ホルモンバランスがいい方が悪化しやすい?PMSの仕組みを解説!

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PMSでお悩みの方は多いのではないでしょうか。

 

実は、PMSが出現している方の方がホルモンバランスは

整っているという可能性があります。

 

 

PMSの原因って?

 

PMS(月経前症候群)とは、

月経前3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、

月経発来とともに減退ないし消失するものです。

 

・イライラ

・のぼせ

・下腹部膨満感

・下腹痛

・頭重感

・怒りっぽくなる

・頭痛

・乳房痛

・落ち着きがない

・憂鬱

 

の順に多いとされています。(産婦人科用語集・用語解説集(2013年改訂版)より)

 

 

その中でも、精神症状が主体で、強い場合には

PMDD月経前不快気分障害)と呼ばれています。

 

 

PMS・PMDDのはっきりとした原因はわかっていません。

 

 

原因の可能性が指摘されているものとして、

 

▼月経周期におけるエストロゲン(卵胞ホルモン)や

プロラクチンなどのホルモンの変動

▼排卵後に上昇するプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響

▼GABA、セロトニンなどの神経伝達物質の

受容体のプロゲステロンに対する感受性

性格の特性

 

などが挙げられます。

 

 

月経周期がきちんとしている方がPMSになりやすい?

 

PMSの診断には米国産婦人科学会の

診断基準を用いることが推奨されています。

 

 

その中で、

 

過去3回の連続した月経周期

それぞれにおける月経前5日間に

情緒的および身体的症状のうち少なくとも

1つが存在すればPMSと診断できる

 

と記載されています。

 

 

また、PMSの症状が非常に重い場合には、

偽閉経療法によって排卵を抑制する治療

選択される場合もあります。

 

 

つまり、定期的に排卵があり、精神的・身体的症状で

悩まされている場合にPMSと診断されるということになります。

 

 

言い換えると、月経不順の人よりも規則的な月経周期の人の方が

PMSによる問題を抱えやすいということです。

 

 

PMSで辛い思いをしていると、

ホルモンバランスが乱れているから?と思ってしまいますよね。

 

PMSの原因ははっきりとはわかっていませんが、

ホルモンや感受性の問題が指摘されているので、

ホルモンの分泌は正常な場合が多いと考えられています。

 

 

ホルモンバランスが安定していることに関しては一安心。

だとしても、PMSの症状は本当に辛いですよね。

 

 

PMS改善方法6つ!

 

①規則正しい生活を送る

▼睡眠やバランスの良い食事を心がける。

 

②適度に運動を行う

▼週2回以上、1回30分以上の運動習慣が理想。

 

ビタミンB6を摂取する

▼神経伝達物質であるセロトニン生成を促す。

▼セロトニンはドパミン(喜び、快楽など)や

ノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)などの

情報をコントロールし、精神を安定させる働きがある。

▼1.2~1.3㎎/日が推奨されている。

 

マグネシウムを摂取する

▼体内での化学反応(神経の機能調節、タンパク質合成など)に必要な成分。

▼270~370㎎/日が推奨されている。

 

カルシウムを摂取する

▼神経の伝達に必要な成分。

▼過剰に摂取するとマグネシウムの吸収を阻害してしまうため

カルシウム:マグネシウムは2:1の割合で摂取することが望ましい。

▼650~750㎎/日が推奨されている。

 

 

ビタミンB6・マグネシウム・カルシウムを多く含む食品を、

意識して食べることが手軽にできる改善方法だと思います。

 

買ったり作ったりが面倒くさい!という方は

サプリでも大丈夫です。

 

 

ご自身のライフスタイルに合った方法を取り入れてくださいね。

 

 

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【参照】

白土なほ子 PMS,PMDDの診断と治療‐他疾患との鑑別‐

厚生労働省 e-ヘルスネット

厚生労働省 『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』

国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報