いざ不妊治療を始めようと思って調べてみると、
「どのクリニックが良いの?」と迷いますよね。
クリニックの治療実績で比較できればいいのですが、
残念ながら、治療実績の公表の仕方が
統一されていないため、比較が難しいのが実情です。
私自身も延べ7年間の不妊治療中に
引越しもあって4回転院したのですが、
クリニック選びでは
ずいぶん右往左往した記憶があります。
こうした経験を通して唯一分かったことと言えば、
「いくら口コミで評判が良くても、自分にとっていいクリニックとは限らない」
ということ。
治療実績が良いに越したことはないけれど、
通院の負担が大きかったり、
治療方針が合わなかったりして
心身が疲弊してしまったら、
通い続けられませんからね。
最短でも数ヶ月、長い場合は数年の
お付き合いになることを考えると、
口コミに振り回されず、
自分のライフスタイルや考え方に合った
クリニックを選ぶことが大切だと考えています。
このような観点で、
クリニック選びの3つのポイントをお伝えします。
参考にしてみてください。
ポイント① 通いやすさ(距離、診療時間、待ち時間)
1つ目のポイントは、「通いやすさ」です。
「通いやすさ」というと
- 家から近い
- 職場から近い
といった距離に目が行きがちですが、
もし仕事と不妊治療の両立を考えるのであれば、
- 診療時間
- 土日の診療があるかどうか
も重要なポイントになってきます。
私は当初、家から近い婦人科を選びましたが、
通院の度に会社に遅刻。
上司や同僚に不妊治療をしていることを
話せずにいたため、
風邪をひいたとか、腹痛とか、嘘をつかざるを得ず、
それが苦痛で半年ほど通っただけで
転院することになりました。
そして「今度こそ!」という思いで
口コミを調べに調べて選んだ転院先で驚いたのが、
待ち時間の長さです。
仕事終わりでも受付に間に合うクリニックに
転院したのですが、
当時はそんな時間まで診療しているクリニックが
少なったこともあり、
私のような仕事終わりの女性が殺到していました。
受付後に一旦外に出て夕食を済ませて戻り、
待って、待って…
診察を終えたら夜の10時を過ぎていた
ということもありました。
この長すぎる待ち時間が私にとっては耐えがたく、
数回で通院をやめました。
実際、クリニックのサイトを見ても
待ち時間がどのくらいあるのか書いていないので、
実際に通院して初めて知ることもよくあります。
事前にクリニックに問い合わせてみるのも
良いかもしれませんね。
ポイント② どんな治療を受けたいのか
2つ目のポイントは
「どんな治療を受けたいのか」です。
不妊治療には大きく分けて、2種類あります。
- 一般不妊治療(タイミング法、人工授精)
- 高度生殖医療(体外受精、顕微授精)
一般不妊治療のみ対応しているクリニックもあれば、
一般不妊治療から高度生殖医療まで対応するクリニック、
高度生殖医療専門のクリニックもあります。
ご自身が受けたい治療は何か、
パートナーと一緒に考えてみてください。
金銭的にも身体的にも負担が少ない
一般不妊治療までと決めている方や
まずは、一般不妊治療から始めて追々考えるという方は
クリニックの選択肢が多いので、
ポイント①の「通いやすさ」で選んでもいいでしょう。
一般不妊治療から始めるけれど、
高度生殖医療へのステップアップ
(治療の段階を次に進めること、次の治療へ切り替えること)
も視野に入れているのであれば、
両方の治療を受けられるクリニックを選べば
ステップアップの際に転院する必要がありません。
そして、年齢的に焦りがある場合や
子どもを2人、3人と望んでいる場合は、
妊娠率の高い高度生殖医療に
最初からチャレンジするという選択肢もあります。
もし、あなたが不妊検査からの流れから
なんとなく不妊治療を始めただけで、
どんな治療を選択していくのか
夫婦で話し合ったことがないのであれば、これを機に
「どんな治療を受けたいのか、あるいは受けたくないのか」
「いつまで続けるのか(何歳まで?何年間?治療にかけられる金額の限界は?)」
などをじっくり話し合ってみてください。
不妊治療は、「出口の見えないトンネル」と
例えられるように、
一旦始めてしまうと妊娠に至るまで
抜け出せないような心理に陥りがち。
だからこそ、始めの段階でゴールをイメージし、
カップルで話し合っておくことはとても大切です。
ポイント③ 何を重視したいのか
3つ目のポイントは、「何を重視したいのか」です。
これこそ、人それぞれ違いますよね。
先述したように、
私は「待ち時間が長いのは耐えられない」
ということを自覚したので、
その後は、待ち時間が比較的少ない
(と言っても、1~2時間待つこともありますが)
クリニックを選ぶようになりました。
もし、妊婦さんを見るだけで辛いのであれば、
産科もあるクリニックでなく
不妊治療専門のクリニックを選ぶことで
通院時の心の負担は軽くなるのではないでしょうか。
また、大きなクリニックだと
担当の医師が決まっていない場合もあります。
- 自分のことをよく知っていてくれること
- 相談しやすいこと
を重視するのであれば、
担当の医師が決まっているクリニックを選ぶ
というのも大切になってきますね。
そして、仕事をしながら治療をするのであれば、
仕事との両立に理解があるクリニックかどうかも
重要なポイントです。
生理が来てから治療スケジュールが決まってくるため、
既に入っている仕事の予定をずらすのは
難しい場合もあると思います。
そんな時、仕事の予定をある程度考慮し、
治療のスケジュールを立ててくれる
クリニックも増えています。
以上、クリニック選びの
3つのポイントをお伝えしました。
不妊治療は心にも体にも大きな負担がかかります。
少しでも穏やかに妊活ライフを送れるよう、
ライフスタイルや夫婦の思いに合った
クリニックを見つけてくださいね。
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