妊娠中に気をつけたい感染症。母子感染するウイルスや細菌は?

赤ちゃん

新型コロナウイルスに関する不安が尽きません。

妊婦さんはお腹の赤ちゃんへの影響も心配になりますよね。

 

重症化するの?どうやって感染するの?など、

気になる疑問を解消していきます。

 

 

赤ちゃんへの影響は?

 

CDC(アメリカ疾病対策予防管理センター)によると、

新型コロナウイルスに感染したお母さんが

早産になったという報告がありますが、

ウイルスとの関連は明らかになっていません。

 

また、出生後に感染が判明した赤ちゃんは、

症状が全く出ないか、ごくわずかに出る程度で、

ほとんどが完全に回復したとされています。

 

ただし、重症化したという報告も数件あったようです。

 

赤ちゃんへの影響に関しては不明な点が多いのですが、

お母さんからの母子感染ではなく、

感染している人との濃厚接触によるものではないかと言われています。

 

新型コロナウイルスによる感染ももちろん心配ですが、

感染を起こすウイルスや細菌は他にも数多くあります。

 

どのような感染症があるのか知り、

しっかりと予防していきましょう。

 

 

母子感染って?

 

母子感染とは、お母さんから赤ちゃんに

感染が広がってしまうことです。

 

感染には以下の種類があります。

 

胎内感染

経胎盤感染
胎盤を介して病原体が赤ちゃんに感染する

上行性感染
子宮頸部や膣に存在する病原体が羊水を介して感染する

 

分娩時感染

経胎盤感染
陣痛により母体の血液から赤ちゃんの血液へ病原体が移行する

産道感染
産道に存在する病原体が赤ちゃんに感染する

 

授乳時感染

母乳感染
母乳内、母体の血液の病原体が赤ちゃんに感染する

 

上記のような経路で、

お母さんから赤ちゃんへ病原体が感染する可能性があります。

 

 

母子感染が心配な感染症は?

 

感染し、特に注意が必要な感染症について

以下にまとめました。

これらは胎盤を通して赤ちゃんに感染します。

 

風疹ウイルス

  • 妊娠12週未満で感染すると、赤ちゃんが
    白内障、難聴、心奇形を引き起こすことがある
    (先天性風疹症候群)
  • 妊娠18週以降では症状は少ない

 

サイトメガロウイルス

  • 多くの人は感染しており、免疫を持っている
  • 妊娠中に初めて感染すると、
    胎児期、乳幼児期に影響を及ぼすことがある
    (先天性サイトメガロウイス感染症)
  • 胎児のウイルス感染症で最も多い

 

ヒトパルボウイルスB19(リンゴ病)

  • 妊娠9~16週の感染が最も危険
  • 胎児貧血や胎児水腫で子宮内胎児死亡の危険性が高くなる
  • 生存できれば、成長発達に問題はない

 

トキソプラズマ

  • 妊娠初期は赤ちゃんへの感染率は低いが
    症状は重くなる(先天性トキソプラズマ症)
  • 妊娠後期であれば感染率は高いが
    症状は軽い(不顕性感染)

 

梅毒トレポネーマ

  • 性感染症
  • 妊娠13週以降の感染で赤ちゃんへの影響が出やすい
  • 生後数週~数か月して症状が出現することもある
    (先天性梅毒)

 

このように、妊婦さんが注意したい感染症は

いくつもあります。

新型コロナウイルスを含めて、

感染症にかからないよう予防していきましょう!

 

 

【参照】

CDC: If You Are Pregnant, Breastfeeding, or Caring for Young Children

CDC: How to Protect Yourself & Others

病気がみえるvol.10 産科

 

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