2020年は感染者が少なかったと
言われているインフルエンザ。
でも、妊婦さんは心配が尽きませんよね。
もしもインフルエンザにかかってしまったら
どうしたらいいのでしょうか?
妊婦さんもインフルエンザの予防接種は受けていいの?
妊婦さんがインフルエンザにかかると、
重症化しやすくなると言われています。
合併症も引き起こしやすくなり、
低出生体重児の出生や、流産、早産、胎児死亡などの
可能性が高まります。
インフルエンザを予防する方法として、
インフルエンザワクチンの接種があります。
ワクチンには不活化ワクチンと
注射生ワクチン、経口生ワクチンがあり、
妊婦さんが接種できるのは不活化ワクチンです。
不活化ワクチン
- インフルエンザワクチン
- B型肝炎ワクチン
- ヒブワクチン
など
注射生ワクチン
- 麻しん風しん混合ワクチン
- 水痘ワクチン
- おたふくかぜワクチン
など
経口生ワクチン
- ロタウイルスワクチ
など
インフルエンザワクチンの効果は接種後2週間から現れ、
5か月程度持続すると言われています。
妊婦さんがインフルエンザワクチンを接種することで、
生後6か月までの赤ちゃんがインフルエンザにかかる確率を
低下させることもわかっています。
生まれてくる赤ちゃんの
インフルエンザ予防にもつながるため、
妊婦さんのワクチン接種のメリットは
大きいと考えられます。
もしもインフルエンザにかかってしまったら?
妊婦さんや出産後2週間以内の褥婦(じょくふ)さんが
インフルエンザにかかった場合には、
症状が出現してから48時間以内に治療を開始するべきである
とされています。
抗インフルエンザウイルス薬を
発症から48時間以内に内服すると、
発熱期間は通常1~2日間短縮され、
鼻やのどからのウイルス排出量も
減少すると言われています。
しかし、症状が出てから
48時間以降に内服を開始した場合には、
十分な効果は期待できないとも言われています。
効果的な使用のためには、
用法・用量・服薬する日数を守ることが重要です。
妊婦さんでも使える薬
インフルエンザに対する治療薬として、
下記の抗インフルエンザウイルス薬があります。
⇒内服薬
⇒吸入薬
⇒点滴薬
⇒吸入薬
⇒内服薬
治療薬としては、
オセルタミビルリン酸塩(タミフル)が望ましい
とされています。
ザナミビル水和物(リレンザ)や
ラニナミビルオクタン酸エステル水和物(イナビル)
といった吸入薬は、気管や肺への副作用が
心配されるためあまり選択されません。
ペラミビル水和物(ラピアクタ)は
動物実験で流産、早産が認められています。
バロキサビル マルボキシル(ゾフルーザ)も
動物実験において、流産や首に過剰な骨が発生したことが
明らかになっています。
現在までタミフル、リレンザ、イナビルが投与された
妊婦さんの胎児に有害な影響は報告されていない
ので、安心して使うことができそうです。
今後も感染予防はしっかりと行っていきたいですね!
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