 

断乳した方がいいの?

こちらも、ママ達からよく出るお悩みです。

「夜間授乳を続けていると自分の寝不足と体力が心配」

という声をよく耳にします。

 

もし、入園前の「断乳」を選ばれる場合、

母子ともに体調の良い時期がお勧めです。

体調を崩した時には、授乳していると

水分や栄養が摂れて安心ですので、

風邪をひきやすい時期や、風邪などの病み上がりの頃は

避けた方がいいでしょう。

 

断乳は、お子さんにとってもママにとっても、

心と身体に大きな変化となるため、

助産師など頼れる相談先を見つけておくと安心ですね。

 

「周りは断乳した方がいいって言うけど続けたい…」

という場合は、入園だからといって

断乳する必要はありません。継続することもできます。

 

お子さんにとって、入園後の授乳が続いているメリットは

  • 環境の大きな変化で不安やストレスを感じる可能性もあり、おっぱいを通したスキンシップで母子ともに安心でき情緒の安定が図れる
  • 風邪などの感染症を入園初期は経験しやすいので、
    食欲がない時に授乳による水分・栄養補給ができる

など、挙げることができます。

 

入園後、園生活に慣れてから、

連休などを利用して断乳をするのもいいと思います。

そのような時にも、ぜひ、ママが安心して断乳できるよう

地域の助産師に相談してみましょう。

 

今からでも間に合う!入園前に出来るといいこと

 

赤ちゃんとの触れ合い

 

入園前に十分なふれあい

「預けられることに慣れておいた方がいいのかしら?」

とおうちの人と過ごす時間を減らす必要はありません。

ママやパパの「大好き」をたっぷり感じながら過ごす

濃密な時間はとても大切です。

ご家庭での安心感があるからこそ、

外の世界へ飛び出していけるのです。

 

外の世界が不安なのは、大人も子どもも一緒。

入園して離れるときに泣くことは自然なことで、

家庭で安心できる環境が

保育園で安心して過ごせる土台になります。

おうちの人にとってもその結びつきが

社会で頑張る原動力にもなります。

 

生活リズムを整える

平日の暮らしは慌ただしいものになります。

まずは、大人の朝の時間を見直してみましょう。

削れない朝の家事や支度を実際に行ってみると、

朝の何時に起きたら目標時間に家を出ることができるのか

目安が分かってきます。

 

起きる時間が大きく変わるようであれば、

まずは大人がその時間に起きるようにしてみましょう。

そして、徐々にお子さんの起床時間も早めていきます。

起床時間を早めていくことで、

お昼寝や夜の眠くなる時間も早まり、

生活リズムを整えやすくなります。

 

あまり無理のない範囲で入園後の生活リズムに

近づけていってみましょう。

 

新生活に向けてできること

 

赤ちゃんと靴

 

今できることを楽しもう!

復帰までのカウントダウンが始まっているママ達の中で

よく聞かれるのは、「やりたいこと」を

残りの期間で実現したいというお声です。

 

「家族で旅行に行く」「家族写真を撮りに行く」

「ランチ会に行く」など、内容は様々です。

 

出産前に、育休中にやりたいと

思っていたことはありませんか?

お仕事に戻ると毎日が慌ただしくなるかもしれません。

入園前の今だからこそ、やりたいことがあったら、

ご自身へのエールも兼ねて実現できたら嬉しいですね。

 

ただ、入園してからでも自分の時間を作って

やりたいことがやれることもリフレッシュのために

大事ですので、時間を上手に使っていきましょう。

 

お子さんの体調不良の時の対応を考えよう

入園直後は、環境の変化や大勢の中で過ごすことで

感染症にかかりやすい時期と言われています。

体調不良で園からの呼び出し、小児科への受診、

看病のために欠勤、などと対応が必要な場面があります。

 

いざという時に頼れる場所や人、団体がないか、

家族で相談したり、お住まいの自治体に

確認したりしてみましょう。

病児保育があれば、どのように利用ができるか

問い合わせをして、事前登録を済ませておくことも

おすすめしています。

 

シュミレーションをしてお出かけしよう

実験的に朝を復帰後のように過ごしてみると

色々と課題が見えてきます。

 

出社時間を目標に朝を過ごし、園までの送迎も

実際に試してみるのはどうでしょう。

家を出るまでの動きの確認、

平日朝の交通量の確認とルート検討にとても有効です。

 

入園時に慣らし保育がある場合は、

新生活へのシュミレーションも兼ねた

良い機会になるので、園と相談しながら

お子さんのペースに合わせて行っていきましょう。

 

 

「入園前にできたらいいこと」ってあるのかな?

 

コップやストローなどの練習が必要かよく聞かれます。

物事ができるようになるには、個人差があります。

これをやれるようになっていなければならない

ということはありません。

 

園生活が進む中で成長していきますから、

「こんなこともできるようになったの!」と

ママやパパがびっくりすることも出てきます。

楽しみですね♪

 

入園前には、前述したように

お子さんにはたっぷりママやパパと

触れ合って過ごしてほしいなと願っています。

 

 

さいごに

 

入園を控えた保護者のみなさんへ

新生活は、お子さんにとっては入園、

皆さんにとっては職場復帰と大きな環境の変化ですね。

想像するととっても大変な出来事に

感じてしまうかもしれません。

 

お子さんは保育園で先生やお友達との

出会いや経験を重ねて、ぐんぐん成長していきます。

そして、保育園は育児の心強い

「パートナー」になります。

 

お子さんのことなど、気になることは保育士に相談して

一緒に考えることができます。

最初は、朝のお別れで泣く我が子に

胸が引き裂かれるような思いもありますが、

ここが親子の成長の第一歩!

ぜひ笑顔で「いってきます!」と

お子さんとバイバイして出勤しましょう。

お迎えの時には「ただいま!」と

ぎゅっと抱きしめてあげてください。

 

徐々に園に慣れていきます。

園でのエピソードにほっこり癒されたり、

保育園の運動会や発表会で見るお子さんの成長した姿に

感動して涙したり、嬉しいこともたくさん待っています。

ぜひ、保育園での成長も想像しながら、

入園前の「今」を大切に過ごされてください。

 


■プロフィール

NPO法人はっぴぃmama応援団-ロゴ

認定NPO法人はっぴぃmama応援団
「ママの笑顔を応援したい!」という思いを持って、助産師・看護師などの専門職や保育士・アロマやヨガの講師・先輩ママなどと供に、親とよいこのサポートステーション『はっぴぃmamaはうす』を運営しています。

 

【この記事を読んだ方にオススメ】

園児カバン〈3歳児〉入園準備に子どもと一緒にやっておきたいこと

アイキャッチイヤイヤ期はなぜやってくる?年齢別の原因、接し方のコツを紹介!

ママケリーアプリ_アイコン

ママケリー

生理管理・妊活・妊娠・育児まで
記録できるアプリ。

産婦人科医監修のもとに開発され
女性のからだと子どもの健康を見える化。
家族と記録した内容を共有してみませんか?