酸っぱいものが食べたいときは、からだからの〇〇サイン?

レモンと女性

最近、「酸っぱいものが食べたい」と

思ったことはありませんか?

 

たまたまその日だけならともかく、

常にそう感じているのなら、

それはからだからのサインかもしれません。

 

今回は、からだが酸味を求める理由、

そして疲れやすい人の特徴や

その対処法についても解説します。

 

酸っぱいものを食べたくなるメカニズム

 

疑問がたくさんある人

 

酸っぱいものを食べたくなるのは、疲労が蓄積し、

胃に負担がかかっているからかもしれません。

 

まず疑われるのがクエン酸不足です。

クエン酸は、酸味が多いものに

たくさん含まれている有機化合物の一種で、

エネルギーを生成し、疲労回復を助けるほか、

胃壁の粘膜を修復して胃腸のはたらきを整えたり、

血糖値の上昇を抑制したりなど、

人の生命活動を支える役割を持っています。

 

酸っぱいものを無性に食べたくなるのは、

酸味を摂ることで疲労を回復し、

胃のはたらきを改善しようとするからだのSOSです。

 

 

疲れやすい人の特徴

 

寝不足の女性

 

しっかり眠れていない

睡眠不足は疲労と重大な関係があります。

 

睡眠には深いノンレム睡眠と浅いレム睡眠があります。

私たちは質の異なるこれらの睡眠を繰り返して

脳とからだを休めていますが、

とくに20~30代の女性は睡眠不足というデータもあり、

心身の疲労を十分に回復できていないようです。(※1)

 

睡眠障害の内訳を見てみると、

若年層は入眠障害が多く、

中高年は睡眠途中で目を覚ましてしまう早朝覚醒、

中途覚醒が多いといわれています。(※2)

 

睡眠の質を下げる理由としては、

就寝前のスマートフォンやパソコンなどの

利用が挙げられます。

画面から発せられるブルーライトを浴びることで

脳が活性化され、なかなか寝つけなくなるのです。

 

血行が悪い

血行が悪く、疲労物質の排出が滞って

蓄積されることは、疲労の原因になります。

 

とくに、心臓から離れている毛細血管は、

血行が滞ってしまいがちで、

先端が消えかかっている「ゴースト血管」という状態も

珍しくありません。

 

お風呂も、湯船に浸からずに

シャワーで済ませる習慣は、

血行にとってはよくありません。

お風呂には血行の改善だけでなく、

自律神経の調整、新陳代謝の活性化など

多くのメリットがあり、

シャワーでからだの汚れを落とすだけでは

この恩恵を十分に受けられません。

 

偏った食事

偏食は栄養バランスが偏るので、

疲労の原因となります。

 

人間にとって重要な栄養素は、

エネルギーのもとになる糖質や脂質、

からだの組織を作るタンパク質、

からだの調子を整えるビタミンやミネラルなどです。

 

とくに、体内でほとんど生成できない

ビタミンやミネラルは不足しがちです。

逆に、糖質は加工食品に多く含まれていて、

過剰摂取になりやすいでしょう。

 

同じ姿勢を続けている

同じ姿勢を続けることは、

筋肉の緊張を生むとともに血行も悪くするので、

疲労物質がたまる原因になります。

 

また、ほおづえをつく、脚を組むなどの

何気ないクセが習慣化すると、からだに歪みが生まれ、

さらに正しい姿勢がとりづらくなるという

悪循環に陥ってしまいます。

 

接客のような立ち仕事に比べ、

デスクワークのような座り仕事のほうが姿勢が

悪くなりがちです。

ただし、立ち仕事も足への負担が大きく、

長時間同じ姿勢を続けていることで

血行不良を引き起こすことがあります。

 

運動不足

慢性的な運動不足は、新陳代謝の低下を引き起こし、

血液、水分の循環が滞って

疲れやすいからだになってしまいます。

 

本来、適度にからだを動かすことによって

筋肉がほぐれ、血液の巡りが活性化され、

栄養も届くようになりますが、

まったく運動をしていないと、

かえって疲労の回復が遅れることがあります。

 

 

疲れの改善方法5選

 

柑橘系フルーツ

 

ここからは、疲れの改善方法を5つご紹介します。

 

疲れに効く食べ物・飲み物を摂ってみる

疲労回復には以下のような栄養素を含む

食べ物がおすすめです。

栄養素を意識しながら、

食べ物や飲み物をバランスよく摂取しましょう。

 

  • ビタミンB1(豚肉、大豆、ほうれんそうなど):ブドウ糖をエネルギーに変えます。
  • ビタミンC(レモン、オレンジ、ブロッコリーなど):疲労のもとになる活性酸素を抑えます。
  • ブドウ糖(穀類、ぶどう、バナナなど):脳を動かすエネルギー源になります。
  • 鉄分(鶏肉、レバー、海藻類など):全身に酵素を運び、疲労物質の蓄積を抑えます。
  • クエン酸(レモン、かぼす、温州みかんなど):細胞修復に重要なクエン酸回路をはたらかせます。

 

朝食を摂るように心がける

朝食を摂ることで、脳がしっかりとはたらいて

疲労を感じにくくなります。

 

朝は脳のエネルギーが不足している状態です。

脳の活動エネルギー源であるブドウ糖は

体内に貯蔵されにくいため、

食事でしっかりと摂取することが重要です。

 

脳の活動エネルギーを確保することで、

一日のスタートをスッキリした状態で迎えられます。

 

甘いものを控えてみる

甘いものへの依存を断ち切ることも疲れには有効です。

 

疲れたときはつい甘いものを摂取したくなりますが、

血糖値が上がることによってドーパミンが放出され、

脳が一時的に快楽を得るだけで、

疲労がなくなっているわけではありません。

 

お菓子やジュースをいきなりすべてやめると

かえってストレスを感じてしまうので、

まずは徐々に量を少なくし、

フレーバーティーやナッツ類などの代替品を活用しながら、

糖類を控える習慣づくりをしましょう。

 

炭水化物の量を抑えてみる

炭水化物は三大栄養素のひとつで

からだの重要なエネルギー源ですが、

必要以上に摂取することで疲労を招いてしまいます。

 

糖質の代謝によりビタミンB群が不足することは、

慢性的な疲れの原因になります。

主食のお米やパンなどをすべて抜くような

極端な糖質制限は禁物ですが、

炭水化物、タンパク質、脂質のバランスをきちんと考え、

摂取量を調整しましょう。

 

早食いをやめる

早食いをやめ、なるべくしっかり噛むことで

胃への負担を減らし、疲労感も抑えることができます。

 

早食いすると十分に咀嚼されていない食べ物を

消化しなければならず、

胃腸の負担が増えてしまいます。

 

また、早食いは満腹感を得る前に食べ切ってしまうので

結果的に食事量が多くなり、

これも胃腸の負担を増やすことになるのです。

 

きちんと噛むことによって唾液も分泌されます。

唾液には消化を助ける酵素も入っているので、

胃腸をいたわることができるでしょう。

 

 

疲れが気になる人におすすめのストレッチ

 

ヨガをする女性

 

疲労を感じたときにおすすめな日常的に簡単に行える

ストレッチを2つご紹介します。

 

赤ちゃんのポーズ

赤ちゃんのポーズは疲労を和らげる効果や

リラックス効果があるといわれています。

赤ちゃんポーズ①

赤ちゃんポーズ②

 

  1. 仰向けになり、両ひざを立てます。
  2. 息を吐きながら、両ひざを抱き寄せます。
  3. このとき、首を伸ばして、肩を一度軽く床に押しつけ、脱力します。
  4. この姿勢をキープし、30秒深呼吸を行います。
  5. 繰り返します。

 

赤ちゃんのポーズは、腰回りの疲労回復作用や

整腸作用もあるといわれています。

 

木のポーズ

木のポーズは、ヨガでは「ヴルクシャーサナ」と

呼ばれる有名なポーズです。

血行促進や代謝アップを期待できるとともに

むくみや冷え性にもおすすめです。

木のポーズ

  1. 両足をそろえてまっすぐ立ちます。
  2. 左足に体重をのせて右足を床から浮かせ、かかとを左脚につけます。
    両手は腰におきましょう。
  3. 右手で右足を持ちながら脚の付け根まで持ち上げ、足裏を左脚の内腿につけます。
  4. 左足でマットを強くふみ、右足の足裏と左腿を押し合います。
    両手を胸の前で合わせ、手のひら同士も押し合います。
  5. 息を吸いながら、両手を天井方向へゆっくり伸ばします。
    そのときからだは、足元から背骨頭のてっぺんまでまっすぐにのばすイメージを持ちます。
    目線は、一点を見るようにしましょう。
  6. 反対側も同様に行います。

 

バランスを崩してケガをしないように、

床が平らで安定したところで行いましょう。

 

 

疲れが抜けないお悩みには漢方もおすすめ

 

漢方薬

 

たまった疲労感には、漢方薬もおすすめです。

漢方薬は「肉体的な疲労」と「精神的な疲労」に

同時にアプローチすることが可能です。

 

疲労の解消には、

「血流をよくして疲れた筋肉をほぐす」

「消化・吸収機能を高めて栄養を全身に届け、心とからだを元気にする」

「自律神経を整え、ストレスによる疲労を減らし、睡眠の質を上げる」

といったはたらきを持つ漢方薬が使われます。

 

漢方薬は疲れの原因を根本から改善するため、

疲れにくいからだへと導いてくれます。

疲れが抜けない人におすすめの漢方薬をご紹介します。

 

疲労感におすすめの漢方薬

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

エネルギーを補い、胃腸のはたらきを高めることで

だるさや疲労感を緩和します。

 

・人参養栄湯(にんじんようえいとう)

虚弱体質の人に適している漢方薬です。

エネルギーと栄養を補い、血行改善を行って

消化吸収機能を高め、疲労感、倦怠感を改善します。

 

最近は「あんしん漢方」のようなスマホで利用できる

オンライン漢方薬サービスも話題です。

あんしん漢方では、漢方のプロが体質に適した漢方薬を

見極め、自宅に郵送してくれます。

スマホ1台で完結できるので、

家にいながら気軽に相談できます。

お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。

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疲労の原因を理解し、心身をいたわろう

 

からだが酸味を求めるときは、胃のはたらきが低下して

疲労が蓄積している場合が多いので、

まずは心身をきちんといたわることが大事です。

生活面から見直し、疲労感を改善していきましょう。

 

参考サイト

(※1)「睡眠不足による疲れ|疲れに効くコラム」大正製薬

(※2)「疲労回復のヒント 〜前日の疲れを残さず毎日をイキイキと過ごすために〜」東京医科大学公衆衛生学分野

 

<この記事を書いた人>

ライター

あんしん漢方薬剤師
中田 早苗(なかだ さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師/認定運動支援薬剤師

病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。
健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

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